上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

【Eternal Ⅱ~海辺のまち】1


「ドンヘ~ここにいたの?探したわよ」

「かあさん・・・」


海辺のすぐ近くにある漁師小屋に座っていたドンヘが

声をかけられた方にむかって振り向いた


「父さんが急に逝っちゃって・・・一カ月経つのね・・・」

ドンヘの母親は彼の隣にすわってぽつりとつぶやく

「本当に急に倒れて逝っちゃったから・・・ここもあの日のままになってるわね」


ドンヘの父親は漁師だった

今彼らの座っている漁師小屋でいつも道具の手入れなどをしていた

ドンヘの記憶の中では口数の少ない寡黙な父親が

ラジオを聞きながらここで仕事をしている・・・それが彼の父親のイメージだった

「俺が・・ここかたずけるから・・・かあさんはまだ辛いだろう?」

ドンヘの言葉に母親は笑顔で答える

「そう言えばアンタの友達が住んでいた離れの家・・町会長さんが借りたい人いるって・・」

「え?」

「一カ月ばかり逗留したいって人がいて・・・この町は旅館とかないでしょ?

ちょうど一か月前に引っ越しして今空き家だって言ったら、是非に・・・って」

ドンヘの瞳が悲しげに揺れた・・・が母親は気付かずに話を続ける

「それでね・・・今お見えになってるんだって・・鍵はアンタが持ってるでしょ

一緒に行ってくれる?」

「う・・ん・・」

ドンヘは何かをふっきるように立ち上がって

母親と一緒に漁師小屋を出ていった






「ハンギョン!!!すごいよ!!!この家!!!!リビングから海が見える」

ヒチョルが小さい子供の様にはしゃいでいた

ハンギョンはそんなヒチョルを優しく見つめる

「どうですか? 気にいっていただけましたか? 一カ月の期間でよろしいでしょうか?」

「ああ・・それで結構です・・・前金でお支払いします」

町会長に言われてハンギョンは財布を取り出した


「こちらがこの家の大家になりますパク・ソヨンさんと息子のイ・ドンヘさんです」

町会長に紹介されてヒチョルとハンギョンは挨拶をする

「私はハンギョンです・・こっちはヒチョル・・私は留守にすることが多いですが

ヒチョルが逗留する事になるので一カ月よろしくお願いします」


(うわっ・・・綺麗な人・・男? 女?どっちなんだろう)

ドンヘはヒチョルの顔から目が離せないでいた


「うわっ・・こんなに・・多すぎます・・一カ月ですよね」

ドンヘの母親はハンギョンから家賃を渡されて

その金額の多さに驚いている

「いえ・・受け取って下さい・・・

無理に貸していただくわけですから・・本当に助かります」

「ヨロシクお願いします」ヒチョルがニッコリと微笑む


ヒチョルの美しさに母親が息を飲むのを

ドンヘは隣で見ていた

スポンサーサイト
【Eternal Ⅱ~海辺のまち】2


ザザーン

ザザーン


ハンギョンの腕の中でまどろんでいたヒチョルは波の音で目が覚めた


「!!!!」


ヒチョルはそっとハンギョンの腕の中から抜け出すと

素早く身支度をして浜辺にむかった


ヒチョル達が借りている家は道路を挟んで堤防があり

その向こうは砂浜が広がっている

海は遠浅で地引網漁なども行われると町会長から聞かされていた



水平線の向こうが少し明るくなってきている


「うわっ・・・すっげーお日さまが昇るのが見えるんだ」

ヒチョルは嬉しくなって思わず走りだす


波打ち際に立ってずっと海をみつめていた


「あれ?」


海岸の向こうに人影が見える

「あいつ・・・大家の息子・・何してんだ?」

「人にはそれぞれ事情ってもんがあるんだよ」

耳元で突然ハンギョンの声がした

「ハンギョン!!!!!」


「ヒチョル・・・黙って抜け駆けはダメだろ・・

なんで俺を置いていくんだ・・・」


ハンギョンは後ろからヒチョルを力強く抱きしめる

ヒチョルは小さく笑うと「ごめんね」と囁いた


「波の音で目が覚めて・・・ああ海辺の町にいるんだ・・・って

そう思ったら足が勝手にここに向いてた・・・」


ハンギョンは黙ってヒチョルの首元に顔を埋める


「見て!!!!ハンギョン!!!お日さまが昇るよ!!!」

ヒチョルはハンギョンに後ろから抱きしめられたまま日の出を見つめていた


「ハンギョン・・・綺麗だね・・・日の出って・・・」

「ああ・・・なんか心が洗われるようだな」

「ふつーの事なんだよな・・・お日さまが昇るって・・・

俺・・・本当に幸せだよ・・ハンギョンと2人で日の出が見られるなんて」

そう言うとヒチョルは体をそっとハンギョンに預けるように寄りかかる


ヒチョル・・・・俺も幸せだよ・・・

ハンギョンは毎日の平凡な幸せが永遠に続くようにと

心の中で祈った







本当は思い出の家は人に貸したくなかった

でも母親が勝手に話を決めてしまい仕方なかった


ドンヘはイライラする気持ちを持て余しながら海辺を歩いていた

昨夜はほとんど眠っていない


「ヒョク・・・ごめんな・・一緒に行けなくて」

ドンヘは水平線を眺めながらポツリと呟いた


ドンヘは家を借りていた友達のウニョクと

ダンスのオーディションを内緒で受けに行く予定だった


しかし出発予定の日・・・ドンヘの父親が突然倒れた


「後で絶対に行くから・・先に行ってて」

駅でそう言ってウニョクを送り出す

「俺・・・待ってるから・・・絶対に来てくれよ」


電車が小さくなるまでずっと窓から手を振っていたウニョク・・・


しかし・・・ドンヘはウニョクの元に行く事が出来なくなってしまった

父親が、倒れてすぐに亡くなり色々とやる事があって

一カ月が過ぎてしまっていた

もやもやする気持ちを落ち着かせようと海に向かって貝殻を投げた



ん?

海岸にカップルがいる

こんな早い時間にどこの誰?


よく見ると今日からあの家に住む事になったヒチョル達だった


2人は幸せそうに日の出を眺めている


「俺達もよくここの堤防に座って日の出を眺めてたな・・・」


ドンヘは懐かしさと寂しさに急に襲われてその場に座りこんだ
【Eternal Ⅱ~海辺のまち】3


朝の陽ざしがまぶしいくらいに部屋に注ぎ込んでくる

ハンギョンは身支度をしてキッチンに立つといい香りのお茶を入れる

まだベットでまどろんでいるヒチョルに向かって

「ヒチョル・・・今回は10日位留守にするけど・・」とぽつりと言った

ハンギョンがすまなそうな顔をしてヒチョルを見つめる


それを聞いたヒチョルは瞳を開けて、ベットから起きあがった

カップを受け取ると窓辺に向かう・・・・

お茶を一口飲んでハンギョンに向かって微笑んだ


「大丈夫だよ・・俺・・かなり強くなったし・・大家さんも親切そうだし

毎日海見てても飽きないし・・・」

窓辺から数歩あるいてテーブルにカップを置くと

ハンギョンの背中に抱きついた

「でも・・・仕事終わったら・・速攻で帰ってきてね・・・」と耳元に囁く



ヒチョルの世界中旅をしたいという希望をかなえるために

ハンギョンは時どきお金を稼ぎに昔の仲間と仕事をしている

その内容はヒチョルは絶対に教えてもらえない


自分のために危ない仕事をしているのではないか・・とヒチョルは思う

いつかは話をしてくれるだろうと信じて、ヒチョルは留守番をしているのだった


だから今日も「行かないで」とは言えずに

笑顔を作って送り出そうと決めていた・・・・・


ハンギョンは椅子から立ち上がってヒチョルを強く抱きしめ


「わき目も振らずにまっすぐお前の所に戻ってくるよ・・・

だから・・・お前も他の男にちょっかい出すんじゃないぞ」


そう言うとヒチョルの可愛らしい唇に自分の唇を重ねる


(ハンギョンのバカ・・俺がハンギョン以外の人に魅かれる訳ないじゃないか・・)

2人はしばらく離ればなれになる時間を埋めるかのように

ずっと抱き合って動かないでいた






『ドンヘお元気ですか? 僕はこの間のオーディションに無事受かり

今は舞台に立つために毎日特訓を受けています。知り合いもいなくて

毎日毎日ダンスの稽古ばかりです。部屋に戻ってもドンヘがいないから

すごく寂しいです。いつこっちに来るんだよ・・・』


ドンヘは今朝届いたハガキを手にして漁師小屋に来ていた

ウニョクから来たハガキには新しい街での生活の様子が書かれている

本当なら・・今頃自分も一緒になってダンスの稽古にあけくれる日々を

過ごしていたんだろう・・・そう思うと胸の奥が寂しさで詰まりそうになる



「へえ~ドンヘの友達ってダンサーなの?」

突然ドンヘの耳元で声がしてあわてて振り向くと

ドンヘのすぐ後ろにヒチョルがしゃがんでいた

肩越しにハガキを読んでいたらしく、興味深い瞳でドンヘを見つめていた


「ヒチョルさん!!!!の・・覗き見は良くないで・・・す」

突然の出来事にドンヘは驚きのあまり言葉が上手く出て来ない

その様子にヒチョルは可笑しくてくすくすと笑った

「ヒチョルでいいよ・・・敬語もいらないよ」

そう言われてドンヘは自分より年下に見えるヒチョルに敬語もないな・・と思い

「俺の方が年上だから・・タメ語でもいいか?」

その様子にヒチョルは笑いが止まらない

「俺もドンヘって呼ぶから・・」

「え?」

「俺の方が年上だし・・ドンヘは23歳くらいだろ?俺は120歳だもん」

ヒチョルの言葉にドンヘは完全にからかわれたと思って少し拗ねた

その拗ねた姿が小さい子供みたいでヒチョルは可笑しくてたまらない

「ドンヘ怒った? ごめんね・・俺ヒマなんだけど町を案内してくれないかな」

ヒチョルの笑顔をみてドンヘは胸がドキドキする

(うわっ・・・間近でみると本当に綺麗な人だ・・・)

今日のヒチョルはふんわりとしたブラウスにヨーロッパ調の刺繍を施したベストに

ふんわりとした長めのスカートをはいている

ななめがけにしたポシェットもインドの象をあしらった柄で

どこからどう見ても可愛らしい女の子にしか見えなかった

「そう言えば・・・ヒチョルは男なの? 女なの?」

ドンヘはずっと気になっていた事を聞いてくる

「俺? 男だよ・・でも女の服の方が可愛いし俺に似合うから着てる」

「男・・なんだ・・・ハンギョンさんって・・ヒチョルの何?」

「ハンギョン? 俺の恋人だけど」

それがどうした?という顔をしてドンヘを見つめるヒチョル

「男同士なのに・・・恋人なんだ・・・」

ドンヘは動揺を隠しながらヒチョルに言うと

「俺達・・男とか女とか関係ない・・・

出会ったときからもう運命の相手と分かった・・」

ヒチョルは恥ずかしそうに頬を染めて俯いた


男とか女とか関係ない・・・男同士でも恋人と堂々と言えるヒチョル・・

ドンヘは凄く羨ましく感じていた

俺は・・・


「ねえ・・早く町を案内してよ!!!!ドンヘオッパ」

ヒチョルに言われてドンヘはあわてて手にしていたハガキを

後ろポケットにねじ込むと

「海は初めてなんだろう? 面白い所に連れて行ってやるよ」

ドンヘはニッコリと微笑むと

ヒチョルの手をとって港に向かっていった
【Eternal Ⅱ~海辺のまち】4


ヒチョルはドンヘに手を引かれて港にやってきた

ドンヘがいつもいる漁師小屋から少し歩いて洞窟を抜けると

漁港のある港にたどり着く

港には船がたくさん停まっていて

水揚げした魚をおろしている所だった

ヒチョルは物珍しくて

大きな瞳をきらきらさせながらその様子を観ている


「ようドンヘ!!!可愛い子と一緒じゃん・・彼女かい?」

「妖精が現れたかと思うくらい可愛い子だねぇ」

2人が歩いているとあちこちから声がかけられる

「おじさん!!!!この子には恋人がいるんだよ!!!!

へんな誤解が広まったら・・・俺この子の彼氏に殺されちゃうから

変な噂たてないでよ!!!!」

ドンヘが必死になって弁明していると

周囲の漁師たちはみんなゲラゲラと大笑いしていた

ヒチョルはじっとドンヘの顔を見つめて

「お前・・俺に手を出したら・・ハンギョンに生き血全て抜かれて

カラカラにされるから・・・」とぶっそうな事を真面目な顔をして言う

(生き血抜かれてカラカラにされる・・・ってどんな事されるんだよっ)

ドンヘは心の中で悪態をつきながらも

「ハンギョンさんを怒らせる事はしません・・・俺はそんな奴じゃありません」

ヒチョルに笑顔で答えるとヒチョルは大きな瞳でドンヘを見つめたまま

「だよな・・ドンヘは愛する人がいるんだもんな」と呟いた


え?

今のヒチョルの言葉って何?????


ドンヘは胸の奥にしまい込んだ感情があふれ出てきそうになり

必死で深呼吸をする



「おじさーん♪ これってイカ? 干しているの?」

いつの間にかヒチョルはイカの加工をしている場所まで行っていた

ドンヘは慌ててその後を追いかけていく


ヒチョルに声をかけられた男性は鼻の下を伸ばしながら

「可愛いお嬢ちゃん・・・このイカをね・・この機械に挟んで

待ってて・・今から面白いもの見せてあげるから」と言うと

ひらいたイカを挟んだ機械を回転させた

「うわぁ~面白い♪」

ヒチョルは大きな瞳を興味深々に輝かせて見つめる

「この機械で乾かして、天日干しにすると凄く旨さが倍増するんだぞ」

男性の説明を聞くと

ヒチョルはドンヘの方を振り向き

「このイカの干物を友達の所に送りたいんだけど・・・ダメかな?」

可愛くお願いのポーズをする

ドンヘはその可愛らしさにドキドキしながら

「その送る場所によってだけど・・・」と答える

ヒチョルはニコっと笑うと

象の刺繍のポシェットから手帳を取り出し

ドンヘに住所の書いてあるページを見せた

「ここだったら隣の隣町になるから・・・

明日の夕方には届くと思うから・・大丈夫だよ」


「おじさん♪その美味しいイカを5匹ください!!!!」

「お嬢ちゃん・・惜しいなぁ~イカはな・・・

生きている時は「匹」加工前は「杯」干物になると「枚」って

数えるんだぞ」

「おじさんすごい~♪ じゃあ5枚ください」


ヒチョルの笑顔にすっかり魅了された男性は

5枚分の料金で7枚も入れて荷造りをしてくれた

ヒチョルは料金を渡して送り状とペンを受け取る

送り先を書いていて急にペンを止めた

「送り主って・・・ドンヘの住所書くの?

知らないから・・ドンヘ書いてくれる?」

「ああ」

ドンヘが送り状を書いていると

「ドンヘ・・・お前どうするんだ? オヤジさんの後を継ぐのか?

俺達オヤジさんの友人として、いつでも相談に乗ってやるからな」

イカ加工の男性が言ってきた

ドンヘは送り状を男性に渡しながら

「うん・・・まだ心の整理が付いてないんだ」と

辛そうな顔を笑顔で隠して答える


そんなドンヘをヒチョルは何か言いたそうにして見つめていた
【Eternal Ⅱ~海辺のまち】5


漁協の仕事から戻る途中でドンヘは妖精を見た・・・


白いふんわりとしたワンピースに

お気に入りの象の刺繍のポシェットを下げたヒチョルが

まるで宙に浮いているかのようにふわりふわりと走っていた

よく見ると足元には野良猫がまとわりついている


楽しそうに野良猫と遊んでいるヒチョルは

背中に羽の生えている妖精のように見えた


ドンヘはその様子をうっとりとしながら見つめていた


「あっドンヘ!!!!」

ヒチョルがドンヘに気付いて手を振るとドンヘも笑顔で振り返す

ヒチョルは足元にいた野良猫を抱きかかえるとドンヘの元に走ってきた


「俺・・こいつと友達になったんだ♪ ドンヘはこいつの事知ってる?」

ヒチョルが抱えていた猫は人懐っこくて有名な野良猫だった

黒い毛におおわれているが鼻の周りと足の先は白い

まるで靴下をはいているように見える



『こいつ・・・靴下はいてるみたいだな・・名前はソックスにしよう』

『ヒョクの名付けってセンスねぇの~まんまじゃん』

『ドンヘだってセンスねーくせによく言うよ』


ウニョクと2人でいる時にいつも遊びに来ていた野良猫・・・

まだ今ほど成長していなかった・・・あれからどのくらい時間が過ぎたのだろうか



もの思いにふけっていたドンヘに向かってヒチョルが声をかける

「ねぇ・・・この子の名前って付いてるの?」

「・・・ソックス・・・」

するとヒチョルが突然笑いだした

「靴下はいているみたいだから? まんまじゃん」

つられてドンヘも笑った・・・久々に心の底から笑えたように思えた


するとヒチョルの腕の中にいた野良猫が突然鳴き出した

にゃあ~にゃあ~

「なあに? ふーんそうなの?」

ヒチョルは猫の言葉が分かるかのようにソックスの瞳を見つめて鳴き声を聞く

ドンヘは驚いて見つめていると

「ソックスがね・・・いつも一緒にいたお兄さんどうしたの?って聞いてるよ」


ヒョク・・・・


急に沈み込んでしまったドンヘを見て

「うじうじしてねーで、会いに行けばいいじゃん・・・ったく」


ヒチョルは小さく囁くと猫を抱き上げて家に戻って行った







夕飯の食卓でドンヘは母親からヒチョルの噂を聞かされた

「離れの家のヒチョルさん・・・最近すごく評判よ・・・

まああれだけの美貌だから目立つのは仕方ないけどねぇ・・・」

「それで? なに?」

「あれだけ綺麗な人が1人で家にいるでしょ?

変な考えをおこす輩が出て来ないかって・・・

近所の人達と心配してるのよ

あんた結構仲良くしているみたいだから

戸締りの事とかきちんと伝えてあげなさいね

ハンギョンさんってまだ帰ってこないの?」

母親から聞かされてドンヘはドキリとした


今日漁協でイカの干物を作っていたら

先日イカの干物を荷造りしてから

すっかりヒチョルファンとなったドンヨルから

同じような話を聞かされていたからだった


隣町のあぶれ者たちが最近こっちまできて悪さをしている

あんな奴らにヒチョルが見つかったら・・・

特にいま恋人が仕事で不在ならなおのこと心配だ・・・と


今日は寝る前に一度家の前まで行って見るか・・・ドンヘはぼんやりと考えていた





にゃあ~にゃあ~

ソックスが外から戻ってきてヒチョルの足元で鳴く

「ふーん・・そうか・・・待ってて」

ヒチョルは慌ててベットの掛け布団の下にタオルなどを詰め込んで

人が寝ているように形を整えた

今日着ていたワンピースをハンガーにかけて

自分は動きやすい服装に着替える

玄関に内鍵をするとソックスを抱いて

窓から屋根の上に飛び上がった

「まだ空は飛べないけど浮き上がる事は出来るようになったんだ♪」

「ソックス・・・知らせてくれてありがとう

俺に手を出そうとするなんて10万年早いって・・・」



ヒチョルが借りている家に向かって

数名の影が動いているのが見えてきた



「本当に1人で暮らしているのか?」

「超イケてる美人だよ・・・俺見たもん」

「誰が先かジャンケンだからな」

「お前ロープとか手ぬぐいとか持ってきたか?」

「おおっナイフもばっちりだぜ」

4人の若者がニヤニヤしながらヒチョルの住んでいる家に向かっていた

それぞれ今日の獲物になるだろうヒチョルを思い描いてニヤついている



空には満月があやしく輝いていた

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。