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【Eternal~丘の上の洋館】2


今日は朝からシトシトと霧のような小雨が降っている

ヒチョルはベットの中でつまらなそうに伸びをひとつした

「この時期のこの天気~!!!!俺の苦手な天気~!!!!朝から体調最悪~」

「天気ばかりは仕方ないだろう? ほら、お茶を入れたから機嫌直せ」

ベットのヒチョルにティーカップを渡すと

ハンギョンはヒチョルのおでこにキスをする


「ハンギョン・・・今日も出かけるの? 俺・・・留守番?」

着替えを済ませているハンギョンの姿を見て寂しそうに呟くと

ヒチョルはお茶を一口飲んだ・・・

薔薇の香りが鼻をくすぐる・・・ハンギョンがいつも入れる特製のお茶だった


「俺達が自由にあちこちに旅するための軍資金作りなんだよ・・・

ヒチョル・・・そんな顔して俺を見るなよ・・・」

ハンギョンはヒチョルの手からティーカップを取り上げるとサイドテーブルに置いた

優しく微笑むとヒチョルの唇に自分の唇を重ねる

ヒチョルは自分からハンギョンの首に手をまわし、

お互いの唇の感触を味わいながら熱い口づけを交わしていく・・・

そして名残惜しそうに唇が離れると、ハンギョンは辛そうな顔をしてヒチョルに囁いた


「ごめん・・・俺が・・お前をちゃんと変化させてあげられなかったから・・・」

「俺の方こそゴメン・・・いつも我儘言って・・お前の足手まといにならないように

ちゃんと留守番しているから・・・昔に比べたら今の状態は凄い事だよ!!!!!

普通に生活できるんだもん・・・湿気に弱いだけだから・・俺はなんとも思ってないから」

ヒチョルはにっこりと微笑むと

「だから・・・ずっと一緒にいて・・・俺から離れないで・・・」

「ヒチョル・・・お前を俺の物にしてから・・もう俺はお前のいない世界では生きていけない

ずっとずっと一緒だよ」

ハンギョンのその言葉にヒチョルは嬉しそうに笑った

その笑顔とずっと一緒にいるために俺はどんな事でもやれる・・・

ハンギョンは愛おしそうにヒチョルを抱きしめると

「何かあっても・・・魂だけになってでも戻ってくるから・・・

ただ・・・・俺達に魂があればの話だけどな・・・・」


「絶対だよ・・ハンギョン・・俺もお前のいない世界では生きていけないから・・・

愛している・・・ハンギョン・・・ちゃんとお留守番してるから大丈夫だよ」


2人はもう一度お互いの唇を重ね合わせた・・・・・
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【Eternal~丘の上の洋館】1

リョウクの住んでいる街の丘の上に少し古びれた洋館が立っている

コミンの散歩の時にそこの家の前を通るが人の気配はいつもない

しかし庭先には季節の花々がいつも綺麗に咲いていて

手入れはいきとどいているようだった


情報ツウの母親の話だと、何年かに一度ぐらいは誰かが住んでいるようだが

それに気付くとすぐに空き家になっているとのことだった

洋館の持ち主は遠い街に住んでいるお金持ちだという噂だった



コミンはこの洋館の前の道が好きでいつも散歩はこのコースになっている

今の時期は薔薇の花々が美しく庭先を飾っていた


「あれ? 誰かいる・・・」

洋館の前に車が停まっていて門扉も開いている・・・誰かが引っ越してきたのだろうか

リョウクはコミンのリードを引っ張りながら、わざわざ玄関の方を覗きながら通り過ぎようとした

その時・・・

「ねえ・・・君ってここの近所の子?」

突然後ろから声をかけられて、リョウクは飛びあがりそうなくらい驚いた

「あれ? ビックリさせちゃった? ごめんね」

おそるおそる振り向くと、そこにはリョウクより少し年上のとても綺麗な人が笑顔で立っていた

「俺達・・今日からしばらくここの家に住むんだ!!!!いろいろ教えてくれるとありがたいな」

人懐っこい笑顔に思わず見とれてしまい・・しかし俺という言葉に違和感を感じて戸惑っていたら

綺麗な人はリョウクの顔をみてケラケラと笑いだした

?

「今すごく悩んでいただろ? 俺・・いつも女に間違えられるけど男なんだ・・

君も女だと思ってたんだろ? 気にしてないから・・いつもの事だし・・・」

「ごめんなさい・・・あまりにも綺麗な人だから・・・女性だと思ってて」

「ご近所さんならいろいろ教えてくれる? 俺はヒチョル・・君の名前は?」

ヒチョルと名乗った青年がリョウクに向かって微笑みかけた・・・その時


「うわぁ~!!!!!」

コミンが突然ヒチョルに飛びついて、ヒチョルはビックリして尻もちをつく

コミンはしっぽを振りながらヒチョルの顔をペロペロと舐めまくっていた

「こらっ!!!コミン!!! ごめんなさい・・・この子はコミンといいます・・僕はリョウクです」

リョウクはコミンのリードを引っ張ってヒチョルから離そうとするが

ヒチョルから離れる様子がみえない・・・そのうちヒチョルの方からコミンを抱き上げて遊び始めた

「この子・・・留学中の先輩から預かってるんですけど・・すごく人見知りで・・

初対面の人には懐かないのに・・・こらっ!!!!コミンだめだよ~」

「そーか・・お前はコミンって言うのか・・・可愛いな・・こら・・くすぐったいよ」

ペロペロと舐められて顔をしかめながらも、ヒチョルは楽しそうに笑っている



「ヒチョル・・・どうした?」

ヒチョルの笑い声に気付いた男性が洋館の玄関から外に出てきた

ヒチョルが道端に寝っ転がって子犬とじゃれている姿をみて呆れたように

「ヒチョル・・何やってんだ?」と呟く

「ハンギョン~♪ この子コミンって言うんだって・・可愛いね~

あと、そっちの子はリョウクって言うの・・・今ね・・・友達になったの」

嬉しそうに報告するヒチョルをハンギョンと呼ばれた男性は愛おしそうに眺めている

ヒチョルの「友達」という言葉を聞いてハンギョンはリョウクに向かって微笑みながら

「ヒチョルと友達になってくれたの? こいつ凄い我儘だけど・・よろしくね」



リョウクはなぜか2人の引っ越しの手伝いまですることになり

いつも気になっていた洋館の中を見る事ができてちょっと嬉しかった

「俺達~あちこちに旅行しているから荷物ってあまりないんだ~」

ヒチョルはコミンを抱きながらリョウクに説明をする

「ヒチョル!!!!なんでお前が犬だいて・・リョウクが荷物もってんだよ」

ハンギョンに怒られながらもヒチョルはめげない・・・ニコニコしながら

「ハンギョン~俺達も犬か猫を飼おうよ~」と可愛い声で甘えてくる

「お前・・・今リョウクに説明してただろう・・俺達はあちこちに旅行しているから

動物は飼う事はできないの・・・ただでさえ・・ヒチョル1人で大変なのに!!!!!」

ハンギョンはリョウクに向かって苦笑する

「あちこちに旅行って・・・いいですね・・・僕はまだ遠くまで行った事ありません」

リョウクは羨ましそうに言うとその言葉を受けて

「世界中行ってんだ~楽しいよ~」屈託のない笑顔でヒチョルは答える

そんなヒチョルの様子をハンギョンはとろけるような優しい瞳で見つめている


(ああ・・・この2人は恋人同士なんだ・・・)リョウクはふたりの関係に気付いたが

なんとなく微笑ましく思い、留学中のコミンの飼い主の事を思い出していた


少ない荷物のおかげであっという間に作業は終了した

気付くとだいぶ時間も過ぎていたのでリョウクは慌てて洋館を後にする

「リョウク~今日はありがと~今度遊びに来てね~」

ヒチョルは楽しそうに手を振りながら、リョウクを見送ってくれた




会ったばかりなのに

すごく気さくなヒチョル・・・綺麗でちょっと変わった人だけど・・楽しいな・・

最初は戸惑っていたリョウクも今ではすっかり好感を持っている

飼い主と自分の家族にしか懐かないはずのコミンも、

ヒチョルをすっかり気に入ったようだ

「ヒチョルさん・・・本当にお友達になっていいのかな・・」

リョウクはさっきの出来事を思い出しながら、ほっこりした気持ちで家路についた



【ボム事件その後~大学編 14】



「ドンヘ~!!!!今日ってヒチョル達のライブの日だよね」

廊下を歩いていたドンヘにジョンフンが後ろから声をかける

「少し早めに行ってドラムの真ん前に陣取ってやる!!!!!!」

ドンヘが息まいて言うと2人の後ろから声がする・・・

「T-LUCKYもフルメンバーになってから人気出てきて大変だね・・・

女の子ファンもたくさん増えたみたいだぞ・・・

ヒチョルなんて男も女もみんな騒ぐから、

ドーベルマンはヤキモキしてるね・・すっげー顔してるんじゃん?」

ウィチョルがニヤニヤしながらやってきた

3人は楽しそうにわいわいしながら

ライブの行われる学生ホールに向かって歩いていく





その頃、T-LUCKYの控室では、

ヒチョルが緊張からか真っ青な顔をしながらうろうろしていた

そんなヒチョルの様子をみてジョンモは楽しそうに笑っている

「おいおい・・・今日はせいぜい300人くらいだぜ・・・」

ジェイもうろうろしながら客席を覗きに行ったりしている

「久々にフルメンバーでのライブ・・・俺も緊張してきた~

それにベースのお披露目でもあるしな~」

控室のドアが開いてハンギョンが入ってきた

みんなの分のペットボトルの飲み物を両腕に抱えている

「ヒチョル・・・ほらみんなも飲み物取って・・・・」

ヒチョルがハンギョンの胸に抱きつく

「うわっ・・・ヒチョル・・・飲み物が落ちるよ・・・」


「こらっ!!!!ヒチョル!!!!!

T-LUCKYのメンバーの時はいちゃつかない約束だろっ!!!!」

ジョンモに怒られてもヒチョルはハンギョンから離れない

ぶすっとした顔でジョンモを睨みつける

ハンギョンはそんなヒチョルに優しい声で

「もうすぐライブが始まるよ・・・俺は側にいるから・・・・

深呼吸してごらん・・・落ち着くから」そう言ってから

素早く耳元に「ジョンモに怒られるからキスできないけど」と囁く


「うん・・」と言ってヒチョルは大きく深呼吸する

そんな姿が可愛いなって・・・ジェイは笑顔で見つめていた


「T-LUCKY!!!!スタンバイできた? 出番だよ」

舞台装置研究会のミンホが控室に入ってきた


「さあ!!!!いくぞ!!!!!」ジョンモの掛け声に


「おーっ!!!!!!!」メンバーが答える


ジョンモ、ジェイに続いてヒチョルがハンギョンの手をひいて舞台に上がった

ハンギョンの手にはベースが握られている


ヒチョルのカウントからライブが始まった


ジョンモのギターも最高

ジェイの歌声も素晴らしく

ヒチョルのドラムも可愛らしく

そして

今日お披露目になったハンギョンのペースが

女性ファンの歓声をたくさん浴びていた


新生T-LUCKYのライブは大盛況をおさめた・・・




【ボム事件その後~大学編 23】


「20番・・・課題曲を弾いて・・」

20番と呼ばれたハンギョンは黙々と課題曲をひいている

ヒチョルは突然のハンギョンの出現に驚きのあまり目を見開いていた

ジョンモはヒチョルの様子を見て、ハンギョンは内緒で応募してきたと確信した


(この課題曲もまあまあな力量だな・・・)


次にジョンモは譜面を渡して「初見できるか?」

ハンギョンは譜面を一瞥して頭に叩き込むと

すらすらとベースを弾いた

次にジョンモは自分でギターを取り出して

「俺のギターに即興で合わせられるか?」とギターを弾きだした


(なんで~ジョンモはハンギョンだけに次々と課題を出すんだ?

それに・・・ハンギョンもその課題をクリアしていく・・・なんだこの2人)

ジェイは驚愕しながら2人の事を見つめていた

ハンギョンのベースはジョンモのギターの音色を邪魔することなく

かといって存在感がないわけでもなく地味ながらも確実な音を出していた


(こいつ思ったよりやるな・・・くそっ・・・)


ジョンモがムチャぶりなギターの演奏を始めた

すると・・すーっとハンギョンのベースは後ろに下がったように

ジョンモのギターを後押しする


ジョンモはニヤリと笑うと演奏を停めた

「20番・・終了だ・・・結果は明日個々に連絡するから」

ハンギョンは会釈をすると部屋から出ていった


「ハンギョン・・・どうして?・・・」ヒチョルの瞳から涙があふれている


「ヒチョル・・・お前のドーベルマンに伝えろ・・・後で話があるから待ってるようにって」

ジョンモの方をむいてヒチョルは頷くとパタパタと走って部屋を出ていった


「ジョンモ・・・・決まりだね」ジェイが息をふーっと吐いて椅子に座った

「ああ・・・応募の動機がまだだ・・・それを聞いてからだな」




「ハン・・ギョン・・」ヒチョルはベースをしまっているハンギョンの元に走って行った

「ヒチョル・・」ハンギョンはいつものようにニッコリと微笑んでヒチョルを見つめる

ヒチョルの胸がキュンと疼く・・・・

その疼きに耐えられずにそのままハンギョンの胸に飛び込んだ


「うわっ・・・ヒチョル・・重いよ・・・驚かさないで」

「バカ・・・俺の方が驚いた・・・心臓が止まるかと思った・・バ・・カ・・・」

安心したヒチョルはハンギョンの胸で思わず泣き出した

ハンギョンは微笑みながら

「ずっと・・・一緒だって・・・約束しただろう?」

ヒチョルの髪をやさしくなでる

ヒチョルはハンギョンの胸にいつまでも抱きついていた・・・・









清渓川の流れを見ながらヒチョルはハンギョンに尋ねる

「さっき・・ジョンモ達と何を話したの? 俺・・部屋から追い出されたから聞いてないし・・・」

ん?

ハンギョンは優しい微笑みでヒチョルを見つめながら

「そこの椅子に座ろう・・・」

「うん・・・」



ハンギョンはジョンモ達のメジャーデビューの事で気なることがあった

ヒチョルのお披露目ライブに業界の人が来ていたと聞いて

絶対にヒチョルが巻き込まれる・・・そんな気がした

だからベースのオーディションを受けて

ヒチョルを守ろうと思った・・・・・

そのような事をジョンモ達に言った・・・・とヒチョルに言うと・・・



「ハンギョン・・・ありがとう・・・」

ヒチョルはハンギョンに抱きついてお礼をいう

「ベース合格したか分からないけど・・全力は尽くしたから・・

ただ・・・違う奴がベースになったら・・・お前が心配で・・・俺・・耐えられるかな」

そう言うとハンギョンはヒチョルにやさしくキスをした


「ベース合格しなくても・・・俺のそばにいてね・・・」

ヒチョルはハンギョンにそう囁くとハンギョンの肩に頭を乗せる


「マネージャっていうのもありかな・・・」

「あっ・・・そうだね・・・」

2人は顔を見合わせて楽しそうに笑った







【時のはざまの中で~青春編 ピクニック大作戦】おまけ


「何か肌寒くなってきたな・・・イトゥク寒くないか?」

運転しながらカンインは助手席のイトゥクを気づかう

「うん・・・俺は大丈夫・・・後ろの2人の方が寒いかも」

春とはいえさすがに夕方から夜にかけては風が冷たくなってきていて

おまけにオープンカーに乗っているので、どうしても肌寒さを感じてくる

いろいろあったピクニックだったが今はもう寮に向かって移動中だ


「うしろ・・・おとなしいけど・・ヒチョル寝てるの?」

ルームミラーを見ながらカンインがハンギョンに尋ねた

「うん・・・今日はすごく楽しかったみたいだね・・ぐっすり寝ているよ」

ハンギョンは自分の肩にもたれて眠っているヒチョルを

愛おしそうに見つめる

「ちょっと寒いかな?」

ハンギョンは肩からヒチョルの頭を自分の膝の上に動かし

自分の着ていた上着をかけてあげる

「ヒチョル・・自分のことのように俺達の心配してくれてたな・・」

「うん・・昨日も話たくさん聞いてくれてたんだ・・・」

カンインとイトゥクの話を聞いてハンギョンは

「僕からもお礼を言うよ・・ヒチョルと友達になってくれてありがとう

こいつ・・家庭の事情で子供の時からひとりぼっちだったんだ・・・

本当の友達もいなかったみたいで・・・友達と遊んだ思い出もない

今日のピクニックはすごく楽しみにしていて・・いい思い出になったと思う」

すやすや眠るヒチョルの髪の毛をなでながら2人に向かって言った

「ヒチョルって・・そんな過去があるなんて想像もできない位ポジティブだよね」

「こいつ・・・最近すごく友達増えてるぞ・・・ハンギョン気を付けないと

取られちゃうよ」

カンインの言葉にハンギョンはピクっと顔がひきつった

「ヒチョルは僕の物だ・・・誰にも渡さない」

ハンギョンの言葉にカンインとイトゥクはお互いに見つめあいながら微笑んだ



そしてハンギョンの膝枕で眠っていたヒチョルも嬉しそうに微笑んでいた・・・

【時のはざまの中で~青春編 ピクニック大作戦】後編


「うわ~い♪ハンギョン見て見て~白鳥が飛んでるよ~」

ヒチョルが車の中で大はしゃぎしている

カンインが実家から用意してきたオープンカーで目的の湖までやってきた

カンインの運転に助手席はイトゥク・・後部座席にヒチョルとハンギョンが座っている

「ヒチョル・・・さっきからうるさいよ・・・もうちょっと静かにして」

ハンギョンは車から落ちそうなくらい身を乗り出すヒチョルにヒヤヒヤものだ


「ヒチョル~車から落ちても知らないからな~回収にこねーぞ・・・自力で来いよな」

カンインの言葉に横のイトゥクがくすくすと笑う


「だってさぁ~俺が子供の頃乗ってた車ってデカいばかりで屋根付いてたし・・・

オープンカーって・・・きっもちいいね~」

ヒチョルは両腕を思いっきり伸ばして嬉しさを表している


パーキングに車を停めると4人は湖の横の小高い丘に向かって歩いていった

カンインはイトゥク達が作ったお弁当の包みが気になって仕方ない

ついた早々に「お弁当食べよう!!!!」と言いだした

「いくらなんでも早すぎるんじゃない? まだ10時だよ~」

「確かにカンイン・・・そんなに期待しても・・・」

ヒチョルとイトゥクの制止を振り切ってカンインはシートを敷き始める

ハンギョンはそんなカンインが面白くてクスクス笑いながら

「どうやらお弁当を完食するために、朝食抜きにしたみたいだね」ヒチョル達に説明をする

「俺達もお弁当を作るのに時間かかって朝ごはん食べてない!!!!!腹減った~」

ヒチョルの言葉を受けてイトゥクのお腹も小さく鳴った


お弁当箱をあけると

サンドウィッチに唐あげ

キンパに海老フライ・・・

スティックサラダに果物が綺麗に並べられていた


「へえぇ~綺麗だね・・」ハンギョンは思ったよりも綺麗なお弁当に関心した

「俺がつめたんだよ~綺麗でしょ」ヒチョルは得意満面な顔をしている

サンドウィッチも胚芽パンを薄くスライスして

卵やローストビーフとかがサンドされていてなかなかお洒落なものだった

「イトゥクは? 何したの?」

ハンギョンはニコニコしているイトゥクに聞くと

「うん・・卵切って挟んだくらいかな・・・」

カンインは今にも食べだしそうな勢いで箸を握っている

「キンパ・・・綺麗なのと・・そうでないのとあるけど・・」

「綺麗なのはヒチョルが作ったの・・そうでないのは・・俺・・・・」

イトゥクは恥ずかしそうに説明をする

「イトゥクってさぁ~器用そうに見えるけど・・・すっごく不器用なんだよね

俺よりもひどかったよ」

ヒチョルの何気ない一言にハンギョンは肘で突っついて注意をする

「キンパ・・・良く作ったな・・・」カンインが関心する

「リョウクがね~作り方教えてくれて・・・材料も分けてくれたから一本ずつ作ってみたの」

形の崩れたキンパを一番最初にとってカンインは口に入れる

「うまい・・・うまいよイトゥク!!!!見た目はアレだけど・・味は最高だよ」

あっという間にカンインはキンパを食べてしまった

イトゥクはビックリしながらも嬉しそうに微笑む

「あ゛ーっカンインすげーもう食った!!!!ハンギョンも食ってよ!!!!!」

ヒチョルは負けじとハンギョンの口にキンパの切れはしを突っ込む

「○×△■☆*~」無理やり口に入れられてハンギョンは四苦八苦している

「サンドウィッチもうまいよ・・・」

カンインの食べる速度が速いのでヒチョルは焦ってサンドウィッチを取り分ける

「これはハンギョンのだからなっ!!!!お前食うな!!!!ハンギョン早くしないと無くなっちゃうよ」

ヒチョルが大騒ぎをしている様子をみてカンインとイトゥクは大笑いをする

なんで笑われているのか良く分からないヒチョルが

ハンギョンの分のサンドウィッチをしっかりと胸に抱え込んでいた




お弁当を食べ終えた4人は後片付けをして

あちこち散策に行くことにした

まだきごちない雰囲気のカンインとイトゥクを見て

「ハンギョーン!!!!あっちで綺麗な花が咲いてたよ~いっしょに来て~」と

ヒチョルはハンギョンの腕を引っ張って2人から離れた

「ヒチョル・・・痛いよ・・・そんなに引っ張らなくても・・・」

「お前~すっげーニブチンだなぁ~!!!!!2人っきりにしなきゃダメじゃん」

「あっ・・そうだ・・カンインは今回告白するって言ってた・・・」

「ほんとに空気読めね~やつだな」ヒチョルが呆れてハンギョンの顔を見た

ハンギョンは思わず苦笑いしながらヒチョルを優しく抱きしめる

「お弁当美味しかったよ・・・見た眼も綺麗で味も良かった・・・・

ヒチョルがそこまでできるなんて思ってなかったから・・なんか感動してる」

ふふんとヒチョルは笑いながら「俺はやる時はやるんだっつーの」と答える




その頃

残されたカンインとイトゥクは変に意識し合ってぎこちない会話をしていた

並んで坂道を登って行く

「カンイン・・さっきはありがとう・・俺のキンパ形崩れてすごくまずそうだったのに・・」

イトゥクの言葉にカンインは笑いながら

「本当に高校時代からお前って不器用だったよな・・・」

え?

カンインの急な話にイトゥクはドキドキする

「たしか体育祭の前に団練習があって・・お前旗持ちだったのに

団旗の重さに耐えられずに支柱を頭にぶつけて失神したよな」

「・・・・・・」

「あと文化祭実行委員で、門に飾り付けする時に脚立から落ちて保健室に連れて行かれたし」

「カンイン・・なんで・・・俺のこと知らなかったって入学式の時に言ってたじゃん」

「知ってたよ・・・ずっと見てた・・ドジで不器用な誰かさんを・・・・

音楽室から聞こえてくるピアノの音色にいつも癒されていたんだ・・・俺・・・」

イトゥクはピアノが大好きだった・・・でも家庭の事情で持っていたピアノを手放すことになり

高校時代は学校の音楽室にあるピアノをいつも弾かせてもらっていたのだった

「イトゥクはてっきり音楽大学に行くと思っていたから・・・

ここで再会した時にはすごく驚いた・・・そして・・・」

「そして?」

「運命だと思った・・・イトゥクの事が好きだ・・付き合ってほしい」

突然の告白にイトゥクは頭がぼうっとして夢を見ているのかと思った

高校時代にあこがれて遠くから眺めていた人から告白されるなんて・・・

「うん・・・俺も・・・ずっとカンインにあこがれていたんだ・・俺でいいんなら」

カンインはイトゥクの返事を聞くと嬉しさに顔を輝かせる


2人はぎこちないまま唇を重ね合った






「ハンギョン~キスしてる~!!!!!成功したんだ~」

ヒチョルがハンギョンの背中に乗って、木陰から2人を覗き見していた

「ヒチョル~!!!背中の上で暴れないで!!!!」

「とりあえずカンインの告白は成功だね~!!!!!やった~!!!!」

「ヒチョル~暴れないで!!!!重たいよ・・・」


ドタっ

暴れるヒチョルに耐えきれずにハンギョンがつぶれた

すごい物音にカンインとイトゥクは振り向いて驚く

「えへへ・・・何か分かんないけどとりあえずおめでとう」

ヒチョルの愛想笑いにカンインとイトゥクもいっしょに笑った



(ヒチョル・・・重い・・・どいて・・・)

ハンギョンはヒチョルの下敷きになって息も絶え絶えの状態に

カンインは「やんちゃな恋人持つと大変だな」と呟いた





【時のはざまの中で~青春編 ピクニック大作戦】中編

ピクニックの前日

ヒチョルとイトゥクはお弁当の食材を買いに

アカデミー大学校の近所の大型スーパーに向かっていた

「やっぱり・・・作るの簡単なものがいいね」イトゥクが言ったので

「えー? 俺~美味しくて可愛いお弁当がいいっ!!!!」ヒチョルが反論する

「実は・・俺・・・料理出来ないんだよね・・・」申し訳なさそうにイトゥクが言う

「うそーっ!!!!!イトゥク!!!!もっと早く言ってよ~!!!!!!」

「お弁当の作り方の本は買ったけど・・・・」


スーパーのカートを押しながらヒチョルが大騒ぎしていると・・・

「ヒチョルさん・・・こんにちは」突然声をかけられた

「うわぁ~リョウクだぁ~♪ ひさしぶり~学校で全然合わなねーけど元気~?」

買い物途中のリョウクが笑顔で立っていた・・・

数か月前のチキチキチキン争奪レースの時に

ルナで他の学生に突きとばされていたのをヒチョルが助けた相手だった

「さっきからお弁当って聞こえてきてますが・・どこかに行くんですか?」

「あっ!!!!!リョウク~お前・・・料理得意だろう? この間もらった夏ミカンのジュレ

すっげー上手かった♪ あれって手作りだよね」

ヒチョルの絶賛にリョウクは恥ずかしそうに笑った

「俺達・・・料理ダメなんだけどお弁当かかりになっちゃって・・・

明日のピクニックに持ってくお弁当つくりの相談にのって~」

ヒチョルが必死な顔をしてリョウクにお願いをする

「僕も明日教授と出かけるので、お弁当の材料買いに来たんです

良かったらいっしょにお弁当つくりましょうか」

リョウクが笑顔で答えてくれたので、ヒチョルとイトゥクは安堵のため息をついた




スーパーでの買い出しを終えて

3人は大学の寮の食堂を借りてお弁当の下ごしらえをすることにした

「僕はキンパを作るつもりなんですけど・・・お二人はサンドウィッチでいいんですか?」

リョウクの質問にヒチョルは眉間にしわを寄せながら

「俺達の技量だと・・・サンドイッチが精一杯・・・・」と呟く

「大丈夫ですよ・・頑張りましょう」

リョウクの指示にしたがって2人は下ごしらえを始めた

「そう言えばさ・・・イトゥクってカンインと高校いっしょなんだって?」

「うん・・・ヒチョルだけには教えるけど・・・カンインって高校時代すごく目立ってて

スポーツもできるし勉強もできるし・・・先生や生徒からの信頼も厚くて・・・

大学校に入学してから友達になってもらったんだ・・・」

頬を赤らめたイトゥクの姿をみてヒチョルは

「高校時代の憧れの人だったとか?」と尋ねる

「うん・・カンインは俺の事全然覚えてなかったけど・・・

カンインは将来の夢が宇宙飛行士だったから・・ここを受験するだろうって思って

俺も必死に勉強して・・・宇宙で活躍するカンインを地上でサポートしたいって

今でも思っている」

(俺が思うには・・・カンインはイトゥクの事好きだよ・・・)

恥ずかしそうに告白するイトゥクを見ながら

ヒチョルは口が滑りそうになるのを必死でこらえる


「そうだ~リョウクってさ~院生なのに俺よりも年下なんでしょ? なんで~?」

もくもくと下ごしらえをしているリョウクにヒチョルは話をふった

「え?」

「俺もそこが気になってたんだ・・飛び級したの?」

「僕の話は・・・説明すると長くなりますよ・・いいんですか?」

イトゥクとヒチョルは興味津津な顔をして頷いた

リョウクは恥ずかしそうに手を止めて自分の話をはじめた



リョウクには生まれながら特殊な能力があって

その能力は普通の生活をするには邪魔になるもので

リョウクも両親もその能力のために苦労してきた

高校時代に精神病にまでなりそうだった所を病院の医師に紹介されて

今は治療をかねてその能力の研究をしているとのことだった

「僕の教授・・イェソン教授も同じ能力を持っていて

その力の封じ方やコントロールの仕方を習いながら

僕自身の力を研究材料にされています・・・だから特別編入してるんです」


「お前・・・ニコニコしてるけど・・すっげー苦労してんだな」

ヒチョルがため息とともにリョウクを見つめる

「今は・・・落ち着いたんだね・・・良かったね・・・教授のおかげなのかな?」

イトゥクの質問にリョウクは笑顔でうなずいた

「俺達って・・・好きな相手にお弁当を作るんだね~

よしっ!!!!頑張るぞっ!!!!!!」ヒチョルのガッツポーズに

「本当にヒチョルって・・・ポジティブな奴だね」イトゥクは笑いながら言うと

リョウクもいっしょになって微笑んだ・・・・






「ヒチョルお帰り・・」寮の部屋に戻るとハンギョンが起きて待っていた

「下ごしらえは終わったから・・明日・・朝早くに続きするんだ~」


ヒチョルが上機嫌だったのでハンギョンは一安心して

「イトゥクが料理だめだって・・カンインが言ってたけど・・何とかなりそうなんだね」

ハンギョンの言葉を聞いてヒチョルはニヤリと笑った

「ふふふっ秘密兵器があんだよ~ハンギョンには教えなーい」

ヒチョルの言葉にハンギョンは微笑みながら後ろから抱きしめた

「ヒチョル・・・そんな顔も可愛い・・・」

「俺あした早く起きるんだよ!!!!だからシャワーあびてもう寝るから・・邪魔すんなよっ!!!」

「うん・・」ハンギョンが耳元で何かを囁きながらヒチョルにキスをする

「・・・バカ・・・」ヒチョルの力が抜けてハンギョンに支えられるようにパスルームに向かった





【時のはざまの中で~青春編 ピクニック大作戦】前編




ポカポカする陽気の中

アカデミー大学校のテラスで

ヒチョルはハンギョンの膝枕で昼寝をしていた


ハンギョンは可愛い顔をして眠っているヒチョルを見つめながら

愛おしそうにとても優しい声で歌を歌っている

自分が子供の頃に母親に歌ってもらっていた子守唄だった

(そう言えば・・・初恋のお姉さんとも良く歌っていたな・・・)

ヒチョルに良く似た面影の初恋の人を思い出してハンギョンは懐かしむ


ん?

強い視線を感じてハンギョンはヒチョルの方を向くと

寝ていたはずのヒチョルがムスっとした顔をしてハンギョンを見上げていた

「お前・・・今・・・初恋のお姉さんの事考えてただろう」

ヒチョルのひと言にハンギョンはドキっとする


学校の中で起きていた強姦事件

ヒチョルもあぶなく襲われる所をハンギョンに助けられた・・・

その時にハンギョンは何にもましてヒチョルが一番大切な人だと痛感し

その事件以来2人はお互いの気持ちを確認しあい恋人同士となった


ヒチョルはいつもハンギョンの初恋の人に対して焼きもちをやく

ハンギョンから見ると本当に「可愛い焼きもち」だった

まるでハンギョンの心の中を見透かしたかのように

今も焼きもちをやいている

ぷくっとふくらました頬がなんとも可愛くて

ハンギョンはついつい笑って抱きしめてしまう

「お前~図星なんだろう!!!!誤魔化すなよっ!!!!」

「うん・・ヒチョル可愛いよ・・・」

「・・・・バカっ!!!!・・・」



「相変わらずいちゃついてますね~おふたりさん」

カンインがイトゥクと一緒にヒチョル達のところにやってきた

「ヒチョル・・・何怒ってるの?」

イトゥクがえくぼを見せながら笑顔できいてきた

「なんでもねぇ~よ・・・で何か用かよ」

ヒチョルは不貞腐れたままだ


「今度の休みにさ~ピクニックに行かない?って誘いにきたんだ」

カンインが2人に向かって言うと

「ぴくにっく???????なんだそれ?」ヒチョルが不思議そうに呟く


ハンギョンとカンインとイトゥクは

ヒチョルがふざけているのかと思ったが彼の顔を見る限り違う事が分かった

「まさか・・・お前・・・ピクニック知らないのか?」

「知らない・・・」

「あのね・・・お弁当をもって湖や山に行って外で食べたりするんだよ」

イトゥクが信じられないという顔つきで説明をした

「俺・・・学校と家しか知らない・・・学校の行事も参加した事なかったし・・」

ヒチョルが寂しそうに呟いた

ハンギョンは耐えきれずにヒチョルの手を握りしめると優しく囁いた

「じゃあ行こう!!!!!僕たちでピクニックに行こう・・・ヒチョルの初体験だね」

ヒチョルは嬉しくなってニコっと笑うとカンインに向かって

「俺行く!!!!!お弁当もってピクニックに行く~!!!!!」

「ヒチョル・・・本当にポジティブな奴だね・・・」イトゥクが笑顔で答えた

「お弁当ってどうする? 」ハンギョンが聞いてくると

「俺作る~!!!!」とヒチョル

「ヒチョル・・・君は料理したことないでしょ?」ハンギョンが呆れたように言うと

ヒチョルはぶすっと頬をふくらましながら

「俺だって・・・やればできる・・・たまにはハンギョンのために何かしたかったのに」

それを聞いたイトゥクが苦笑しながら

「じゃあ・・・俺とヒチョルがお弁当を担当するから、カンイン達は車の用意と行き先を考えて」

イトゥクの発言にカンインは驚いたが「了解」と答える


ハンギョンは初恋のお姉さんと双子達で行ったピクニックを思い出していた

お姉さんはお弁当を作るって言ったけど・・料理はへたくそだったな・・・・


「あ゛ーっまたお前!!!!初恋のお姉さんの事考えてる!!!!」

ヒチョルがぼんやりしているハンギョンに向かって叫んだ


ギクッ・・ハンギョンの顔が引きつる・・・なんて感の鋭い奴なんだ・・・

「ハンギョンのバカっ!!!!!」ヒチョルは怒ってテラスから出ていってしまった


「ヒチョル・・・・」イトゥクはカンイン達の方を向くと

「ヒチョルとお弁当の相談するから・・・そっちはプラン立てておいてね」

イトゥクはヒチョルの後を追いかけていった


カンインとハンギョンはテラスに残された

「あいつ・・・料理だめなのに・・・大丈夫なのか・・・」カンインの呟きに

「え? イトゥクもダメなの? ヒチョルは問題外だよ」ハンギョンは驚いて尋ねる

2人は顔を見合わせてため息をつくと

「最悪の場合・・レストランとかありそうな場所でも選ぶしかないかな・・・」

「そうだね・・・で・・カンイン・・君はイトゥクが好きなの?」

ハンギョンの直球の質問にカンインはドキリとする

そして顔を赤らめながら

「告白する機会を作りたいって思って・・・ピクニックを計画したんだ」

ハンギョンはそんな様子のカンインに微笑みながら

「僕達も上手くいくように協力するよ」と言うとカンインの肩をポンと叩いた



一方ヒチョルは

さっき怒った事などすっかり忘れて

ピクニックのために「てるてる坊主」を作っていた

「ヒチョル・・・・てるてる坊主って・・ひとつでいいんじゃないの?」

イトゥクが苦笑しながら言っても楽しそうに作り続けている

2人の手元には、いろんな顔をしたてるてる坊主が10体並んでいた



ヒチョルのてるてる坊主のおかげで

ピクニックの当日は、晴天となった・・・・


【月と子猫とハンギョン~番外編 4】 公園


今日はとてもいいお天気だ・・・ハンギョンは洗濯を干し終わると

足元でじゃれている子猫のチョルに向かって

「散歩でも行くか?」と声をかけた


子猫のチョルが自分の元に戻ってきて

平穏な日々が続いている・・・ただ今回は満月のときだけ人間の姿に変わるために

せっかくの休日でも猫の姿のままの時も多かった

ハンギョンもそんな生活にも慣れて、子猫の姿のチョルにもたくさんの愛をそそいでいる


にゃ~お~

チョルは嬉しそうにハンギョンの顔を見つめると一声鳴いた

カバンの中にチョルとおもちゃとお弁当を入れて

ハンギョンは近くの公園まで自転車を走らせる・・・・


大きな木の根元にシートを敷いてハンギョンはチョルを地面におろした

ふんにゃ

シートから一歩外に出ると

初めての芝生の感触にチョルはビクっとする

その様子がおかしくてハンギョンはケラケラと笑った

チョルは恐る恐る芝生の上を歩く・・・すぐにハンギョンの元に戻ってきて


みゃ~お~ と一声鳴いた

「どうした? いつも家で走り回ってるようにしていいんだよ」

チョルは首をかしげるとまた歩いていく

戻ったりしながらもだんだんと遠くまで行けるようになった

なにかを見つけたようでにゃおにゃおと草むらに顔を突っ込んでいる


ハンギョンは気になって自分の視線を低くして

チョルと同じ高さにして見ようとした

チョルの仕草が可愛らしくてハンギョンはもうニヤけっぱなし

アラサーの男性が地面に這いつくばって

子猫と一緒ににゃおにゃおしている・・・・どう見てもあぶない人だった

自分達の世界にどっぷり入っているハンギョンの周囲には

誰も寄り付かなくなっている事に彼は気付かないでいる


「チョル~おいで~」ハンギョンが呼ぶと

にゃ~お~とチョルは戻ってくる

そんな事を何度もしているうちに

チョルはさっきの草むらが気になるようで頭を突っ込んだ

ごにょごにょと何かをしている

「チョル~何してるんだ? もどっておいで」

ハンギョンの呼び声にチョルは嬉しそうに戻ってきた



うわっ!!!!


チョルの口にはバッタがくわえられていた

チョルは褒めてもらいたくてハンギョンにバッタをアピールしている・・・・



どんなに可愛くても・・こいつ・・やっぱり猫なんだ・・・・


ハンギョンは苦笑しながらチョルの頭をやさしくなでる

「チョル・・・バッタとったの? すごいね・・・

でも俺は・・・バッタは食べないから持って来なくていいよ」


ハンギョンの言う事がわかってチョルは悲しそうにバッタを離す

チョルの瞳は涙でうるんできている

それを見たハンギョンは

「チョル・・・ごめん・・・俺のために取ってくれたんだね」

チョルを優しく抱き上げて涙を指で払いながら

チョルの口にキスをした

バッタを加えていた口だから・・・青汁みたいな味がした

でもハンギョンは心からチョルを愛おしいと思い、やさしいキスをする

(ハン・・・ごめんね・・俺・・ニンゲンに生まれて来れなくて・・・)

「いいんだよ・・・チョルがいっしょにいてくれるだけで・・俺は幸せだよ」

(ハン・・・大好き・・・)

チョルはハンギョンの腕の中で嬉しそうに微笑んだ

「ずっと一緒にいようね・・・俺の元に戻ってきてくれてありがとう」

ハンギョンはチョルをやさしく抱きしめてそう囁いた
【ボム事件その後~大学編 22】


「ヒチョル!!!ぼっとしてないで手伝ってよ!!!!」

ジェイに言われてヒチョルはハッとする

見まわすと周囲はオーディションの準備のために会場を作っている

ヒチョルの参加しているバンド「T-LUCKY」のベースを募集したところ

20人もの応募があった


なので今日はその選考のためのオーディションが行われる

「なんかすごいね・・・」ヒチョルの言葉に

「ここに入ればすぐにメジャーデビューという・・・間違った情報が流れてるからな」

ジョンモが不機嫌そうな顔をして答えた

「ジョンモ達はデビューが約束されている・・・って俺も噂聞いたよ」

「事務所から話はあったが・・確約じゃない・・・」

ジョンモに睨まれてヒチョルは少しビックリして「・・ゴメン・・」と謝った

ヒチョルは今日のオーディションの手伝いをしてくれている舞台装置研究会のミンホに

「俺もなんか手伝うよ・・」と声をかけてジョンモのそばを離れた



「ジョンモ~今日はちゃんと選んでよ・・・該当者なし・・じゃ嫌だよ~」

ジェイが不機嫌そうなジョンモに声をかける

「分かってるよ・・・言われなくても・・・

だから今回は一次は音だけ聞いて選ぶから・・・・」


ジョンモは余計な先入観が入らないようにと一次はベースの音だけ聞き

ジョンモが気にいった音のベースだけを二次に進ませて、顔出しての選考をするようにした




「ジョンモって凄いんだな・・・俺びっくりした」

ヒチョルの呟きを聞いたミンホは笑いながら

「高校時代からギタリストとして名前は有名だったよ・・・

ただメンバーに恵まれてなくて・・ジェイだけかな・・・ずっと一緒なのは・・・

ナダム高校のイェソンにメジャーデビューを先越されてさ・・・ちょっと荒れてた時もあったな」


ナダム高校のイェソン・・・ああ・・ボム事件の被害者で高校生バンドとしてメジャーデビューした奴だ

ヒチョルは自分が被害者になりたくて大騒ぎしていた当時を思い出していた


「ミンホは詳しいんだね・・・俺高校時代知らなかった・・・」

「俺・・カラム高校なんだ・・ジョンモとジェイと一緒だったんだよ・・・

あと・・ヒチョルの事も噂で知っていたよ・・すっげーチャライ奴だと思ってたけど

噂とは全く違ってたね・・・こんなに可愛い子だとは思わなかったな・・・

タレントになったソンミンと可愛らしさでは変わらないね」

自分の事を知っているとミンホに言われてヒチョルは驚いた

「俺・・・昔と別人だよ・・恥ずかしいから昔の話はしないで!!!!」

ヒチョルが顔を赤くしたのでミンホはウィンクしながら面白い話をしてくれた

「ウチのソンミンがボム事件で被害あって・・・タレントになっただろう?

ナダム高校のイェソンも被害にあってメジャーデビューしたから・・・・

ジョンモも被害者になりたくてウロウロしたって噂あるんだよ」

え?

「メジャーデビューもさ・・・実力だけじゃ出来ないんだ・・運も必要だってこと

今日はいいベースが来ればいいなぁ・・・ジョンモは採点厳しいからな

ヒチョルの音はよっぽど気にいったんだね・・あいつが自分でスカウトした位だもんね」

ミンホはそれだけ言うと忙しそうにその場を離れた


ジョンモも・・・ボム事件に振り回されたんだ・・

ヒチョルは被害者になりたくてカンインとシウォンと騒いでいた当時を懐かしく思い出していた

ミンホの「実力だけじゃできない・・運も必要だ」との言葉が耳に残る



俺は・・・あいつらに何かできるのかな・・・足引っ張らないのかな・・・




「ヒチョル~お前も選考委員だよ」

ジェイに言われて

「なんで・・俺素人だし・・なんもわからないよ」

「感じたままでいいんだ・・率直に意見を言ってほしい」

ジョンモがさっきと違って笑顔でヒチョルに言ったので

「うん・・・参考になるかわからないけど・・俺も頑張るね」と

ジェイとジョンモの隣にすわった



オーディションが始まった

番号だけ告げられてパーテーションの向こうからベースの音がする

弾いている人物はこちらからは分からない

その番号で第一印象などの点数をつけていった

5番のベースがすごく上手かった

「5番って経験者だね・・技術はあるね」ジェイの言葉を受けて

「自分の技術に酔ってる・・・」ジョンモは手厳しい

「多分・・・あいつだ・・・」

「だね・・・辞めた・・ダンヨルの音だね」

ふーん

ベースの音だけで分かるんだ・・・すごいな・・ヒチョルは関心する

その後いろいろなベースを聞かされて

ヒチョルはうんざりしてきた・・・まだまだ続くんだ・・・

ラストの20番のベースの音にヒチョルはなぜか魅かれた

(技術はそんなにはないけど・・なんだろう・・すごく暖かさを感じる

俺・・・この音すき)

「ジョンモ・・・これ誰だろう・・・初めてきく・・こんなベース」

「確かに・・・自分を殺してギターを生かす・・そんなベースだな

技術はまだまだだけど・・・基礎はしっかりしている」

「何か分からないけど・・・俺・・このベース好き」

2人の会話に思わずヒチョルが口出しした

「なんかお前のドラムみたいな雰囲気だな・・自己主張はそんなにせずに

ギターと曲を生かそうとしている・・でも存在感はある・・・」


20番まで終了したので、そこからジョンモの気にいった音の5人が選ばれた

今度は顔を出しての演奏となるので

今までパーテーションの裏にいた一次通過者が番号順に呼ばれて

ジョンモ達の前でもう一度演奏を始めた


(演奏の仕方もいろいろ違うんだな~みんな凄く上手いし・・・)

ヒチョルは関心しながら演奏を見ている


「次で最後だな・・・」

ジョンモの呟きに

ヒチョルはパーテーションの方を見ると・・・驚きのあまり息をのんだ・・・


最後にパーテーションの裏からあらわれたのは・・・20番をつけたハンギョンだった


【ボム事件その後~大学編 21】


「ジョンモ~!!!!ベース募集の張り紙ってこんなのでいい?」

ジェイは大学のホールのすみのベンチでジョンモに張り紙を見せた


数日前にライブの後に会った音楽事務所の関係者の男の要望で

ベースを早急に加えることにした

「ジョンモ~そんな顔しないでよ~

今度はけんか別れしないように、ちゃんとオーディションしようね」

ジョンモは女性関係にだらしなかったドラムとベースの2人を

バンドから追い出した前歴がある

本人に言わせると音楽性の違いと言ってるが・・・・


(今度は・・・上手くやってね・・ジョンモ・・)

ジェイは高校時代からの相棒を心配そうに見つめる・・・


ジョンモはヒチョルを巻き込むことになりそうで、心を痛めていた







その頃・・・

「ヒチョル~♪ライブすごかったね~カッコ良かったよ」

「もう私も~ギターの人カッコ良すぎて~ファンになった~」

「えーボーカルの人も声が素敵だったじゃん」

ヒチョルは国際コミュニケーション学科の女友達に囲まれて

先日のライブの感想の話で盛り上がっていた

ここの学科は美人が多い事で有名だったが

ヒチョルもすっかり溶け込んで美人集団の中にいても違和感がない

ワイワイ騒いでいるとウィチョルがそこを通りかかった


「よおっ!!!!ヒチョル~!!!今日はドーベルマンはいないの?」

ウィチョルがヒチョルに声をかけると周囲の女子学生から黄色い声がおこる

「バスケ部の人よ~」

「うわ~カッコイイ~」

ヒチョルはにっこりと微笑むと

「今授業だから・・・放課後まで会えないんだ・・・

ウィチョルまでドーベルマンって・・あいつ嫌がるよ」

「知っててわざと言ってるんだ~ほんとにからかうと面白いよな~

ライブ良かったよ!!!!ジェイによろしく~じゃあね~」


ウィチョルはヒチョルに手を振ると

女子学生の黄色い歓声をあびながら去って行った


(ハンギョン・・・完全にドーベルマンになっちゃったね・・・

俺は・・・ドーベルマンでも何でもハンギョンなら・・・好き)

ヒチョルはハンギョンにおんぶされた幸せな時間を思い出して

1人で頬をそめて恥ずかしがっている


「あーまた始まった・・・ヒチョルの思い出し萌え萌え状態・・・」

「リア充の人はいいわね~いつも恋人のこと考えてこんな状態だし~」

「うるさいな~!!!!お前らに関係ねーだろっ!!!!!」

頬を赤く染めてヒチョルは反論するが

周囲の女友達はそんなヒチョルを見ながら微笑んでいる

完全に同性の友達として扱われているヒチョルだった・・・



その頃

ハンギョンは授業の為教室を移動している時に

貼ってあるチラシを見つけた


じっとそのチラシを見つめてある決心をする・・・・
【ご挨拶】

私の拙い妄想ブログに遊びに来て下さりありがとうございます

SUPERJUNIORが大好きで
特にキム・ヒチョルさんが大好きな私が突然ここを開いたのは
ブログの開始時期を見ていただけると分かると思いますが
ヒチョルの兵役で寂しくなったからです
あと・・ハンチョルの話を書かれる方が減ってきている・・
そこから自分で書くようになりました

今まで書いた事のない私が文章を書いてるので
拙くて恥ずかしいものばかりです

ハンチョルしか妄想できずにハンチョルの話しか書けませんが
これからもヨロシクお願いいたします

そして
妄想話もいろいろと増えてきたので
indexがわりに
主な創作話の内容を紹介したいと思います

☆ SJ妄想話

これはSJの実際の事件や出来事などからの妄想で
他のメンバーも出てきたりします
思いついて書いてますので時期はバラバラになってます


☆ SJ創作話

童話風に書いて見ました・・・レラ姫様が主役の話です


☆ ボム事件その後

SUPERJUNIORの「花美男 連続ボム事件」という映画がありまして
その映画の中での設定をそのまま使わせてもらいました
映画では高校3年生になったばかりで終わってるので
どうしてもその続きが気になり勝手に妄想させてもらいました
ヒチョルとハンギョンが出あって同じ大学に合格するまでの話です


☆ 月と子猫とハンギョン

さえない平凡なサラリーマンのハンギョンと
拾った子猫のチョルの話です
チョルはヒチョルの事で、ロシアンブルーの子猫です
話的には完結しているのですが
番外編としてちょこちょこ書かせてもらってます


☆ 時のはざまの中で 

私がリアル世界のハンチョル妄想が出来なくなった時に書きました
SFと称したニセSFのお話となります
こちらも一応完結しています


☆ ボム事件~大学編

ボム事件その後で大学に入学したヒチョルとハンギョンの
大学生活の話を書いています
書いていてどんどんヒチョルが女の子化してしまい・・・
女の子ヒチョルが大丈夫な方はどうぞ・・・・


☆ 時のはざま~青春編

時のはざまの中での話の数年前の学生時代の話になります
ここのヒチョルも・・・女の子っぽいです・・・


☆ 神様のいたずら

これはラストが最初に浮かんできてそれに向かって書いたという
私にしては初めての試みでした。ヒチョルの妊娠騒動です
リョウクに救われてます・・・

☆ 神様~パラレル

神様のいたずらのラストを変えて欲しいという要望があったので
パラレルワールドとして似ていて異なる話を書きました


☆ 大切な人

ハンギョンが事故のショックで一部の記憶をなくすという話です


☆ 温泉に行こう!!!!

ヒチョルラインでもある「チョコボール」の人達とのヒチョルを書きたかったのです
日本での話にしたかったので、グンソクくんの力を借りました


☆ Eternal シリーズ

いわゆるバンパイヤものなのですが・・・私が書くとこうも違ってしまいます
普通のバンパイヤとは違うものとしてご覧になって下さい
エピソード0はハンギョンとヒチョルの出会いなのですが
他の場所に載せてもらったのでここでは載せてません
その続きの話からになります
「丘の上の洋館」はリョウクとヒチョル達の話になります

Ⅱの「海辺のまち」はドンヘとヒチョル達の話になります


☆ パールサファイアの夜

ホストクラブ「パールサファイア」の話です
ヒチョルのホストっぽい写真を見て
勢いで書き始めたので・・・
ホストクラブの事、全く知らないで書いてます・・すみません
SJ全員がホストだったら・・・凄いですよね~
私はハンチョル至上主義なので(笑)
シウォンにはつらい役がらばかりで申し訳なく思ってます

Ⅱの「見習い」は役者のキボムが役作りでホスト見習いになる話です


☆ cafe 賛美歌

ヒチョペンのお友達の海音さんとsakoさんとの連動企画です
三人三様のお話になりました
お二人はシチョル・・私ハンチョルです


カテゴリで他にもありますが
残りはSJ妄想話と同じです



コメントや拍手コメント下さる方々ありがとうございます
妄想話とはいえ書きながら悩んだりしてる時に
すごく励みになります
嬉しいです
これからもコメントや拍手コメントをお待ちしています♪

【ボム事件その後~大学編 20】


ハンギョンの背中でヒチョルは目を覚ました・・・


清渓川でイルミネーションを見ている間に睡魔に襲われて

ハンギョンに抱きついたまま眠ってしまい

ハンギョンが背中におぶってヒチョルの家に向かっている途中だった


ハンギョンはヒチョルを背負いながら歌を口ずさんでいる

ヒチョルの好きな XJAPANのバラードだった

ハンギョンの背中を通して聞く歌は

いつも聞くハンギョンの声よりもこもった感じで暖かさが伝わってくる



初めてハンギョンに背負われたのは・・・一年前だったな・・・

突然告白されてキスされて・・・不覚にも気を失ってしまい

でもハンギョンに背負われて嫌じゃなかったのを覚えてる


ヒチョルはうつらうつらしながら今までの事を思い出していた

「ハンギョン・・・」

眠っていると思っていたヒチョルの声が突然したので

ハンギョンはその歩みをとめてヒチョルの方を振り向いた

「ヒチョル? 起きたの?」

ハンギョンの優しい声がする

ヒチョルはなぜか涙が出てくる自分に戸惑いながら

「ずっと・・・俺のそばにいてくれる?」と言うとハンギョンの首にしがみつく

「うっ・・ヒチョル苦しいよ」ハンギョンが苦しそうに言うと

「ゴメン・・」と慌てて腕を緩めて、顔をハンギョンの背中にこすりつけた

首筋に冷たい感触を感じハンギョンはヒチョルが泣いている事に気付く

「ヒチョル・・・ずっと一緒だよ・・このまま家まで歩いていくね・・」

ハンギョンはヒチョルを背負ったまま歩き始めた


『泣かないで 泣かないで 大切な瞳よ・・・・・』

ハンギョンが口ずさんでいるのはラルクのpiece・・・・

ヒチョルの好きな歌だった


ハンギョンの背中でハンギョンの温もりに包まれて

ヒチョルは最高に幸せな気分を味わっていた・・・・



ずっとこのままでいたい・・・・

「・・ハ・・ン・・ギョン・・大好きだよ・・・」

ヒチョルの呟きはハンギョンに聞こえたようで

ヒチョルを背負う腕に力がぐっとこもった



すっかり暗くなった大通りを

ヒチョルを背負ってハンギョンは歩き続けた


これからもヒチョルの事を絶対に手放さないと心に誓いながら・・・

【ボム事件その後~大学編 19】


ヒチョルが参加したT-LUCKYのライブの打ち上げをする店に

音楽事務所の関係者がジョンモに会いに来ていた


「ジョンモ~俺・・関係ないから、あっちで舞台装置研究会のメンバーといるね~」

ヒチョルが笑顔でジョンモに声をかけて別の席に移動した

「あとでそっちに行くから~先にやってて~」ジェイがヒチョル達に声をかける


「あのドラムの子・・元気いいね~技術的にはまだまだだけど・・・」

ヒチョルの姿を見ながら関係者の男は話をする

ジェイは少し嫌な顔をして男の顔をみた

「俺に話ってなんですか? 打ち上げが始まってるので手短にして下さい」

ジョンモは愛想笑いもせずに話を切り出した

「最初は君とジェイ君でデビューも考えていたんだけどね・・・

あのドラムの子のビジュアルがあまりにもいいから・・・

いっそのことベースも入れて、バンドとしてメジャーデビューという話はどうだろうか」


ジェイは驚いて男の顔を見つめる

ジョンモは予想していたかのように表情をくずさずに

「あいつは、まだド素人です・・あいつを入れてのデビューとなると

もう少し時間がかかります・・・あの技術では無理です」と返答した

「とりあえず、バンドとして・・という方向でいくから考えておいてくれ」

関係者の男はそれだけ言い残すと、ヒチョルの方をちらっと見て店から出ていった



「ジョンモ~どうするの? ヒチョルは芸能界に全く興味ないって前から言ってたじゃん」

「くそっ・・・あのじじい・・ヒチョルの顔に目をつけやがって!!!!」

珍しくジョンモが激しく悪態をついた


「ジョンモ~ジェイ~終わった? はやくこっちへおいでよ~」

ヒチョルがニコニコしながら2人に声をかける

今日のライブで照明や音響の手助けをしてくれた「舞台装置研究会」のメンバーも

盛り上がって2人を呼んでいる

「あ゛ーっめんどくさい!!!!とりあえず今日は飲むか」

「そうだよ~ヒチョルのお披露目だったし・・頑張ったお祝いをしないとね」

ジェイに言われて、ジョンモは笑顔を作ってヒチョル達のもとに移動した




みんなでわいわいと盛り上がって楽しく時間が過ぎていった

ヒチョルの携帯にメール着信の音がする

「あ♪ハンギョンだ」今まで楽しく騒いでいたヒチョルが急に可愛い顔になる

「ごめん・・俺・・迎えがきたから・・今日は帰るね」

「誰だ~????まだまだこれから盛り上がるのに~」

意気投合していた舞台装置研究会のメンバーから文句が出ると

「ヒチョルのSPのドーベルマンが迎えに来たんだよ・・・

ヒチョルお疲れ~また明日な」ジョンモはそう言うとヒチョルにハイタッチをした

「SP? ドーベルマン?なんだそりゃ?」

ジェイは周囲の不思議そうな顔をみて笑いながら

「ハンギョンによろしくね!!!!」ヒチョルに手をふる

「うん・・・先にごめん・・みんなまだまだ盛り上がって~」と言うと

パタパタと走って去って行った




「ハンギョーン♪お待たせ~」

店から出てきたヒチョルは、道に立っているハンギョンに抱きついた

「ヒチョル楽しかった?」

「うん・・・舞台装置研のメンバーが、超面白くってさ~

お前の方は?どうだった? 」

「ヒチョルも知ってるよね・・バスケで一緒だったウィチョル・・・

あいつに散々からかわれた・・でも久々だったから楽しかったよ」

2人はしっかりと手をつないで歩き出す

「ヒチョル・・結構飲んだんじゃないのか? 顔が赤いから

少し散歩して・・酔いをさましてから帰ろう・・・」

「うん・・・ちょっと飲み過ぎたかも」


2人は少し歩いて

清渓川に向かっていった


「うわ~綺麗だね~チョンゲチョンのイルミネーション初めてみた~」

「確かにな・・昼間と夜とじゃ全然違うな」

ハンギョンは何気なく周囲を見回すと・・・ほとんどが自分達と同じカップルだった

しばらく歩くとベンチがあったので、そこに腰をおろす


ヒチョルは少し恥ずかしそうに、ハンギョンの腕をぎゅっと掴んで体をそっと預けるようにした

ハンギョンはそんなヒチョルに嬉しくて顔が綻んでしまう

「さっきさ・・ジョンモのとこに・・音楽事務所の人がきてたよ・・・・

ジョンモって才能あるから・・ジェイとメジャーデビューするみたい・・・」

「ヒチョルはどうするの? 」

「俺・・・芸能界に興味がないから・・・あいつらデビューしたらファンとして応援する」

その答えにハンギョンは思わず笑ってしまった

ヒチョルはハンギョンが笑っている理由が分からずにキョトンとしている

そのキョトンとした顔がものすごく可愛らしく愛おしく思えて

ハンギョンは優しく口づけをした

ヒチョルの瞳が静かに閉じると、2人の世界が広がって行く

濃厚な口づけに変わり・・やがて名残惜しく唇がはなれると

ヒチョルはハンギョンの胸にぎゅっと抱きつく


誤解と焼きもちから2人の気持ちがすれ違っていた時があった

そして誤解が解け、お互いがとても大事な存在だと実感できてから

ヒチョルは一日に一度はハンギョンの胸に抱きつくようになった

まるでこの場所は自分だけのものだ・・そう確認するかのように・・・

そんなヒチョルの行動がハンギョンは嬉しくて仕方ない

愛おしいヒチョル・・・自分がこんなに人を好きになるなんて思ってもいなかった

ハンギョンは自分に抱きつくヒチョルの髪をやさしくなでる

「ヒチョル・・・俺さ・・・」話しかけると

すー
すー

寝息が聞こえてきた

ヒチョルはハンギョンにしがみついたまま眠っている



「たしかに・・今日はライブだったし・・緊張感からも解き放たれたんだろうけど」

苦笑しながらハンギョンはヒチョルの寝顔を眺めていた


チョンゲチョンのイルミネーションを見ながら

ハンギョンはヒチョルを腕に抱いたまま優しい気持ちに包まれていった


このまま時間が止まればいいのにな・・・・

多分俺達は普通のカップルと違って

これからたくさんのハードルが待ち受けているんだろうな



「ずっと・・・ずっと一緒にいような・・・ヒチョル・・」


ハンギョンは誰にも負けない心の強さを持たなくてはならないな・・・そう考えていた
SJ妄想話

【温泉に行こう!!!】おまけ


とある日

グンソクの個人事務所にホンギが尋ねてきた

「ホンスター♪来た来た~待ってたよ~」

グンソクは上機嫌でホンギを応接室に通した

「グンソク兄さん・・・はい・・これ・・」

ホンギはカバンからDVDを取り出すとグンソクに手渡す

「これに映ってるの?」

「とりあえず出来る限りの事はしたから・・・一応見て」

「さすがホンギだな~サンチュ兄さん達は失敗したって聞いたけど・・・」

グンソクは応接室でDVDを再生する

画面にはヒチョルの姿が映っていた

少しけだるそうな雰囲気で、食堂で朝食をとっている・・・


うわっ!!!!何これ!!!!!

ヒチョルはいつもと違って凄く色っぽい

隣の席のジョンモと話しながら食事をしていても

醸し出す雰囲気が別人のようだった

時々ぽわっと意識を飛ばしているかと思うと

思い出し笑いをして、急に照れて両手で頬を抑えたりしている

その仕草がすごく可愛い女の子になっていた

「これが・・・女の子ヒチョル・・・すっげー可愛い」

グンソクはしばらく吸い寄せられたように画面にくぎ付けになっていた

しばらくすると

『あ゛ーっ ホンギ~お前・・・何撮ってんだよ!!!!』

画面の中のヒチョルがこちらを向いて囁いた

ホンギが自分を撮影しているのに気付いて文句を言っているようだ

『ヒチョル兄さん・・グンソク兄さんにビデオメッセージをどうぞ』

ホンギの明るい声がして

ヒチョルはちょっと考えながら画面に向かい

『ソギ~今回はお前不参加で残念だったな~ここの温泉はすごくいいぞ~

隠しカメラに盗聴器はちょっとやりすぎだったけど

まあ楽しい宴会となったから良しとしよう!!!!次の宴会はお前も一緒になっ!!!』

いつものヒニムスマイルで画面を見つめたヒチョルに

横にいたジョンモがボソッと

『ハンギョンにも会えたし・・・でしょ』と呟くと

何かを思い出したように、ヒチョルはカァ~っと顔を赤らめて両手で頬をおさえた


か・・・可愛いっ!!!!!!!!!!!!


ブッ!!!!!!


「グンソク兄さん~!!!!!!」

ホンギの叫び声にグンソクは自分が鼻血を出しているのに気付いた


ヒチョルの大放出のフェロモンに画面越しだったのにもかかわらず

グンソクもすっかりあてられてしまっていた


「グンソク兄さん・・・大丈夫?」

ホンギの問いかけに

グンソクは椅子にふかく腰かけ息を深く吸ってから答えた

「ヒチョル兄さんって・・・すっげーな・・・あれ無意識だよな」

「ハンギョンさんがいてヨジャスイッチが入る仕組みです」

ホンギが可笑しそうに笑いながら答えた


「おそるべし・・・宇宙大スター」

グンソクは鼻の穴にテッシュを丸めて詰め込みながら呟いた

とてもファンには見せられない姿のグンソクをみて

ホンギは笑いをこらえるのが大変だった・・・・・・









おしまい




【追記】

本文中に出てきたチョコボールですが

ヒチョルが創立したAB型芸能人の集まりです

グンソクくんのインタビューによると

A型の彼は「チョコボールのファンクラブ員」だそうです

なので基本会員はAB型で他の型は準会員という名目なのではないでしょうか

どっちにしても「ヒニムライン」の集まりと言えます

SJ妄想話

【温泉に行こう!!!】その後


ハンギョンは他のメンバーが起き出す前に旅館を後にし、

北京に戻るために名古屋から新幹線に乗り大阪に向かっている

昨夜はジョンモの気遣いのおかげで

ヒチョルと久々にお互いの気持ちを確認することができた


明け方自分の腕の中で眠っているヒチョルの顔を見て

愛おしさと寂しさで胸が詰まりそうになった

(ヒチョルごめんね・・・俺もう行かないと・・)

ヒチョルを起こさないように

そっと布団から抜け出そうとしたハンギョンの腕をヒチョルが掴む

「ヒチョル・・起きてたの?」

ヒチョルは大きな瞳でハンギョンの顔を見つめていた

その瞳から涙が溢れてくる

「ハンギョン・・・次・・いつ会えるか分からないから・・・」

「ヒチョル・・・」

「だから・・・もう一回・・・俺を・・お前でいっぱいにしていって・・・」

「ああ・・・ヒチョル・・ごめん・・・寂しい思いさせて・・・

愛しているよ・・・どんなに離れていても・・俺にはヒチョルだけだから・・・」

「うん・・・そんな事・・・知ってる・・・」

2人はもう一度からだを重ねて愛し合う

からだだけじゃない心までが完全にひとつになれた・・ハンギョンにとって至福の時間だった


今もヒチョルの事を思い出すと嬉しさで顔が綻び

自然と顔が呆けてくる・・・・・・・

二枚目スターとしてのハンクンの姿は完全に失われ、ただの恋する1人の男がそこにいた・・・






一方、白骨温泉の某旅館では・・・・


二日酔いの頭を抱えながら

チョコボールのメンバーが朝食の席にやってきた


「お前ら~おせーぞ!!!!! 俺先に食ってるからな」

ヒチョルの声にメンバーは二日酔いでガンガンする頭を上げると・・・・


うわっ!!!!!!!


サンチュは思わず生唾を飲み込んだ

サイモンもジュンヒョンも言葉を失ってその場に立ちすくんでいる

その様子を見ていたジョンモとホンギは苦笑している

「たしかに・・俺も初めてあんなヒチョルを見た時は

もう胸がドキドキしてたまらなかったな・・・・」ジョンモがホンギに言うと

「今日のヒチョル兄さん半端なくフェロモン大放出中ですよ」


ハンギョンに愛された翌日は、ヒチョルは半端なく色っぽくなる

本人の自覚が全くないから周囲はものすごく迷惑となっている


今も普通に朝食をとっているにも関わらず

サンチュ達はその色香に鼻血が出そうなくらいあてられていた


「これが・・・女の子ヒチョル・・・なのか・・・ヤバい・・」

「確かに・・・いつものヒチョル兄さんじゃない・・」

「俺・・・鼻血でそう・・・彼女よりも色っぽい・・・」


ホンギは三人のそばに行くと

「今日は特別にフェロモンが大放出してるけど・・昼くらいには治まるから・・

でも中身はいつもの兄さんだからね・・・そこ忘れないでね・・・

あと昨日の事だけど、すっかり忘れてるようだよ・・・良かったね」と囁いた

ヒチョルの方を向くと、ジョンモと今日の予定を話ながら食事を続けている


(たしかに・・今はいつものヒチョル兄さんだな・・・)

サンチュ達がヒチョルを見つめていたら


ヒチョルは何かを思い出したのか

クスっと笑うと、急に頬を染めて恥ずかしがって目を伏せた・・・


うわぁっ!!!!!なんだこの可愛らしさは!!!!!!

ブッ!!!!!!

サンチュの鼻から鼻血が吹き出す・・・


「あーっサンチュ兄さん~!!!!!鼻血~鼻血~!!!!!」

ホンギがあわててティシュの箱を持って走ってくる


「お前~なに鼻血出してんだよ!!!!!!朝っぱらからありえねー奴」

ヒチョルのひと言で他のメンバーも大笑いをする


鼻血の原因となった人物は今日も周囲の迷惑を顧みずに

フェロモンを大放出するのであった・・・・・






SJ妄想話

【温泉に行こう!!!】後編


(ハンギョン・・・ちょっとこのままでいい? あいつら多分近寄ってくるから・・)

(ヒチョル・・・キスだけじゃ終わらないよ・・・)

(・・・ば・・か・・あいつらの御仕置きが先だからな・・・・)


ハンギョンとヒチョルは抱き合いながら耳元で囁き合っている

ハンギョンは我慢できずに本気の口づけを繰り返し、ヒチョルにひざ蹴りされた

(何本気になってんだよ・・・御仕置きが終わってから・・って言っただろ・・・)

(そんな・・・ヒチョル・・・・)ハンギョンはひたすらヒチョルを抱きしめて我慢していた





「おいっ!!!!!抱き合ったまま動かね~ぞ」

サンチュが後ろの2人に言うと

「もっと近づかないと録画できないよ~」

「どーせ2人の世界に入ってるから、そのまま近付いちゃえ」

夕方になり周囲も暗くなってきたので

3人は大胆にもヒチョル達のすぐそばまでやってきた



(ふん!!!!やっとここまで来たか・・・まったくこいつ等・・・)


3人が固まってごそごそしている所にヒチョルの長い脚が急に伸びた

「うわぁっ!!!!!」

ハンディカメラを操作していたサイモンは、その脚にひっかかり尻もちをついた

そのサイモンに絡まるように残りの2人もその場にひっくり返る


「お前ら~何やってんだよ~!!!!!!!」

ヒチョルはその美しい顔を怒りで歪めながら3人を見つめる

「え? あれ? ヒチョル・・・偶然だね~ヒチョルも日本に来たの?」

サンチュはひきつりながら必死の笑顔でごまかそうとする

「その手に持ってるのはなんだ?」

「い・・いや・・その・・・」サイモンがハンディカメラを指摘されてドギマギしていると

「旅の・・・旅の思いでに・・って・・・」サンチュは言いわけをする


「ふーん・・・旅の思いでに隠しカメラに盗聴器かよ・・全部ばれてんだよ!!!!!」

うへぇ・・・

3人はその場に座り込んでヒチョルの説教を受ける

さすがに見かねたハンギョンが・・・

「ヒチョル・・・とにかく宿に戻ろう・・話は宿に着いてからでもいいでしょ

3人も宿に戻るよ・・・」と言ってヒチョルの肩を抱いた

すると・・今まで凄い形相で怒っていたヒチョルがハンギョンの方を向き

「うん♪そうだね♪」とものすごく可愛い笑顔で返事をした


うわぁ~これか・・「女の子ヒチョル」になる瞬間を目の当たりにした3人は

あまりの可愛らしさに怒られている事も忘れて見とれていた・・・・





宿に残されたジョンモとホンギは宴会の準備をしてもらい

沢山お酒を・・それも度数の高いものを沢山用意してもらって5人の帰りを待っている




宿に戻ってきたヒチョルはたっぷり御仕置きしてやる!!!!と息まいていたら


「ヒチョル~宴会あるって聞いて来たよ~」ジョンモが笑顔で出迎えた

「ジョンモ!!!!!!お前~来たんだ・・・で宴会ってなんだ?」

「俺は・・名古屋で日本人の友達と会ってたらグンソクから電話きて

チョコボールの集まりが白骨温泉であるって聞いたから来たよ」

ジョンモは何も知らない風に話を持っていく

サンチュ達はジョンモの姿を見てホッとした・・・・チョコボールの中で

ヒチョルの怒りを鎮められる数少ないメンバーの1人がジョンモだったからだ


「ヒチョル兄さん~美味しそうな料理がたくさんありますよ~

ハンギョンさんも一緒にパーティしましょう」ホンギが笑顔でみんなを座らせる


出鼻をくじかれたように感じたヒチョルだったが

それならそれで・・と考えを変えて宴会を楽しむ事にした



いつものようにぐでんぐでんに酔っ払ったメンバーが宴会を盛り上げていた

ヒチョルはハンギョンの横に座って、歌ったり踊ったりのメンバーを楽しそうに見ている

ハンギョンはチョコボールのメンバーの飲み会は初めてだったので

その凄さに驚いたが、ヒチョルが楽しそうにしているので、

メンバーに対して感謝の気持ちを持った

(俺が中国に帰った後でも、ヒチョルはたくさんの友達に愛されているんだな)


「ハンギョン・・・あと少しでこいつら全部つぶすから・・・だから待ってて」

「え?」

「せっかく会えたのに・・・2人の時間作るからな・・だからお前は飲みすぎるなよ」

ヒチョルの囁きにハンギョンは期待で胸がドキドキする



しばらくすると・・・

ヒチョルの宣言通りにメンバーはジョンモ以外は全員酔いつぶれた

宴会座敷にみんな意識もなく眠りこんでいる

「ヒチョル・・・ここは俺が見ているから・・ハンギョンと風呂でも入ってきなよ

個人貸し切りの露天風呂があるそうだ・・・グンソクが予約段階で押さえているって・・

久々の再会にゆっくりしてきな」

「・・・ジョンモ・・サンキュ・・・」

ハンギョンは感謝の気持ちを込めて、ジョンモを見つめる・・・

ジョンモはハンギョンにとっても昔からの友達だ・・・全てを知っている・・・

「ハンギョン・・・お待たせ・・行こう・・・」

ヒチョルは頬を少し赤くしながらハンギョンの手を取って部屋から出て言った


飲みつぶれているメンバーの寝姿を見ながら

ジョンモは久々に見た「女の子ヒチョル」の姿を思い出し

「ヒチョル・・・ハンギョンに会えてよかったな・・・」と

ひとりグラスを傾けながら物思いにふける


むかしドンヘが

「ヒチョル兄さんって・・・ハンギョン兄さんの前だけ

ヨジャスイッチ入るんです・・・なんか俺悔しい~」って言ったのを思い出して微笑む


今回の事は「女の子ヒチョル」が見たくて始まったとホンギに聞いた


「みんな・・明日の朝は・・フェロモン大放出のヒチョルが見られて

鼻血だすくらい大変だからな」


ジョンモは明日メンバーがどんなリアクションをするのか予想して

1人楽しそうに笑っていた









SJ妄想話

【温泉に行こう!!!】中編


白骨温泉の某旅館の某部屋に

怪しく集まる男たちの姿があった・・・・・


「本当にグンソク来れないのかよ~これだけの準備しておいてさ~」

電話でサンチュが残念そうに言う・・・・

電話の向こうでグンソクが今日の指令をチョコボールメンバーに伝えた


話の始まりは

チョコボールの飲み会の時に、ホンギが「女の子ヒチョル」の話をしたのが原因だった

自分達の前ではバリバリの硬派アニキのヒチョルが

大好きな人の前では可愛い女の子になってしまう・・・それも本人の自覚のないままに・・

その可愛い姿を知っているのはSJのメンバーとホンギだけだ・・・・と・・・

それを知ったチョコボールメンバーは

絶対に女の子ヒチョルを拝みたいと盛り上がり

今日のドッキリになったと言うわけだった

ただ

想定外の仕事が入ったグンソクは非常に悔しがって

ドッキリの様子を撮影してほしいと・・・こんな大掛かりになってしまっていた


ヒチョル達の部屋には隠しカメラと盗聴器が仕掛けてあった・・・・


「ヒチョル兄さんの大好きなハンギョンさんを投入したよ~さてこれからだ」

サイモンが興奮しながらモニターを眺める

ん?

モニターには金髪の頭が大写しになっている

「これって・・・ホンギの頭じゃん!!!!!!」ジュンヒョンが叫ぶと


「ホンギ~お前~カメラの場所把握してねぇのかよ~どけ~!!!!!!」

サンチュが画面に向かって大声を出した・・が・・誰もホンギに伝える事は出来ない


『ハンギョン・・・誰が・・こんなひどい事したの?』

ヒチョルの声が聞こえてきた・・・

盗聴器の方は大丈夫そうだとその部屋にいたメンバーはホッとする











(ホンギ~てめえ!!!!その場所を動いたらぶっ殺すからな!!!!!)

ヒチョルは目線でホンギにその意を伝えると、ホンギは泣きそうな顔をして

胸でOKサインを作る・・・・

ホンギは今回のドッキリの内容は知らされてなくて、

羽田から白骨温泉までヒチョルを連れてくるだけのはずだった

なんかあやしい雰囲気となり、ヒチョルは早速隠しカメラを発見して

ホンギをカメラの前に立たせる・・・・・

(ヒチョル兄さんに隠しカメラなんて・・絶対にバレるのに・・・・)

ホンギはこの後のことを想像すると怖くて半泣き状態だ


ヒチョルは白骨温泉に着いた時からなんか嫌な気がした

グンソクのDVDを見てその予感が強くなり

ハンギョンが毛布にぐるぐる巻きにされて運ばれた時点でもう確信した


これはグンソクの仕掛けたドッキリだと・・・

隠しカメラの位置も把握し、盗聴器もあるだろうと予測して会話を始める

「ハンギョン・・・なんで・・手首に足首にあざが出来てる・・・」

ハンギョンにも目くばせをしてヒチョルの会話に合わせさせた

「ヒチョル・・・中国でグンソク君に言いくるめられて・・関西空港に着いたら

知らない男に拉致られた・・・・でもヒチョルに会いたかったよ」

「せっかくハンギョンと2人で温泉に来られたんだもんね~俺・・思いっきり甘えちゃおうかな~」

甘い言葉を囁きながら、ヒチョルとハンギョンはハイハイしながら盗聴器をさがす

(見つけた~♪)

盗聴器の場所を把握できたので、わざと甘い声をだして

「可愛い~この浴衣~♪俺浴衣着ちゃおうかな~ハンギョンの好きなのどれ?」

(俺の可愛い浴衣姿くらいはサービスしてやるか・・・)

「この花柄が似合うかも・・・」

ハンギョンは言葉と合わない位、怖い顔をしているヒチョルにひきつりながら

 「浴衣着たら、散歩でもしようか・・・・」と盗聴器に向かって囁いた






「おおおっ2人でアツアツデートするみたいだぞ」

別室のサンチュは大声で騒ぐ

サイモンとジュンヒョンも外に出る用意を始めた


サイモンはハンディカメラを構えて

残りの2人もカメラを片手に急いで玄関に向かう


すると可愛い浴衣を着たヒチョルの姿が見えた

その場の3人は思わず生唾を飲み込んだ

ハンギョンと腕を組んでいるヒチョルはものすごく可愛い


バレているのも知らずチョコボールの3人は

ヒチョルとハンギョンの後をこっそり尾行していった・・・・




部屋に残されたホンギは

1人で隠しカメラと盗聴器の撤去作業を行っていた

そこに遅れて来たジョンモが入ってくる

「ヒチョルは? チョコボールの集まりあるって聞いたんだけど」

ホンギはべそをかきながらジョンモに今までの事を話した

「それって・・・ヤバいじゃん・・ヒチョル怒らせたら怖いぞ・・・

グンソクの脅しどころじゃねぇし・・・このままだとみんな半ごろしにされる」

「サンチュにサイモンにジュンヒョンが尾行しているみたいなんだけど」


残された2人はどうしたら収拾がつくか・・・ヒチョルの性格を分析しながら

いろいろと話あっていた




ヒチョルは後ろの3人は気になっていたけど

ハンギョンと2人で腕を組みながら散歩していて気分が良くなってきた

「ヒチョル・・・これからどうするの?たくさんギャラリーいるよ」

「ばーか・・俺の可愛い姿はお前にしか見せねーよ

あいつらどう御仕置きしてやるか・・・考え中だ・・・・」

「ヒチョル・・・どうしよう・・・俺・・ヒチョルの浴衣姿に我慢できない」

「・・・ば・・・か・・・」

ヒチョルの甘いバカという囁きに

ハンギョンは我慢できずにキスをする

(あいつらの前では・・・見せたくないのに・・・あ・・ハンギョン・・

俺も・・・我慢できない・・・)





「うわ~もしかしてキスしてる????????」

「録画してるか~?」

「暗くてうまく録画できませーん」


尾行中の3人はこれからどんな事が自分達を待ちうけているのか

そんな事を考える事もなく大騒ぎをしていたのだった・・・・
SJ妄想話

【温泉に行こう!!!】前編


「まったくなんだよ~!!!!!急に日本に呼び出しておきながら

ソギ本人は日本にいないのかよ~!!!!!」

羽田に着いたヒチョルは迎えに来ていた人物を見つけて文句を言う


「で・・・なんで女装してんだ? ホンギ!!!!!」

「ヒチョル兄さん・・・声でかいです・・・僕はたまたま日本で仕事してて・・

おかげさまで日本で顔が売れてきたので・・一応変装してきました・・・

グンソク兄さんは急に仕事入って中国に連行され、今日は不参加です・・

そこでグンソク兄さんに脅され・・いや頼まれて迎えに来ました」

「ホンギ・・・目立たないように女装したんならさ・・・その・・・

きゃりーぱみゅぱみゅ風だと・・・かえって目立つんじゃないか?」

ホンギはニコニコ笑いながら

「メンバーにいじられたら・・・意外に似合ってて・・・」

「まあ・・・可愛いけどな・・・・」

ヒチョルのひと言でホンギはすごく嬉しくなって

いそいそとヒチョルのお世話を始めた

「今からグンソク兄さんがご用意した温泉までご案内します」





「ホンギ・・・・まだ着かないのかよ・・・」

ヒチョルはげんなりした顔をしてホンギに聞いてきた

ホンギは渡されていた資料を見ながら・・・「あと30分位で宿につきます」


「電車何回乗りついだ? そして今車で何時間乗ってんだよ~!!!!どんどん山の中に行くし」

ずっと音楽を聞いていたヒチョルもさすがに飽きてきて、ヘッドホンをはずして外を眺めた

どうやら車は温泉街に入ってきたようだった

「なんだ???? ここの温泉って・・・なんか怖い漢字が書いてあるぞ」

ヒチョルは外の看板をみて叫ぶ


『歓迎 白骨温泉』


「ヒチョル兄さん・・・骨って漢字が入っているだけじゃないですか?

怖くないですよ・・・ここのお湯はすごく美容にいいそうですよ」

「ホンギ・・お前・・骨大好きだもんな~スカルの模様ばかり集めてるもんな

俺はあんまし・・・頭蓋骨得意じゃねぇんだよ~なんか出そうな雰囲気嫌いだからな」

「クリスタルスカルの話知ってますか?」

頭蓋骨とふられてホンギは大好きな話を切りだそうとした

「頭蓋骨をあつめて世界の滅亡を食い止めるって・・・ドラゴンボールみたいな話だろ?

サイモンに聞いたよ」

ヒチョルに軽く拒否られて・・ホンギはサイモンに悪態をついた・・・


車は温泉街の中の旅館の前に到着すると

連絡が入っていたのか女将が玄関から出てきた

「ようこそいらっしゃいました・・・遠い所をわざわざお疲れになったでしょ

さっそくお部屋の方におあがり下さい・・・御連れの方はもう少しかかると連絡ありました」

ホンギは日本語で女将とやりとりをすると何かを手渡した

女将はその品物を見ると「きゃ~♪ほんまに嬉しい」と胸に抱きしめて大喜びしている

ヒチョルは不思議そうに眺めていたが、従業員にうながされて部屋に入って行った


部屋に入るなりホンギは用意されていたDVDデッキに持ってきたDVDを入れる

大型画面にグンソクの顔がアップで映った

「ヒチョル兄さん~あんにょ~ん♪グンソクでーす」

「今日はご一緒出来なくてすみません!!!!でもヒチョル兄さんの喜ぶサプライズを

ご用意させて頂きました・・・サプライズってホンギじゃないですよ~

ホンギは日本での仕事あるので~もう帰りますけど~

兄さん~このお礼は今度ポッポでいいですからね~♪

これで兄さんに貸しが2個になりました~♪」

ここまで話をすると急に画面は引きになりグンソクの全身が映る

何をするのかとヒチョルとホンギが見ていると

急にシャッフルダンスを始めるグンソク・・・・・

まだまだDVDは続きそうだったので、ヒチョルはホンギに目くばせしてDVDを止めさせた


「温泉に招待はいいんだけどさ・・・なんでここの温泉なんだ?」

疲れた顔をしてヒチョルはホンギに尋ねると

「ここの女将が・・グンソク兄さんの熱狂的なウナギでして・・・

さっき兄さんの上半身ヌードセルカにサインを書いたもので・・・ここロハにしてくれました」

ホンギの答えにヒチョルはグンソクの日本での異常な人気を再認識させられた


「ホンギ・・・お前仕事があるからって・・・もう帰るのか?」

ヒチョルは寂しそうな顔をしてホンギを見つめる

その瞳があまりにも可愛くてホンギはヒチョルを押し倒しそうになるのをぐっと堪えて

「サプライズが完結されるまでは・・・ここにいますから」

「あと・・・誰がくんだよ~」

2人で話していると

「すみません~お届けものです~」

強靭な体格の男性2人が黒い塊を運んで置いて去って行った

え?

なんか死体でもくるまれていそうな・・・ヒチョルはちょっとビビって見ていたら

その塊がゴソゴソと動き出した

「うわぁ~ホンギ~!!!動いた!!!お前なんとかしろ」

ヒチョルは横にいたホンギを足で蹴りながら何とかさせようとする

ホンギはホンギで「ヒチョル兄さん~!!!!!これがサブライブですか~?」

泣きそうな顔をしてヒチョルにしがみつく


「くそっ・・役にたたねーやつだな」ヒチョルは意を決して

その塊に触ってみた・・・

「ヒチョル・・・助けて・・・・」

中から聞いた事のある声がする・・・


うそっ!!!!!!

「ホンギっ!!!!ぼっとしてないで・・早く中から助けるんだ」

「え?」

凄い勢いでヒチョルが叫んだのでホンギは大慌てで

そのぐるぐる巻きにされた人を助けるべく紐をほどいて毛布をはがした


毛布から出てきたのは・・・・ハンギョンだった














【ボム事件その後~大学編 18】


ヒチョルはドラムセットを片付けながら

さっきのライブの余韻に浸っていた


いろんなライブに参戦して楽しんだりはしたが

自分が舞台で演奏したのは初めてだった

今でも信じられない気分で、

さっきの出来事は夢だったのではないかと思ってしまう

「ヒチョル・・・今日は初めてにしては合格点だな

まだまだ練習が必要だけど・・・客の受けも良かったぞ」

横で片づけをしていたジョンモが

ヒチョルの頭をガシガシとなで回しながら言った

「合格点? ずいぶん甘いな・・・俺・・ダメ出しくらうかと思った」

ヒチョルは頭に乗せられた手をどかしながら、笑顔で答えた

「ジョンモ~この後の打ち上げの前に、音楽事務所の人が話したいって・・」

ジェイの話を聞きながらジョンモは手際よくドラムセットを片付けていく

「了解!!!!ヒチョルも打ち上げに出る事!!!!今日はあいつは? ドーベルマンはどうすんだ?」


ドーベルマン??????

ヒチョルは一瞬誰の事を言っているのか分からなかったが

ジョンモがいたずらっ子のような笑顔を見せたので、ハンギョンの事だと理解した


「ドーベルマンで悪かったな・・・・・・」

ジョンモが声のする方に振り向くと

ハンギョンがドンヘ達とウィチョルと一緒に立っていた

ハンギョンと目が合ってジョンモは苦笑いをする


「あっ!!!!ハンギョン♪♪♪」

ハンギョンに気付いたヒチョルはパッと顔を輝かせながら、

ハンギョンに向かって一直線に走り出す

そしてハンギョンの胸に飛び込むと、ぎゅーっと抱きついた

「ヒチョル・・・」

ハンギョンの顔はもう嬉しさで緩みっぱなし・・・ドーベルマンのドの字もない

ウィチョルはハンギョンの様子を見て、必死で笑いをこらえながら

ジェイに向かって「今日のライブは最高によかったよ」と言った

「ウィチョル!!!!サンキュ」2人はハイタッチをする


「ヒチョル~今日のヒチョルすごくカッコ良かったよ」

ハンギョンに抱きついているヒチョルに向かってドンヘが言うと

ヒチョルは顔をあげて笑顔でドンヘに言った「ありがとう♪聞いてくれたんだ!!!」

そして抱きついているハンギョンを見上げると

「俺・・・頑張ったよ」可愛い顔で言う

ハンギョンはもうヒチョルが可愛くて仕方ないという顔をしている

「うん・・・ジョンモのギターやジェイの歌を邪魔しないように

うまーくドラム叩いてたな・・・まだまだ練習が必要だな・・でも良かったよ」


ヒチョルはハンギョンに褒められて顔をくしゃっとして嬉しさを表した

その場にいる誰もがあまりの可愛らしさに胸がドキドキするのを抑えられなくなっている

ハンギョンはその場でキスしたいのをぐっと堪えて

「俺達今からご飯食べに行くけど・・ヒチョル達は打ち上げだろう?

打ち上げが終わった頃に店に迎えに行くから・・・・それでもいい?」


「うん・・・必ず迎えに来てね」ハンギョンに抱きついたまま寂しそうに呟いた

「うん・・店が分かったらメールしてね」名残惜しそうにヒチョルを自分からひきはがすと

待っているドンヘ達と部屋を出ていった




ウィチョルは何度見てもハンギョンの様子がおかしくてたまらない

「ジョンフンってコサン高校だよね・・・ハンギョンのあの変わりよう・・どう思う」

ジョンフンに向かって尋ねてみた

「俺も・・・あんなになるとは思わなかった・・・別人だよね」

2人のやりとりが聞こえたハンギョンは振り返って

「悪かったな・・・変わりすぎてさ・・・別人と思ってくれ」と言い放った

そんな様子もウィチョルには可笑しくて仕方ない


本当の恋って・・・人間を変えてしまうものなんだな・・・

昔のハンギョンも好きだけど・・今のハンギョンの方が人間らしくて好きだな・・

ウィチョルはそんな事を考えながら店に向かって歩いていった


【時のはざまの中で~青春編 チキチキレース争奪戦】おまけ


エアポートに着いたヒチョル達は、

他のチームが主催者側が用意した

いろんなお宝を手にしているのを見て、

優勝はもう出来ないと思っていた・・・

「あっそうだ・・・イトゥクにいいもんあげる~

さっきルナで拾って来たんだ!!!!はいっ」


イトゥクの手のひらに白くて丸い綺麗な石が置かれた

「うわぁ・・・なんか綺麗だね」

イトゥクが嬉しそうにえくぼを見せて微笑むと

カンインが覗きこんでぽつりと・・・

「あれ? お前・・これいつ手に入れた?」

ハンギョンも覗きこんでびっくりする

「これって・・まさか・・・・」

イトゥクの手のひらから石を取り上げると

空にかざしていろいろ眺める

カンインも一緒になって石を眺めている

「2人とも・・・どうかしたの?」

イトゥクが不思議そうに尋ねると

「これは・・・多分・・ルナの涙だ」

「ルナの涙・・・初めてみるぞ・・」

ヒチョルが怪訝そうな顔をして

「そのなんとかの涙ってなんだよ!!!!!」

2人に向かって尋ねると・・・


「めったに発掘されない貴重な月の宝石だよ」


へ?

「俺・・そんな貴重なもの拾って来たの?すっげー」

その宝石をこれからどうしようかと4人で相談が始まった


こうなるとチキチキチキンレースの勝敗なんて関係なくなっている

どこが優勝しようと関係ない状態で盛り上がっていると


「あの・・・ヒチョルさん・・」急に声をかけられてヒチョルは振り向いた

「あーっさっきの・・・リョウク・・だっけ?」

ヒチョルがルナで助けたリョウクが立っている

「無事に戻ったこれたんだ~良かったね~」

ヒチョルがにこにこ笑いながらリョウクに抱きつくと

リョウクの後ろに立っていた人達が笑顔で話しかけてきた


「君がヒチョルくんかい? 宇宙で遭難事故になりそうな所を

体を張って助けてくれた・・・」

体の大きな男性がヒチョルに話しかける

「?」

ヒチョルはわけが分からないと、キョトンとした顔をしていると


「あっ・・・大学校長だ・・・」ハンギョンが呟く

ヒチョルに話しかけているのはアカデミー大学校の校長だった


「君たちのチームは優勝をのがしてしまったかもしれないが

とても大切な事をしてくれたんだよ」

話を聞いているヒチョルはますます首をかしげる・・・

リョウクが可笑しそうに微笑みながら

「実は・・・僕はやらせだったんです・・あのような状況下で

僕がよたよたしているのを助けてくれる人がいるかどうか・・って」

「えーっそうなの?」ヒチョルは驚いてリョウクの顔を見つめる

「自分達の利益を度外視して人命救助にあたった行動は

とても素晴らしいものだったと思います

なので君たちに大学側から『特別賞』を差し上げたいと思います」

校長がヒチョル達に向かって笑顔で言った


チキチキチキンレースそのものの優勝者は

チャンミン教室のヒョクチェ達だったが

ヒチョル達は「特別賞」を取る事ができ大喜びだった



そしてその大学側の用意した「特別賞」の景品が

「成績のポイントアップ」だった


赤点を抱えていたヒチョルが一番喜んだのは言うまでもない




そして・・・その夜・・


「ヒチョル・・・お願いだ・・・

もうあんな無理しないでほしい・・・・僕は命がいくつあっても足りないよ」

ハンギョンはベットの中でヒチョルに切なそうに哀願する・・・・

ハンギョンに抱きしめられてヒチョルは嬉しそうに笑いながら

「悪かったと思うけど・・・体が勝手に動いちゃったんだよ・・・ゴメン」

「全然悪いって思ってないでしょ・・・その顔・・・」

「・・・・」

ヒチョルはただ笑っている

ハンギョンは少しムッとしながらもヒチョルに熱い口づけを落とす

「今日はもう・・・寝かさないからね・・覚悟して」

ハンギョンの真剣な瞳をみつめたまま

「俺は・・・お前だけのものだよ・・・」ヒチョルは笑顔で囁く



恋人達の長くて熱い夜は始まったばかりだった


Fin

【時のはざまの中で~青春編 チキチキレース争奪戦】後編


今日はチキチキチキンレースの日

アカデミー大学校が協賛となっているので

学校の宇宙船を利用して学校のエアポートを使っての競技スタートとなった


ヒチョル達4人も宇宙船に乗り組みスタートした

カンインの操縦は安定していてみんなリラックスをしている

「ヒチョル・・・持って帰るものってなんだと思う?」

イトゥクは心配そうにヒチョルに尋ねる

「うーん全くわかんない~!!!!イトゥクに聞くからさ指示して」

「俺も分かんないからヒチョルのひらめきで持ってきてよ」

2人で話をしているとハンギョンが

「エントリーって結局30組くらいあったみたいだね」と言う

「え? ルナのあの地点で30人と争奪戦すんの~めんどくさ~」とヒチョルは眉をちょっとしかめて言った


「おいっ!!!!今からワープ入るから・・いいか」

カンインのひと言で他のメンバーはシートベルトを付けて

かかってくるGに耐えるべく椅子に深くすわった




「もうすぐつくよ・・・ヒチョル準備して」ハンギョンの言葉に

「うんもうOKだよ♪ イトゥク補助よろしくね」

ヒチョルはハッチのほうに向かっていく

宇宙服の最終チェックをイトゥクにしてもらって外に出た

『うわ~なんだ~ぐっちゃぐっちゃ人がいるぞ』

ハンギョン達がモニターを見ると

だいたいの宇宙船がルナに到着してその周囲に浮かんでいる

そしてハッチがあいてそれぞれの船から人が出てきていた

ヒチョルは遊泳が得意なので、もたもたしている他の人達を

あざ笑うかのようにスイスイと泳いでいく


『へへへ~ん俺いっちばーん』

ヒチョルが目的地に着くと

『そうはさせないぞ』とヒョクチェが背中を掴んできた

『お前~それって反則じゃん』ヒチョルはその手をかわして逃げる

ここで背中なんて掴まれたら遠くまで投げ飛ばされそうだ・・・

次々に宇宙服の学生たちがやってくる

ヒチョルがふと見ると小柄でよたよたしている子がいた

『あーああんなんじゃとばされちゃうよ・・・命綱ついてなさそうだな

なんかあぶないな・・・』

『おいっ!!!!ヒチョルそれよりもお宝を探して!!!!』

イトゥクの声が聞こえたがヒチョルはその子の近くまで行こうとする


あ!!!!!


その小柄な生徒は後から押し寄せてきた学生に体を押されてしまった


『あぶない!!!!飛ばされる!!!!!』

ヒチョルはその子にこっちから体当たりでぶつかり、抱え込んで地面に倒れ込んだ

ヒチョルが抱え込んでぶつからなかったら、宇宙空間に飛ばされていただろう

『ヒチョル大丈夫か!!!!!』

ハンギョンの絶叫が聞こえてヒチョルは顔をしかめた

抱え込んだ子にインカムの周波数を手話で教えて、会話できるようにする

『すみません・・・ありがとうございました』

助けた子は半べそをかきながらお礼をいう

『それより・・君・・・怪我してない?』

『はい大丈夫です・・・僕はリョウクといいます・・イェソン教室の院生です』

『補助はいないの? 』イトゥクがインカムで質問をする

『急にイェソン教授が出場するって言って・・教授の運転で僕と2人のエントリーです』

『それって無理じゃん・・・本当に危なかったな』

ヒチョルが呟くとカンインが大声で

『ヒチョル!!!お宝はゲットしたのか?』


あっ・・・忘れてた・・・

あわててヒチョルがその場所まで行ったが

もうそれらしきものはすっかり無くなっている

『なんもない・・・悪い・・』

『ごめんなさい・・・ヒチョルさんっていうんですね・・僕のせいで・・』

リョウクがまた泣きそうになっているので

『お前が宇宙空間とばされなくてよかったよ』と笑って言った

ふと足元を見ると・・・・真っ白で丸くて綺麗な石が落ちている

ヒチョルはそれを拾うと・・・イトゥクが白いものに異常に執着してたな・・・と

その綺麗な石をポケットに入れた

リョウクを教授の運転している宇宙船まで届けると

『気を付けて戻ってね・・・操縦の補助はちゃんとやるんだよ』と言って

リョウクが船内に入るまで見送っていた

それから自分の船に戻ると・・・

「お前!!!!!!一番に到着しててなんでお宝とってこないんだよ!!!!!」とカンインに怒鳴られた

「そんな事言ったって・・・お前らだって見えてただろう? あのままだったらリョウクは

宇宙空間に飛ばされて・・・下手すればそのまま塵になったんだよ」

ヒチョルは口を尖らせながら文句を言う

「ヒチョルが体当たりで飛びだした時には寿命が縮んだよ・・・・

本当にムチャばかりするんだから・・・君は・・・」

ハンギョンがヒチョルの顔を両手で覆う・・・今にも泣きそうな顔をしている


あ・・・

ヒチョルはハンギョンに見つめられて胸がドキドキしてとまらない

ハンギョンの唇がヒチョルの唇に重なった・・・やさしい口づけだった

「よかった・・・ヒチョルはここにいる・・・」ハンギョンはそう呟くと

ヒチョルを思いっきり抱きしめる

そのまま2人の世界に入ってしまったために

イトゥクが「帰りは俺が操縦の補助作業するから・・カンイン戻ろう・・」と言って

地球に帰還する準備に入って行った





無事に大学校のエアポートに戻ったヒチョル達を待ちうけていたのは

意外な優勝結果だった・・・



【時のはざまの中で~青春編 チキチキレース争奪戦】中編


「エントリーはもう済ませてきた。宇宙船も宇宙服も手配はすんでる」

カンインはヒチョル達の前で意気揚々と話はじめる

「レースまであと一週間だよ。作戦練らないとね」

イトゥクはノートを開きながら話した

いつもの学食で4人はテーブルを囲みながら

お互いに調べて来た事を報告し合った



「俺から~発表します~♪

何か~すごいライバルがいるようです~♪」

ヒチョルが楽しそうに報告すると

「それって・・チャンミン教室のヒョクチェ達だろ?」

カンインがぼそりと言うと

「カンイン知ってんの? うちのユンホ教授のライバルのチャンミン教授!!!

さっき俺、絶対に負けるなって・・・ユンホ教授に言われた~」

「それって・・・なんかめんどくさい事になりそうだな」

ハンギョンが呟くと残りの3人も顔を曇らせる・・・


アカデミー大学校のユンホ教授とチャンミン教授は

仲がいいのか悪いのか学生達にはさっぱり分からない位

いつでもいろんな事を競い合っていた

今回のチキチキチキンレースには

いろんな教室から学生たちがエントリーしている

なのでチキンをかけての争いから、教室のメンツをかけての争いになりつつあった


「まずは・・宇宙船の操縦はカンインがメインでして僕が補助作業を行う

そしてルナに着いたらヒチョルがメインで外に出て品物を取ってくる

その補助にはイトゥクがあたる・・・そんな感じでいい?」

4人の顔を見合わせてハンギョンが言うと

「それが一番ベストな選択だな・・」カンインが言った

「俺とヒチョルは・・・操縦はしない方がいいんだね」イトゥクが少し寂しそうに言うと

「俺!!!!外出るんだ~イトゥク補助頼むね!!!!俺の命はイトゥクに預けるからさ」

ヒチョルがニッコリとイトゥクに向かって言った

イトゥクはそんなヒチョルの笑顔をみて「うん・・頑張ろうな」と微笑んだ


「でさぁ~ルナから持ち帰るものって何?」

「それが・・・秘密らしい・・ダミーを含めていろんなものがあって

そこから俺達が考えて持ってくるそうだ」カンインが説明をする

「エントリーが増えたから・・・そんな風にしたようだね」

ハンギョンが眉間にしわをよせて考え込んだ


「ヒチョルとイトゥクにかかってるからな・・持って帰ってくるものを

ちゃんと見極めるんだぞ」


げっ

ヒチョルが苦虫をかみつぶしたような顔をすると

残りの3人は笑いだした




「へえ~なんか余裕だね・・・ここのチームは」

学食に4人の男性が入ってきた

カンインは一瞬嫌な顔をしたが、すぐに笑顔を取り繕って

「ヒョクチェ達もエントリーするんだってな・・・お互いに頑張ろうぜ」

「俺達に勝とうって思ってるの? 」整った顔立ちの男性がニヤリとしながら言うと

「ギュヒョン・・・やめなよ・・失礼だよ」と可愛い顔立ちの子に止められる

ピリピリした空気の中・・・突然ヒチョルが1人の男性を指さして叫ぶ

「あーっ昨日財布落とした奴~!!!お前も出るの?ドンヘって言ったっけ?」

ドンヘと呼ばれた人物は振り返ってヒチョルを確認すると

人懐っこい笑顔で「昨日はありがとう!!!!すっげー助かった~!!!!」と

ヒチョルとハイタッチをする

ピリピリした空気が全く読めていない2人のおかげで

その場は何事も起こらずにすんだ

「レース楽しみにしてるからな・・・」小柄な人物がカンインに一声かけて去って行った


「なんだ・・・あいつら・・」ヒチョルはキョトンとしてドアの方が見ている

「最初に喧嘩売ってきたのは・・ギュヒョン。そいつを止めたのがソンミン。

ヒチョルと話していたのがドンヘ。最後に話したのはヒョクチェ」

ハンギョンが義務的にヒチョルに教える

「多分・・ヒョクチェがヒチョルのライバルになりそうだよ・・・」

イトゥクが心配そうにヒチョルの方を向いて言うと


「持ってくる物って判明してないんでしょ? じゃあ速さは関係ないじゃん

 ようは・・・俺とイトゥクのひらめきにかかってんでしょ」

ヒチョルがニコニコしながらみんなに向かって言うと


「お前・・・本当にポジティブな奴だな・・・・」

カンインが呆れたように呟くと

「うん!!!ハンギョンにいつも言われる♪」

嬉しそうにヒチョルが答える

ハンギョンは愛おしそうにヒチョルを見つめると

「作戦会議の続きをするぞ」とカンインとイトゥクの方を向いて言った


ヒチョル達の作戦会議は夜中まで続いた・・・

【時のはざまの中で~青春編 チキチキレース争奪戦】前編


「ハンギョンのその肉旨そう~一口くれる?!!!」

アカデミー大学校の学食でヒチョルとハンギョンは仲良くランチを食べている

ヒチョルは今日はパスタな気分だと言って、自分はパスタを選んだのに

ハンギョンの焼肉定食の骨付きカルビに目が釘付け状態で

可愛い笑顔でおねだりしてきた・・・

ハンギョンはヒチョルにそんな風におねだりされたら

あげないわけにはいかない・・・

「はい・・・あーんして」

「あーん」ヒチョルの口に肉を詰め込んでやるハンギョン・・・

なんか・・・親鳥になった気分だ・・・とハンギョンは思う

すごくおいしそうに食べているヒチョルを見つめると

胸の中がキュンキュンと疼いてたまらない


はたから見ているとデレデレのパカップル全開の2人のもとに

カンインとイトゥクがやってきた


「相変わらず仲のいい事で・・・」あきれ顔のカンインに

「お前~そんな呆れた顔すんなら俺らのトコに来なきゃいいだろ?」

ヒチョルが嫌そうな顔をして言う

「そりゃそうだね」イトゥクがえくぼを見せながら微笑む

「カンイン・・僕たちに何か用があるんでしょ? 何?」

ハンギョンの問いかけにカンインは慌てて

「お前らこれ知ってるか?」

手に持っていたチラシを2人に見せた



『アカデミー大学校の生徒さん限定!!!

BHCチキン創立50周年記念!!!!チキチキチキンレース開催決定!!!!

優勝者には当店で1年間チキン食べ放題のフリーパスを発行!!!!』

チラシの中央にはオーナーの太めの男性がにこやかに微笑んでいる写真があった


「えーっ!!!!!チキン1年間食べ放題だって~!!!!!」

「このオーナー見た事ある・・・最近いろんな事業に手を出している

シン・ドンヒさんじゃないか・・・・」ハンギョンがチラシを手に呟くと

「俺~ここのチキン好き~!!!!!ハンギョン!!!!なんか知らないけどレース出ようよ~」

ヒチョルが1人で盛り上がって騒いでいる

その様子を見て、カンインはニヤリとしながら

「俺達と一緒にチームを作って出場しないか?」と言ってきた

「レースってどんなの?」ヒチョルが乗り気で聞いてくる

「宇宙船で月の周りをまわっている小惑星ルナに置いてあるモノを取ってきて

早く地球に帰還した組が勝ち・・・だって・・・」イトゥクが説明をする

「宇宙船? 宇宙船なんて俺持ってないよ~学校の借りられるのかな?」

ヒチョルが心配そうに言うと

「学校が協賛しているらしい・・・さっき教授に貸し出し許可もらってきた」とカンイン

「じゃあ・・宇宙船と宇宙服は借りられるわけだな・・・・

協賛ってことは・・・優勝すると成績にも加味されるのかな?」

ハンギョンが冷静に分析すると・・・

「俺・・・宇宙船操縦・・・赤点なんだ・・・取り返せるなら取り返したい!!!」

ヒチョルが騒ぐ・・・ハンギョンはそんなヒチョルを愛おしそうに眺めると

「優勝して加点がつくなら参加するよ」とカンインに向かって返事をした

「ハンギョン・・・サンキュ♪実はイトゥクなんて宇宙船操縦の禁止を教授から言われててさ」

「なんで~」ヒチョルが驚いて聞くと

「教授を横に載せた状態で・・・他のとぶつかって大破しそうになったんだ・・・

それ以来俺は操縦の実地訓練は禁止なの・・・」

苦笑いでイトゥクは答えた

「じゃあ・・また授業が終わったら相談しようぜ」

「ああ・・・教授に聞いておいて」

「了解~」

「またあとでね~」

カンインとイトゥクは学食から出ていった





「ヒチョル・・・約束してくれる?」

スパゲティを口いっぱいにほおばっていたヒチョルは

何事かと言う感じでハンギョンの顔を見つめた

「今回このレースに参加しても・・君は絶対に宇宙船を操縦しないって」

ハンギョンの言いたい事が分かってヒチョルは少し顔をゆがめた

「ヒチョルが赤点補講の時に、隣に補助で乗ったけど・・・寿命が縮んだ

君は本当に注意力が散漫で危なくて見ていられないよ」

ヒチョルはぶすっとした顔でハンギョンを睨んでいる

「そんな顔してもダメだからね・・・僕は・・君に何かあったら生きていけないんだから」

突然のハンギョンの台詞にヒチョルは顔を赤くしながら視線をそらす・・・

「・・・わかった・・・お前がそんなに言うなら・・運転しなくてもいい」

ハンギョンはヒチョルの手を握ると

「外の遊泳は得意だろう?飛行船の外に出て何かを持ってくるのはヒチョルの仕事にすればいいよ」

ヒチョルはハンギョンに手を握られ瞳を見つめられて・・胸が早鐘のようになっている

「ヒチョル・・・」ハンギョンに名前を呼ばれて

次は・・・キス? と心の準備をしていたら

「口の周りが生クリームだらけだよ・・・カルボナーラ食べたでしょ・・って皆に言われるよ」

あわててヒチョルはテーブルの上の紙ナプキンで口の周りを拭くと

「ハンギョンのバカ!!!!!!」と叫んで

怒って授業のある教室に行ってしまった・・・

残されたハンギョンは、どうして急にヒチョルが怒り出したのか分からないまま

2人分の食器を片づけて、ヒチョルの後を追っていった






【ボム事件その後~大学編 17】

ライブのチケットは完売で入り口に「完売御礼」という紙が貼ってあった

今日の単独ライブではジョンモが作った新曲が聴けるというので

音楽関係者も見に来ているらしいと客席もざわざわしている

楽屋から客席に回ったハンギョンは、誰かに肩を叩かれた・・・

驚いて振り返るとウィチョルがニヤニヤしながら立っていた

「お前~心ここにあらずって顔してるぞ~

ヒチョルの雄姿を俺も見せてもらうからな」

ハンギョンはニヤリと笑うとウィチョルの肩をポンと叩いて

「ヒチョルは俺のもんだからな」

自信満々の顔にウィチョルは苦笑する

「おーいハンギョン~!!!こっちだよ~!!!!」

舞台の左手がわにドンヘとジョンフンがスタンバッていた

ウィチョルも一緒に合流してライブの始まるのを待っていた




メンバーが舞台に上がってくると

観客から歓声がわき上がってきた

ジョンモがヒチョルに目くばせをする

ヒチョルのドラムから演奏がスタートした

ジョンモのギターの重厚な響きにジェイの歌声がからまって

会場は興奮の渦が沸き起こってくる

ジョンモの作った新曲のお披露目からスタートとなった

(ヒチョル・・・お前・・・)

ヒチョルはハンギョンには見せた艶っぽい表情は封印して

ニコニコと楽しそうにドラムを叩いている

「あのドラムの子可愛いね~」

「ドラム・・頑張ってジョンモのギターについてってるぞ」

客席からヒチョルを称賛する声がハンギョンに聞こえてくる


途中でジョンモのギターがドラムの所に来てドラムをあおる

ドラムのヒチョルがジョンモを見つめてニッコリと微笑んだ

ボーカルのジェイも途中でドラムの横に来る

ヒチョルはジェイを見つめて微笑んだ・・・・


グシャ

ハンギョンが持っていた空のペットボトルが手の中で潰される

ウィチョルはその事に気付き、笑いを堪えるのが大変だった

(ライブの度に焼きもちか・・・大変だねぇ~可愛い恋人持つと・・・)


「ヒチョル~可愛すぎる~!!!!それにあいつらに微笑むんじゃない~!!!!!」

ドンヘが舞台に向かって叫ぶ!!!!

「T-LUCKY!!!!!最高!!!!!」

ジョンフンは舞台を楽しみながら叫んだ



ライブ終了間際にメンバー紹介があり

ヒチョルはジェイから「新しいメンバー!!!!ドラムのヒチョル~!!!」と紹介され

会場の歓声を浴びる・・・・・・


ライブは大盛況のうちに終わった

ドンヘもジョンフンも十分に楽しんだ・・・

ウィチョルはハンギョンの様子を見て楽しんだ

ハンギョンは・・・・


ブスっとした顔のままその場にたたずんでいる


ウィチョルはハンギョンの気持ちを察して

「飲みに行くか? そっちのお友達も一緒にどう? こいつ今だめだわ・・」

「ハンギョン・・・大丈夫? ため込まないで吐き出せ~」

ジョンフンがライブの興奮のままハンギョンの肩を叩いた

「ハンギョン・・・お前の気持ち分かる・・・・

今日のヒチョル・・・可愛すぎた・・・・」

ドンヘが涙眼でハンギョンを見るとハンギョンは思わず笑い出した

「よし!!!!俺のおごりだ!!!!飲みに行こう」

「ヒチョルのお迎えはどうするの?」ドンヘが心配そうに言うと

「あいつらも打ち上げあるだろうから、店だけ聞いて・・後から迎えに行くよ」

「やっぱ・・迎えに行くんだ・・・アツアツだな」ウィチョルは苦笑いしかできない

「今日は楽しかったね~今から俺らも盛り上がろうね~ハンギョンの奢りでね」

ジョンフンが楽しそうに笑うとみんなもつられて大笑いとなった

【ボム事件その後~大学編 16】


ジョンモ達のバンド T-LUCKY のライブは大学の小ホールで行わる事になっている

ヒチョルが加入する前からジョンモの音楽性は評価されていて

メジャーデビューも目前までと言われている


今日のライブは新メンバーのヒチョルのお披露目となっていた


初めてのライブでもあるのでヒチョルの緊張感は半端ないものだった



「ヒチョル・・・水でも飲んで落ち着いて・・」

ハンギョンは心配で控室に一緒にいて

ヒチョルの横にずっとついている

「うん・・・ありがと・・・お客さんたくさん入ってるよね・・」


「今日は少ない方だぞ~たった100人だな」

ギターをいじりながらジョンモがぼそりと言う


「ひゃ・・・ひゃく・・・にん・・・」

ヒチョルの顔がひきつる・・・


「練習の通りにやれば大丈夫だよ」ジェイが笑顔で言うと


「は・・ハンギョン・・ちょっと・・・」

ヒチョルはハンギョンの腕を掴んで控室から外に出た


廊下の隅までハンギョンを引っ張って行くと

ぎゅ~っとハンギョンに抱きついた

「ごめん・・・しばらくこのままでいて・・・」

ハンギョンの鼓動を聞いてハンギョンの温もりを感じて

ヒチョルは自分が落ち着いてくるのを感じる


ああ・・こいつのこの場所は俺だけのもの・・すごく落ち着く・・



ヒチョルのこんな行動がとても可愛く愛おしくハンギョンには思えた

ヒチョルの顎に指をかけ、上を向かせてキスをしようとすると

ヒチョルの指がハンギョンの唇を抑えた


「ライブが終わったら・・・ご褒美に・・してね・・・」

ヒチョルはハンギョンから離れると

少し恥ずかしそうに控室に戻って行く


ハンギョンはニヤけた顔のまましばらくその場に立っていた



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