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2013.01.14 想定外 1
【想定外】1

ソウル市中を網羅しているコリアンメトロ

その乗り換え駅としてたくさんの人々が利用する住十里駅のすぐ前に

城東警察はある


繁華街が近くにあるわけでもなく

高級住宅地があるわけでもなく

城東警察の警備範囲には大きな事件もなく

わりとのんびりとした空気が城東警察にはいつも流れていた


昼休みとなり

警察の建物から人々が出てくる

「ヒチョル兄さん~待って下さいよ~一緒にごはん食べましょうよ~」

スーツを着て髪が長く、

女性と見間違えそうな美貌の男性が足早に歩いていく

その後ろをアイドルと言っても通用しそうな

イケメンの若い男性が追いかけてきた


「ああっ? ホンギ? なんだよ!!!!俺と食いたかったらさっさと来い」

不機嫌オーラを体中から発しているヒチョルと呼ばれた男性は

後ろを振り返ると笑顔ひとつ見せずに顎をクイっと動かした


「ひっどい~捜査のパートナーの僕に対して~」

ホンギと呼ばれた方はニコニコと笑顔を作り

ヒチョルに後ろから抱きつきながら

「いつものジャージャー麺食べに行くんですか~お伴します~」




「で~ヒチョル兄さんは・・・また振られたんですか~?」

黙々とジャージャー麺をすするヒチョルの横でホンギが楽しそうに聞いてきた

「お前・・うっせーなっ!!!!俺が捜査に夢中になっていると女の方から逃げてくんだよっ」



城東警察の捜査第二課に所属しているヒチョルは

その生まれ持った美貌から女性にはモテまくっていた

いろんな女性から口説かれて付き合う事も多々あった

しかし

ヒチョルは世の中の悪を憎んで刑事になったという

正義感の強い性格だったために

捜査が続くとそちらに夢中になってしまい

気付くと女性の方から離れていくことばかりだった


去る者は追わず・・・だけど振られると気分は良くない

分かりやすい性格も災いして、ヒチョルは女性に振られるとすぐに周囲にバレてしまう



「第一課のドンヘさんが今夜合コンをするって言ってました・・兄さんにぜひ出て欲しいって」

ヒチョルは黙って残りのジャージャー麺を口の中に放り込む

ヒチョルは持って生まれた美貌の他に

女性の心を掴む話術にもたけていたので合コンにひっぱりだこだった

「たいした事件も起きてないから・・・いいよ・・行くよ・・・飲みたい気分だし」

「早速ドンヘさんに言っておきますね~今夜は僕は田舎の母が出てくるから参加できないけど

兄さん・・・大丈夫ですよね」

飲みたい気分・・・というひと言がホンギの心にひっかかったが

自分が参加できない分、誰かに気を付けてもらえば良いかと簡単に考えていた



大した大事件も起きず

第一課も第二課も予定通りに仕事を切り上げる事ができ

刑事課とCAとの合コンは江南のお洒落なバーで無事に開かれる事となった・・・・
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2013.01.14 想定外 2
【想定外】2


「初めまして今日はヨロシクお願いします」

「ドンヘさん・・今日は1人急用でこれなくなってゴメンなさいね」

江南のお洒落なバーでドンヘ達とCA達の合コンが行われていた

女性達はCAというだけあってどの子も目鼻立ちのはっきりした美人ばかり

ドンヘの友達の紹介というギュリはその中でも一番美しく

今日の合コンのまとめ役を買って出ていた


「1人いないの? 僕たち5人で君たちが4人か・・とりあえず自己紹介しよう」

ドンヘ達は自分達を「公務員」と紹介して刑事と言う事は伏せる

いつもの事だけど「刑事」と言うと引かれる事が多く

合コンが上手くいかないからだ

今日の参加者は、捜査一課のドンヘとウニョク鑑識課からシンドン

企画課からプロファイリニングを得意とするギュヒョン

そして捜査二課のヒチョルという構成だった


ドンヘは合コン王と呼ばれるほど合コンが大好きで

その顔の広さであちこちの知り合いを頼って合コンを成立させる

そしていつもヒチョルを誘いたがっていた


今日もヒチョルの美貌に同席のCA達は息を飲んで見つめている

女性と見間違う程の美貌に女性の心を掴む話術・・・・

合コンを華やかに仕切る事は多いが、ヒチョルはいつも自分からは動かない

お持ち帰りはされてもお持ち帰りはしない

なので男性陣は安心して一緒に合コンに参加できるのだった


ヒチョルの楽しい話術に女性達はヒチョルにくぎ付けになるが

それも少しの間だけで、彼の美貌に自分が劣ると感じたり

ヒチョルの心の壁を感じたりするとその時点で諦める事が多い

今日も女性陣が一人足りないという事もあり

途中からヒチョルは1人酒に入って行った



「ヒチョル兄さん・・酒に強いのは知ってるけど・・・

今日はペース早くないか? 大丈夫かな・・・・」

シンドンが心配そうにギュヒョンに耳打ちするが

「あの人も大人なんだから・・・限界くらい分かるでしょ」とつれない

シンドンも久々に話の合う女の子と出会ったので

ヒチョルの心配どころではなくなっていた


それぞれ綺麗に4組の男女カップルが出来上がり

次の店に移動しようと言う事になった

1人で飲んでいたヒチョルにドンヘは声をかけると

「大ジョーブだよ・・俺はここで飲んで帰るから

お前らせっかくカップル出来たんだ・・仲良くやってこいよ」

笑顔で送り出されたので

誰も疑問に思わずそのまま次の店に行ってしまった



「あの人大丈夫かな・・・」

カウンターの隅で飲んでいた物静かな男性がバーテンに声をかける

「ハンギョンさん・・さっきから気にしてますが」

バーテンは可笑しそうに笑った

「そんなに気になるなら同席されたらいかがですか」

バーテンのひと言にハンギョンと呼ばれた男はニッコリと微笑むと

「ここに連れてくるから・・・水割りを薄めに作っておいてくれ」と言い残して

ヒチョルの座っている席に歩いていった


「なんだ? 俺は酔ってないぞ・・・大ジョーブだから・・ほっといてくれ」

「私もたまたま1人で飲んでいるので・・良かったら話相手になってほしいと思いましてね

あちらの席で私の奢りでどうぞ一杯飲んでください」

「ん? お前も1人なのか? よし!!!俺が話相手になってやる!!!奢りだな?」

完全な酔っ払いのヒチョルは席を立つが

足元が完全にふらついている・・

ハンギョンは苦笑すると肩をかしてカウンター席に連れて来た


ハンギョンは話を聞きだすのが上手だった

ヒチョルは初めて会った相手なのに

珍しく心を閉ざす事なく楽しい時間を過ごす事が出来、

気分よく酔いもまわり、ハンギョンの肩に頭を預けてすやすやと寝てしまった


「すまない・・この人の分の料金も私と一緒にツケておいてくれ」

バーテンにそう言うと

自分の肩に無防備に頭をあずけて

子供の様にあどけなく眠っているヒチョルに興味が湧いている自分に驚き

「さて・・・この人・・どうするか・・・だな」

「女性だったら完全に頂いてしまうんだけど・・・この人男だし

俺はそっちの趣味はないし・・・」

と呟いてしばらく寝顔をながめ

「ここで知り合ったのも何かの縁だな・・」とため息をひとつついた

「タクシーを呼んでくれないか」とバーテンに伝えると

眠っているヒチョルの髪をそっとなでて優しく見つめていた
2013.01.17 想定外 3
【想定外】 3


なんかとってもいい気分だ・・・

ここはどこ?

俺はだれ?

誰かが歌を歌ってくれている・・子守唄?


とっても暖かい・・・この場所は俺を包み込んでくれる

まるで母さんみたい・・いや違う・・・誰?

いつまでもここでこうやって包まれていたい




♪~♪~♪


幸せな夢の世界でまどろんでいたヒチョルの耳元で

大音量のロックの音が鳴り響いた


ん?

ヒチョルは覚醒しきっていない頭をベットから持ち上げ

自分の携帯が鳴っているのに気付いてあわてて飛びついた


「ホンギ!!!!何かあったのか?」

電話の着信音はヒチョルの部下のホンギからだった

「ヒチョル兄さん!!!!今どこにいるんですか?」

「え?」

「あと1時間で定例会議が始まりますよ!!!!

兄さん今日報告があるじゃないですか」


「うわっ!!!!!!!

何とか行くからパワポ使えるようにしとけ」

慌てて電話を切ると

ヒチョルは今の状況を把握しようと周囲を見回す


「ここはどこだ???? 」

見知らぬ部屋のダブルベットに裸で寝ていた自分に気付くと

あわててシーツを身体に巻きつけた


「起きましたか? 」

ヒチョルの後ろの方から声がする

驚いて振り向くと

裸にバスロープをまとっただけのハンギョンが

コーヒーを手にベットの方に歩いてくる


ええええええええええ!!!!!!!

昨日・・・俺なにした???? ドンヘ達と合コンして・・・

合コンして・・・合コンして・・・・


あ゛ーっ記憶がないっ!!!!!!

パニックで声も出ないヒチョルの様子をみて

ハンギョンはクスクスと可笑しそうに笑っている


「お・・おまえ・・俺の事・・・」

ヒチョルは体に巻いたシーツをギュッと巻きなおすと

ハンギョンに向かってやっとの思いで話しかけた


「覚えてないんですか?

昨日・・貴方は私と飲んでいて・・・

酔い潰れて・・仕方ないからここに連れてきて・・・」


ハンギョンの説明に、二日酔いの残る頭を酷使して

思いだそうとするヒチョル


「部屋に着いたとたんに・・・・私に向かって・・・」

「・・・・・・」

「ゲロゲロ~って」


「うっ・・・」

言われてヒチョルは思いだした

誰かに介抱されながら・・思いっきりゲロゲロした事を・・・


「貴方の来ていたスーツと私の服は完全に嘔吐物にまみれました」

「悪かった・・・って俺のスーツ!!!!!俺着るものがないのかっ???」

「今の電話は呼び出しですか?

私の服で小さめのものを出しておきましたから・・・

良かったらどうぞ」


ハンギョンの説明を聞いてヒチョルは少し恥ずかしそうに

「俺・・昨日の記憶が全くないんだけど・・・もしかして

お前・・・俺の事・・・」


ドキン・・・

ハンギョンはヒチョルの恥ずかしそうな姿に胸がドキドキしかけたが

平静さを装う

「何の事ですか? 貴方に手を出したとかですか? 」

ハンギョンの問いにヒチョルは頬を赤く染めてる

「自分の体に聞けばいいでしょう」

はっとしてヒチョルは自分の体を見まわし

身体に違和感を感じてなかったので、ほっと息をはいた


そして時計を見て慌ててベットから立ち上がると

「悪ぃ~服借りるから!!!!!」

ハンギョンの用意した下着と服を奪うように受け取ると

風呂場に駆け込んで着替える


白いシャツにブランド物の紺のセーターを着て

少し大きめのズボンをサスペンダーでごまかしてなんとか様にはなった

その上からスリムなデザインのブランドのジャケットを羽織る


「わりいな・・今から会議なんだ・・後でスーツとりにくっから

お前の名前は?」

ヒチョルは財布をポケットにしまうとハンギョンに尋ねる


「スーツは私の服と一緒にクリーニングに出しておきます

私はハンギョンです・・・」そう言うとヒチョルの携帯番号を聞いて

その場で電話をかける

「着信履歴に私の番号が残りました・・何かあったら連絡ください」

ニッコリと微笑むハンギョンにヒチョルはドキンとしたが

「うわっ遅刻だ~!!!!!」そう叫ぶと部屋から飛び出していった



嵐が過ぎ去ったように散らかった部屋を見つめて

ハンギョンはクスクスと笑う

「面白い人だな・・・綺麗で・・・そして寂しがり屋だ」

昨夜の出来事を思い出すとハンギョンの胸はドキドキと高鳴る


「俺は・・・男には魅かれないと思っていたのに・・・」

「キム・ヒチョル・・・よりによって刑事か・・・・」

ヒチョルのスーツの胸ポケットに入っていた

身分証明書を見てハンギョンは小さくため息をつく

「さて・・・どうしたもんだろうね・・・・・」

ヒチョルに魅かれ始めている自分の気持ちに気付いて

ハンギョンは楽しそうに微笑んでいた
2013.01.20 想定外 4
【想定外】4


住十里駅のそばの城東警察の前にタクシーが停まった

「運転手さんサンキュ♪ 釣りはいらねーから

スピード違反も見なかった事にしてやるから・・・」

タクシーから降りながらヒチョルが言うと

「お客さん・・・あんた警察官のくせに

スピード出させたんじゃないですか・・・」

タクシーの運転手はぶつぶつと文句を言ったが

渡された紙幣の額に顔を綻ばせて

「またどうぞ~」と笑顔を見せて走り去って行った



「ヒチョルさんが来た~!!!」

玄関から交通課のソンミンとリョウクが飛びだして来る


「うわっ・・・なんだ・・・おめーら・・交通課のミンウクか?」

「ヒチョルさん!!!ホンギさんに頼まれました

今日は本店からシウォン警視が来てるので

見つからないように裏に回って下さい」


げっ・・・

リョウク達に手を引かれてヒチョルは裏口から二階に上がる

そのまま会議室の隣の部屋へはいりこんだ


「ヒチョル兄さん・・待ってました・・・間に合ってよかった」

泣きそうな顔をしたホンギがヒチョルを出迎える

「本当にハラハラさせないでくれ~」

刑事課長のイトゥクも半分涙眼になっている



何事もなかったかのようにノートPCを操って

ヒチョルは会議で発表を終わらせると

椅子に座ってぼんやりと昨夜のことを思い出そうとしていた



ドンヘに声をかけられて・・・

みんなを送り出して・・・

1人で飲んでいたはずだった・・・・


誰か声をかけた来たな・・・

そいつはハンギョンとか言う奴だったのか?

あいつと飲んだのか?

なんかすごく楽しかった気がする・・・


あれ?


思いっきりリバースしたのに髪とか身体とか臭くない・・・


ヒチョルは断片的に記憶を呼び戻す事に力を注いでいて

会議中ずっとうわのそらだった

そんなヒチョルの姿をじっと見つめている人物がいる事に

気付いていない・・・・




あっ!!!!!!!


ヒチョルの脳裏に突然ある風景がよみがえって顔が真っ赤になる



俺・・・

俺・・・


あいつに風呂場で・・・・




「ヒチョル兄さん!!!!どうしたんですか?

具合悪いんですか?二日酔いですか?」


隣に座っていたホンギがヒチョルの様子に気付いて

小声で声をかけてきた


「いや・・・大丈夫だ・・」


ヒチョルはハンギョンの事を思い出して1人で胸をドキドキさせていた
2013.01.20 想定外 5
【想定外】5


「ハンギョンさま・・・クリーニング出来上がって持ってまいりました」

黒いスーツを着た若い男性がハンギョンの部屋に入ってくる


(大至急と急がせただけあって、一時間で仕事を終わらせるなんて

なかなか優秀だな・・・)


ハンギョンは新聞から目を上げると黒スーツの部下に微笑む

「さすがソウルは違うな・・・俺の所属の北京とは有能さが違う」

ハンギョンに褒められて黒スーツは少し恥ずかしそうにし

「何かありましたら、またすぐに駆けつけますのでお電話ください」と答えた

「事務所の方には明日顔を出すから・・・カンインにはそう伝えてくれ」

「はい」

「それと・・・」

ハンギョンが言いにくそうに口を開きかけると

「分かっております・・・昨日の出来事は誰にも口外いたしません・・

お風呂場の掃除もご自分でなさらずに、私どもでやりましたのに・・・」

黒スーツはニッコリと微笑むと、あどけない少年の様な笑顔をハンギョンにむける

「キボム・・・こっちにいる間は世話になる・・コリア方式がよく分からないから

いろいろと教えてくれ・・・・」


「はい・・・ハンギョンさま・・・」

キボムと呼ばれた青年が部屋を出ていくと

ハンギョンは読んでいた新聞をテーブルに投げ出す


新聞を読もうと思っても

昨夜のヒチョルの事ばかり思いだされる

記事が全然頭に入ってこないのに気付き

ハンギョンは新聞を読むのを諦めた


なんで・・・あそこで声をかけたんだろう・・・




ハンギョンは自分の故郷では見た事もないお洒落なバーで

味わった事のないカクテルや酒類を味わっていた

カウンターの隅でソウルの人々を何となく眺めていた

真ん中のテーブルで男女が盛り上がっていたので

不思議に思ったハンギョンはバーテンに尋ねると

「男女が相手を探す合コン」なるものと教えてくれた


興味深く見ているうちに

女性のような綺麗な顔をした1人の男性が気になった


その人物はコンパを仕切り、その場を盛り上げ楽しそうにしている

しかしたまに寂しそうな瞳を見せる時があって

ハンギョンはその事に気付き、目が離せないで観察を続けていた


合コンの仲間たちがそれぞれカップルとなり

店を出ていったがその男性は1人残り手酌で酒を飲んでいた

あれだけ楽しそうに場を盛り上げていた人物と同一とは思えない位

体中から寂しそうな悲しそうな気配を発していた


気付くとハンギョンは声をかけて自分と飲もうと誘っていた


「あのまま・・ほっておける雰囲気じゃなかったからな・・・」


泥酔したヒチョルを自分の家に連れてきて

思いっきりゲロされて・・・それでも怒る気持ちは起きずに

服を脱がせてシャワーで洗い流そうとした


ハンギョンは今まで同性に魅かれた事はなかった

そんな興味もまったくなかった

なのに


ぐてんぐてんのヒチョルの裸をみて・・・欲情してしまった

必死でそれを抑え込み、大型犬でも洗うかのように接したが

近くで見る肌の白さ、今まで抱いてきたどの女性よりもキメの細かい肌

酔って艶めかしく自分を見つめる怪しい瞳・・・

自分の中から湧いてくる抱きたいという気持ちを封じ込めて

嘔吐物まみれのヒチョルを洗う事に専念したのだった


自分でもよく耐えられたと思いだして苦笑する・・・


「俺は・・一方的な行為は・・好きじゃないからな」


しかしハンギョンはその後は必死で耐える事を強いられるのだった

ベットに寝かそうとすると

「1人では寂しい・・」とハンギョンにしがみつくヒチョル


この時はさすがに、頂いてしまおうかと抱きしめて

ある部分を確認してみたが

「こいつ・・・バージンか・・・」

その部分は誰もまだ受け入れた事がない・・

ハンギョンはため息をつくと

「今日は・・まだだ・・」と頂く事を諦める


ベットの中でお互いに裸で抱き合ったまま

ハンギョンはヒチョルの背中をやさしくさすり

自分の故郷の子守唄を優しい声で歌った


「みんな俺を置いていく・・俺はずっとひとりぼっちだ・・」と

泣き上戸かと思えるほどナーバスになっていたヒチョルは

ハンギョンの胸に顔をうずめて幸せそうに眠り始めた


幼い子供の様な無防備な寝顔に

ハンギョンは完全に心を奪われた・・・・




「まいったな・・・」と楽しそうに笑う

「キムヒチョルは昨夜の事は覚えてるのかな・・・・

どんな顔して服を取りに来るのか・・楽しみだな」

ヒチョルの身分証明書を取り出して見つめ

「写真うつりが悪いんだな・・本物はもっと美人だったぞ」

と言ってから、ふと顔をしかめると

「これは必要だろうな・・刑事には必需品だろうに・・・」

そう呟くと上着を羽織って車の鍵を手に部屋を出ていった

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