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2012.10.20 cafe 賛美歌 1
海音さんの読者様
sakoさんの読者様
ようこそいらっしゃいました
ハンチョルペンの宗文と申します

3人の連動企画のcafe 賛美歌 どのような展開になるか
私達も分かりませんが・・・どうか最後までお付き合いください


【cafe 賛美歌 】1


ソウルの弘大に最近話題のスポットがある

「café 賛美歌」

外観は教会を模倣したつくりとなってはいるが

パリのカフェに感嘆したというオーナーが

パリの店を再現したいと熱望して作られたものだった

店ではシャンソンが流れ

店員はすべてギャルソンと呼ばれ

フレンチスタイルになっている


オーナーのシウォンは30すこし過ぎた年齢だが

口髭を生やしていて落ち着きもあり実年齢よりも上に見える

実家が資産家で、趣味で始めたコーヒー道も究めるところまでいき

数年前にソウルで開催された「ワールドバリスタチャンピオンシップ」

(通称WBC)で特別賞をもらうほどの腕前だった


特別賞をもらったことにより

本格的にカフェを経営する事になり現在に至っている


オーナーの入れるコーヒーはどんなお客も満足させる味を誇っているが

その給仕をしてくれるギャルソンがまたイケメンぞろいで

どちらかと言えばそちらの方が巷の話題になっている


先日もテレビ局が取材にきて

イケメンカフェとして紹介されていた



「くっそ~やっぱりヒチョルの方が写真の扱いが大きいっ!!!」

今日発売の「ソウルwalker」の弘大特集の中で

café 賛美歌は、今話題のイケメンカフェとして

かなりのページ数紹介されていた


そのソウルwalkerを手にしたイトゥクが

そのページを見ながら悔しそうに呟いたのだ


「やはりヒチョル兄さんがナンバー1扱いだね」

ギャルソンの衣装の上からエプロンをしたリョウクが

小麦粉の袋を抱えイトゥクの後ろから

雑誌を覗きこみながら楽しそうに呟いた

「あっ!!!!僕たちも載ってる~♪ミミヒョン~すごい~!!!!」

リョウクは特集記事の端に写っている

自分とソンミンの写真を見つけて興奮していた

「ミミヒョン~!!!!『ワッフルソンミン』だって紹介されているよ~!!!」

「え~なんか恥ずかしいなぁ~」

厨房の中からソンミンが笑顔でリョウク達に答えた


ソンミンが作るワッフルは美味しいと評判で、

リョウクの手を借りながら毎日創作的なワッフルを作っている

取材がきても、給仕担当のメンバーばかりが取り上げられてたので

今回の事はすごくうれしかった


「イトゥク兄さんだって二番手の扱いじゃないですか・・・凄いですよ」

ソンミンに言われてイトゥクは少し笑顔になってきた



『中性的な魅力のイケメンギャルソンのヒチョルくん』

写真の横のコピーを読んで、イトゥクは

ヒチョルに対抗しようとしていた自分に苦笑する



「ヒチョル兄さん~雑誌見ないんですか?」

リョウクが外のテーブルをセッティングしているヒチョルに声をかける


「興味ないし・・」ヒチョルはそう答えると、作業を続けている

白いシャツに黒いベスト

そして細身のパンツのギャルソンスタイルをしていても

ヒチョルは男装の女性にしか見えない美しさを持っていた

自分の容姿に全く興味のないヒチョルは

そのことによって同性からのねたみや嫉みを受けることが少なかった

知らないうちにヒチョルは自衛の本能が働いて

恋愛に疎い人間になっていたのかもしれない



「今日は忙しくなりそうだな・・・」

店の奥で雑誌を手にしていたオーナーのシウォンは

嬉しそうに自分の記事を眺めていた
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2012.10.20 cafe 賛美歌 2
【cafe 賛美歌】2


今日発売された雑誌と

昨日の夕方のテレビ放送のおかげで

今日は朝から cafe 賛美歌 の店の前には

たくさんの女性客が集まってきている


店で働くギャルソン達はてんてこ舞いの忙しさだったが

若い女性からきゃーきゃー騒がれて

「一緒に写真撮って下さい」まで言われて

みんな悪い気はせず、どちらかと言えば嬉しさに顔が綻んでいた


オーナーのシウォンも店の中でコーヒーを入れていたが

おじさま好きの女の子達が

雑誌のインタビュー記事を読みながら

ちらちらとシウォンに熱い視線を送り続けていた


イケメンギャルソンと紹介されていたヒチョルは

次々くる女性客の要望によって一緒に写真を撮ったり

愛想笑いを振りまいたりして、まだ昼前なのにかなり憔悴しきっていた




「今日の当番はだれ~?」

リョウクがシウォンの手伝いで

コーヒーをポットに入れながら大きな声で聞いた・・・

店には常連さんからコーヒーの出前の依頼が来る

その依頼の対応にギャルソン達は当番表を作り

出前の順番を決めていた

リョウクの声が聞こえたヒチョルは

「俺~俺~出前に行ってきまーす」

と用意されていたコーヒーの入ったポットと

カップの入った籠を持って店を飛び出して行った


「当番・・・俺なのに・・・ヒチョルって・・」


イトゥクが当番表を見ながら呟く


「ヒチョル兄さん~!!!!!弘益聖堂だからね~」

「OK~」

リョウクの叫び声に軽く返事をして

ヒチョルはポットと籠を手に提げて小走りに教会に向かう



「ったく・・次から次へと香水臭い女ばっかり・・やってられねーし

まだシスターたちの方が全然いいって」

小さく毒づくと店から5分ほどの教会に向かっていった


ヒチョルはその容姿から女性に言い寄られる事が多かった

むせかえるような化粧と香水の匂いを

ぷんぷんさせるような女性は苦手だった

しかしヒチョルに言い寄る女性はそんなタイプばかり・・・


だから余計に恋愛に発展することもなく、

初恋も未経験のまま現在に至ってしまったのだと自分は思っている

雑誌に載ってしまった事で

しばらくは今日のような騒ぎが続くのかと思うと

教会までの足取りがすごく重く感じられた











「では明日から改修工事にかからせて頂きます」

弘益聖堂の前でスーツ姿の男性3人がシスターに丁寧に挨拶をしている

「シンドン・・これで足場の材料が全部来てるのか?」

高級そうなスーツをさらりと着こなしている美丈夫の男性が

少し太めで愛僑のある笑顔を浮かべた男性に問いかけた

「ハンギョン・・これで全部だと思う・・明日から足場組み始めるから」

シンドンと呼ばれた男性は笑顔で答える

「では中で日程の最終確認をさせて下さい」

もう一人のがっしりとした体格の

テディベアを彷彿させる男性がシスターに言うと

「どうぞ中に入って下さい・・今美味しいコーヒーの出前が届きましたわ」と

シスターが3人の男性を促して先に教会の中に入っていった



「カンイン・・後から行くから・・」ハンギョンはそう言うと

機材置き場を確認するために歩き出した


すると

バタンという教会の扉のしまる音がして

そこから出てきた人物にハンギョンは目を奪われた



天使?


白いシャツに黒いベスト、細身の黒いパンツをはいた

ギャルソン姿のヒチョルがそこにいた

ヒチョルはステップを踏むかのように

軽やかな足取りで歩いている


ハンギョンはそのヒチョルの背中に大きな白い翼を見た

「天使が舞い降りてきた・・・」

その瞬間から

ハンギョンはヒチョルの姿から目が離せなくなっていた


ヒチョルは自分の近くを

ひらひらと飛んでいた蝶にむかって微笑みかける


それを見たハンギョンの胸に

キューピッドの打った矢が確実に当たった


「あのこ・・あの子は誰だ・・服装はカフェのギャルソンみたいだけど」



ハンギョンの耳にミシミシと微かな音が聞こえてきた

ハッとして機材置き場を見上げると

積んであった機材のロープが切れそうになっている

ヒチョルは気付かずにその横を通り過ぎようとしていた





あぶないっ!!!!!!!


ハンギョンは叫ぶとヒチョルに向かって体ごと飛びつく




ガラガラ

ガシャーン


2人の上に足場機材がなだれ落ちて来た





ヒチョルは急に自分に飛びついて来た男性によって

地面に叩きつけられた

「なんだ・・」

文句を言う前に次はガラガラとすごい音がして

鉄パイプが崩れ落ちてきた


「君・・大丈夫? 怪我しなかった?」

自分をかばった男性が聞いてきた

ヒチョルは余りにも驚いて言葉が出ず

大きな目を見開いて、ゆっくりと頷いた

「良かった・・・・」

ひと言そういうと男性は気を失った・・・




「あんた・・大丈夫?

返事してよ!!!!!だれか!!!!だれか来て!!!!」



「だれか~!!!!!!救急車を・・・救急車を呼んでくださいっ!!!!!」


教会の前でヒチョルの叫び声が響きわたっていた
2012.10.27 cafe 賛美歌 3
【cafe 賛美歌】3



「ヨボセヨ~!!!cafe 賛美歌です~」

たまたま電話の前を通りかかったドンヘが受話器をとった


「えーっ!!!!ヒチョル兄さんが救急車で運ばれたって~!!!!!」

店に響き渡る位の大きな声でドンヘが叫ぶ


ガラガラガッシャーン!!!!!


コーヒーを入れていたオーナーのシウォンが

驚いてドリッパーを落とした

店にいたギャルソン達が電話の周りに集まってくる


「はい・・はい・・分かりました・・弘大救急病院ですね・・

ありがとうございました」

受話器を置いたドンヘは周囲のみんなにむかって


「今、弘益聖堂のシスターからで・・・ヒチョル兄さんが事故に巻き込まれて

救急車で運ばれたって・・・・弘大救急病院に搬送されたって・・」と説明をする


「僕が行ってくる・・」

オーナーのシウォンは真っ青な顔をしてエプロンを外してドンヘに渡した

「僕もついていきます」

リョウクもエプロンを外し

心配でオロオロしているイトゥクに向かって

「イトゥク兄さん!!!!!オーナーと僕がいない間、しっかり店を見てて下さいね」と言い残して

タクシーを拾うために道路に飛び出して行ったシウォンの後を追いかけた








ヒチョルは集中治療室の前の廊下でうずくまっていた

突然飛び出してきた男性が自分を守ってくれたおかげで

自分はほとんど怪我はしなかった

ただその人が自分の手を握ったまま気を失っていたので

そのまま救急車に一緒に乗って病院まで来てしまったのだった


「ハンギョンは? ハンギョンは大丈夫なのか?」

「この子を庇って鉄パイプの下敷きになったようです」

廊下をバタバタと走ってくる足音し、男性2人組がヒチョルに話かけてきた

「今治療中です・・命には別条はないみたいですが・・・

救急隊の人は・・足が折れているかも・・って・・・」

ヒチョルはしゃがんだままぽつりと言った


「君は大丈夫なの? 怪我はないの?」

太めの男性がヒチョルの横にしゃがみこんで聞いてきた

ヒチョルは顔を左右に振って答える

「私はカンイン、こっちはシンドン・・君をかばったのはハンギョン

私達は教会の修復作業に関わる仕事をしている・・・

今回はこちらの不手際での事故だ・・・君に怪我がなくてなによりだった」

がっちりした体形のカンインと名乗った男性は、ほっと息を吐くとそうヒチョルに言った


集中治療室から医師が出てきた

「患者さんの関係者はいらっしゃいますか?」

「はいっ!!職場の同僚です」

「足を少し負傷しただけで命には別条はありません

レントゲンを撮らないとなんとも言えませんが骨折の可能性がありますね」

「骨折ですか・・・」

「今は眠ってますがとりあえず入院の手続きをお願いします」

カンインは看護師に付き添って受付の方へ行ってしまった

シンドンはうずくまっているヒチョルに

「ごめんね・・俺達の不手際で怖い思いしたよね・・・

 cafe 賛美歌 の店のギャルソンだよね・・名前はなんて言うの?」優しく声をかける

「俺・・・ヒチョルといいます・・俺をかばってくれた人はハンギョンさんって言うんですね」

そう言ってヒチョルが立ちあがったとき・・・・


バタバタ

すごい足音が聞こえてきた

「すみません!!!!救急車で運ばれた男の子の知り合いです!!!!

ヒチョルは? ヒチョルはどこにいますか?」

大きな声で叫んでいるシウォンの姿がみえた

その後ろにはリョウクもいる


「オーナー?」

ヒチョルがビックリして声をかけると

シウォンとリョウクが同時に振り向いた

2人とも泣きそうな顔から泣きわらいの顔に変わっていく

「ヒチョル兄さん・・・無事だったんですね・・・」

リョウクがヒチョルに抱きつくと

シウォンも後ろから抱きついてきた

「良かった・・・心臓が止まるかと思った・・・」


「ハンギョンさんって言う人が・・俺を庇って怪我した・・今治療中なんだ」

シウォンはヒチョルの横にいるシンドンに気付いて会釈をする

シンドンもシウォンに挨拶をし返す

「ヒチョルくん・・ハンギョンはたぶんしばらく起きないと思うから

今日はもう帰ってもいいよ・・君が無事だったと伝えておくから」

そう言われてヒチョルは少し考えて

「明日・・・俺非番なんです・・だから・・・お見舞いにきていいですか?

俺のために怪我までして・・・お礼言ってないし・・・」

泣きそうな顔をしながらシンドンに言う


「うん・・そうしてくれると、あいつも嬉しいと思うよ・・・

目が覚めたらそう伝えておくから・・・」


シウォンはシンドンから連絡先の入った名刺を受け取ると

ヒチョルの腕を掴んで病院から店に戻っていった





その夜は

ヒチョルは何度も事故にあった時の様子を思い出してしまい

寝付く事ができなかった


そして

自分を庇って怪我をしたハンギョンの

「けががなくて・・良かった・・・」と言いながら

ヒチョルに向けた笑顔を思い出すたびに

胸がドキドキする自分に驚く



なんだ・・・これ・・・



今まで感じた事のない感情にとまどいながら

自分のせいで怪我をしたハンギョンの事を想い

ヒチョルは一睡もできずに朝を迎えてしまっていた



2012.10.28 cafe 賛美歌 4
【cafe 賛美歌】4



「ヒチョル兄さんおはよう~♪」

「今日の朝食当番って誰?」

「僕~!!!!お粥つくってるよ~」


昨夜一睡もできなかったヒチョルは精彩の欠いた顔で

リビングにやってきた


cafe 賛美歌のギャルソン達のうち希望者は、宿舎で共同生活をしている

宿舎と言っても資産家のオーナーであるシウォンの住んでいる屋敷に

間借りしているのだが・・・・

シウォンが親から受け継いだ財産のうちの一つの豪邸に

家賃・・と言っても光熱費程度だが・・を給料から差し引いてギャルソン達を住まわせている

シウォン1人では持て余す豪邸も彼らと一緒だと賑やかで寂しくない

ここでもシウォンは優しい微笑みを浮かべながら、朝のコーヒーをいれていた


「オーナーすみません・・今日・・俺非番なんですけど・・

お見舞いに病院に行ってきてもいいですか?」

ヒチョルはシウォンに向かって話しかけた

「僕からも後でお見舞いに行くけど・・今日はヒチョルひとりで行っておいで」

優しい笑顔でヒチョルに返事をする

2人の会話を聞いていたソンミンがそこに割り込んできた

「足のけがですよね~僕の作ったかぼちゃプリン持ってってください」

「ミミヒョンの新作ですよ~試食で評判良かったらハロウィンの時期に出します」

リョウクがお粥を作りながら自慢げにヒチョルに言った


「うん・・ありがと・・あと花でも持っていけばいいよね」

「花瓶がなかったら困るからアレンジメントがいいよ」

ソンミンが笑顔でアドバイスをしてくれた


「あさめしー出来た~?」ドンヘとウニョクが走ってくる

豪邸のリビングはとても広くて

下宿しているギャルソン全員が座れる大きなテーブルもあった


ギャルソン達は早番、遅番と非番とローテーションを組んだ表を

リビングの見える所に貼っている

cafe 賛美歌の雰囲気がアットホームなのも

オーナーと従業員であるギャルソン達の

家族のような関係が要員のひとつなのかもしれない・・・


いつものように賑やかな朝食が始まろうとしていた









「で・・・検査の結果は全治一カ月だって・・左足の甲の骨折と打撲とねんざだとさ」

ベットの上でハンギョンがカンイン達に説明をしていた

昨日入院して今朝一番でレントゲンをとって

医者から言われた事をそのままカンインに伝えている

「現場は俺一人で大丈夫だから・・・ハンギョンは病院でゆっくりしててよ」

現場監督のシンドンが安心させるように笑顔でハンギョンに言う

「そうだな・・・お前仕事ばかりで休みも余ってるだろう?

ここで有給消化しとけ」カンインが笑いながら言った

「そう言えばお前が庇った子・・今日お見舞いに来るって言ってたよ」

シンドンのひと言でハンギョンがギクリとする

「教会みたいなカフェあっただろう?

あそこのギャルソンだよ・・ヒチョルくんだって」

「ヒチョル・・・」

ハンギョンはシンドンに教わった名前を

もう一度自分の口で繰り返して呟いた



ヒチョル・・・天使が降臨してきたのかと思う程綺麗だった

ハンギョンの心を打ちぬいた人の名前・・・なんて気高いんだ

ハンギョンは事故の時の事を思い出していた


「とにかく・・・お前は仕事が恋人って言うくらい

仕事に打ち込んでいたからな・・・・

ここで一カ月のんびりしとけ!!!!!!」

カンインはそう言うとシンドンと一緒に病室を出ていった



「しばらくのんびりしろって言われてもなぁ・・・・」

ハンギョンはやる事もなくぼんやりと天井を眺めていた


すると

遠慮がちなノックの音がして

「すみません・・ハンギョンさんですか?」という声とともに

ヒチョルが病室に入ってきた


え?


心の準備の出来ていなかったハンギョンはどきまぎしながら

ヒチョルを出迎えた



「昨日はありがとうございました・・」

ヒチョルは緊張の為か固い感じの笑顔で挨拶をする

「ああ・・・君になんもなくて良かったよ」

ハンギョンは心からの笑顔でヒチョルに答える


ドキン・・


ハンギョンの笑顔がまぶしく感じてヒチョルは思わず下を向き

「これ・・お見舞いです・・ここに置きます・・・

あと・・これ・・店の子が作ったパンプキンプリンです」

やっとの思いで言葉を絞り出した・・

ハンギョンは恥ずかしそうにしているヒチョルをみて

あまりの可愛らしさに抱きしめたくなる気持ちをぐっと堪えて

いろいろ話かける


趣味の話になって

ヒチョルがロックが好きだと知り

ハンギョンもロックが好きだったので話が盛り上がった

緊張していた時と違い

今ではすっかりくつろいだ表情で話をするヒチョル

ハンギョンはその姿に時々見とれてしまっていた



楽しい時間はあっという間に過ぎていった


ハンギョンの夕食の時間となり

ヒチョルは面会時間の終了が間近になっている事を知り驚いた


初めて会ったに等しい相手と

何時間も楽しく話ができた自分が信じられなかった


「ハンギョンさん・・・すみませんもう俺・・帰ります」

ヒチョルがそう言って席をたつと

ベットの上からハンギョンがヒチョルに向かって

「出来れば・・・毎日来て欲しい・・・

無理だと分かってるけど」少し寂しそうな顔で言った


ヒチョルが驚いた顔でハンギョンを見つめると


「俺・・こんなだろう? まだ歩けないしヒマで困ってるんだ

もし君が嫌じゃなければ・・・話相手に来てくれないかな・・」

少し恥ずかしそうにハンギョンが話を続けた


その恥ずかしそうな姿をみて・・・

ドキンドキンドキン

ヒチョルの心臓が早鐘を打ち始める



なんだ・・また・・俺変になってる


ドキドキしているのを知られないように

ヒチョルは笑顔を作って

「毎日は無理かもしれないけど・・・来れる時には来ます

俺の命の恩人なんですから・・」

ハンギョンに向かって言うと小さく手を振って病室から出ていく


残されたハンギョンは

すっかりヒチョルに魅了されている自分に戸惑いながらも

また会えるという事に嬉しさを感じて

思わず声をだしてガッツポーズをしていた


その後我に返って周囲を見回して

個室だった事を思い出し恥ずかしさに1人苦笑いをするのだった
2012.10.30 cafe 賛美歌 5
【cafe 賛美歌】5


「ヒチョル兄さん~お帰り~!!!!」

「オーナーってどこに行ったの?」

「今日の夕食当番ってだれ~?????」

ヒチョルが宿舎に戻ってくると

ギャルソン達がいつものようにリビングで大騒ぎをしていた


リョウクが壁に貼ってある当番表を見て

「イトゥク兄さんが夕食当番じゃん!!!!何やってんの」と大きな声で叫ぶ


「ええ~俺~? 誰も気付かないと思ったのに~バレタか」

笑うとえくぼの出る愛嬌のある顔でイトゥクがとぼけて言う


テレビの前ではドンヘとウニョクがテレビゲームをしていた


ヒチョルは黙って壁に貼ってある店の出勤表をながめると

マジックを手にして勝手に書き換える


「ドンヘ!!!!お前明日俺と早番交代。ウニョクは明後日俺と交代!!!

イトゥクは三日後俺と交代!!!!」

ヒチョルは有無を言わさずに表にある今週の予定を全部早番に書き換えていた


「え~ヒチョル兄さん~勝手だよ~俺予定いれちゃったのに」

ウニョクが不満を言ったが

「はあ?」というヒチョルの不機嫌そうな返事に思わず体がすくみ

「いえ・・・なんでもありません・・」とドンヘの陰に隠れてゲームを続けた


「ヒチョルどうしたんだよ~なんか怖いよ~」

イトゥクがヒチョルに、からかい半分で声をかける

「イトゥク兄さん!!!!何でもいいから夕飯の支度してください!!!!」

リョウクに怒られてイトゥクはすごすごとキッチンの中に入っていった


ヒチョルは大騒ぎのリビングを後にして自分の部屋に入っていった

「お帰りなさい・・ヒチョル兄さんお見舞いどうでした?」

ソンミンが自分のベットの中で

スケッチブックを使って何かを書いている所だった


ヒチョルはソンミンとリョウクと相部屋で

二段ベットの上をリョウクが使い下をソンミンが使っていた

ヒチョルは1人でシングルベットを使用している

「うん・・ソンミナありがと・・ハンギョンさんね

かぼちゃプリンをね・・すっごく美味しそうにペロりと食べちゃったよ」

スケッチブックにケーキの絵を書いていたソンミンは

ヒチョルの嬉しそうな声に気付いて顔を上げる

「元気そうで良かったね。またお見舞いに行くの?」

「ん・・・毎日来て欲しいって・・あっヒマだから話相手にって意味だけど・・」

頬をほんのりと赤らめて

恥ずかしそうに答えるヒチョルを見て

ソンミンはヒチョルの恋の予感を感じて小さく微笑んだ



「夕飯やっとできたよ~!!!!食べに来てよ~!!!」

リョウクがヒチョル達を呼びに来た


ソンミンとヒチョルがリビングに降りてくると

ギャルソンのみんなが席に着いて食べ始めていた

「イトゥク兄さん!!!!ラーメン鍋以外に料理できないの?」

ドンヘが箸を持って文句いいながら食べている

「たまーに食べるラーメン鍋だから旨いんじゃん」

イトゥクが悪びれずに箸を動かす


「あれ? シウォンオーナーは? なんでいないの?」

ヒチョルが箸を動かしながら不思議そうに聞いてくる

「オーナーは今日集まりがあって出かけました

なんだっけ? いとこの会とかって・・・・」

リョウクが思い出しながら話をすると

「ああっ同じ名前のcafe 賛美歌を経営している、

いとこと はとこと食事会だって言ってた・・・」

イトゥクがなんか舌噛みそうだ・・とぶつぶついいながら

いとこはとこ・・・と何回か言いなおす



「そーいえば俺達の店とすごく似てるんだってね~

この間お客さんが雑誌を見てウチを探してたら、間違えてそっちに行ったって」

ドンヘが先日客から聞いた話をみんなにする

「それでどうしたの?」

「なんかすっごく重そうな扉があって・・入りにくそうだからやめたって」

「cafeなのに入りにくいんだ・・・・」

「どんなお客さんが行くんだろうね」

「いとこもはとこも同じ名前だって言ってたな・・・・」

イトゥクが思い出しながら話すと

「同じ顔してたりしてね」

ドンヘが可笑しそうにまぜっかえす

「えーっあの濃い顔で三人とも髭生えてて?」

「うわーっ」

リビングは大爆笑となった



ヒチョルは

明日はお見舞いに行ってこの話でもしようかな・・

ハンギョンさん笑ってくれるかな・・・とラーメンをすすりながらぼんやり考えていた






*special thanks*

sakoさんのcafe 賛美歌店、海音さんのcafe 賛美歌店




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