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桃源郷

なんとか年内に終わりました

これにはおバカver.の番外編があります 後日あげます

今年もいろいろありました

1番はヒチョルの兵役が終わって芸能界に復帰したことです

ここの妄想ブログはヒチョルの入隊で寂しくなって始めたので

もう書かなくても良いかなって止めちゃおうかなとも思ったのですが

コメントをいろんな方からいただいて

こんな素人の文でも読んで下さる方がいてくれて嬉しい気持ちがいっぱいになり

細々とながらも続けて行こうかなと思いなおしました


今回の桃源郷は

初めて別れの話となりました

どうだったのかな・・・と思っています


多分もう別れの話は書かないかな・・・



もうすぐ2014年がやってきます

本当にいろいろ読んでいただきありがとうございました

たまにはコメント残して下さるとすごく励みになります(笑)


2014年のスーパージュニアは「お帰りなさい」と「行ってらっしゃい」が続きますね

これからも大好きなスーパージュニアを追っていきたいと思っています


みなさま

よいお年をお迎えください
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2013.12.31 桃源郷 Last
[桃源郷] Last ~リョウクside~


ジ エンペラーホテルのレストランの個室で待機していた僕たちは

ヒチョル兄さんの安否を心配して居てもたってもいられなかった

キボムが「後を追うならホテルに迷惑のかからないようにするだろう」と言って

確かにその意見に納得はしたけど

発作的に飛び降りたりしないかとトゥギ兄さんはずっと泣いていた


僕はあれだけ容姿に絶対の自信を持っているヒチョル兄さんが

美しくない死に方はしないと思っている・・・だから飛び降りや首つりはない


しばらくすると僕のスマホにメールが届いた

見るとヒチョル兄さんからで、さっきの僕のメールへの返事だった


『悪かったな~今から下に行くから』

それを見た僕はあわててフロントに向かって走って行った

僕の行動に気づいたミミヒョンも一緒に付いてくる

「ヒチョル兄さんが下に降りてくるって」僕はミミヒョンにそういうと足を速めた

僕らが走っていく姿に気づいた他のメンバーもわらわらと付いてくる



「よう!!!!!」

ヒチョル兄さんはちょうどフロントでチェックアウトを済ませ

僕たちの方を振り向いて恥ずかしそうに笑った


「ヒチョル~!!!!!」

僕の横をものすごい勢いで走り抜けてヒチョル兄さんに抱きついた人がいた

「うわっ!!!!!ジョンスなんだよっ!!!!」

トゥギ兄さんがヒチョル兄さんに抱きついて号泣している

「ヒチョル~よかったよ~ヒチョル~生きてるよ~」

僕たちも負けじとヒチョル兄さんの元に集まった

みんな泣き笑いの顔をしている


「ばーか・・・生きてて悪かったな~俺は死なねーよ」

ヒチョル兄さんもみんなに悪態をつきながら目は涙で潤んでいた



その後僕たちは全員でハンギョン兄さんのお墓に参拝に行った

ヒチョル兄さんは泣きはらした顔はしていたけど

気持ちの整理はついたように僕には見えた


「俺・・あいつと約束したから・・もう大丈夫だよ」

ヒチョル兄さんが僕らにそう言ってほほ笑んだ


そのほほ笑みはとても美しいと僕は感じたんだ



ハンギョン兄さんは最期にヒチョル兄さんに会って行ったんだね



「リョウク・・・・桃源郷って知ってるか?」

ヒチョル兄さんが隣にいた僕にささやいた


「中国の伝説に出てくるこの世とは違う別世界で

そこは天国のような素晴らしい場所・・・そんな感じでしたっけ?」


僕の答えにヒチョル兄さんはふふふと小さく笑って

「あいつさ・・・どんな環境でも俺がいる場所が桃源郷だった・・って

そう言い残して逝っちまったんだよ」

ヒチョル兄さんの瞳から涙が一滴流れ落ちた

それを手の甲で拭うと

「あいつを想って泣くのはもう終わりだ・・・今回は心配かけたな」

そう言って思いっきり綺麗な笑顔をむけてくれた



うん

僕はうなずくとヒチョル兄さんに思いっきり抱きつく




ハンギョン兄さん

ヒチョル兄さんは僕たちが支えます

だから空から見守っててください


僕たちは・・・スーパージュニアはミーミオンニとヘンリーを入れて

15人・・・これは絶対に変わらないんですよ

もちろんハンギョン兄さんもずっとメンバーですからね・・・・


僕はヒチョル兄さんにしがみつきながら空に向かってそう念じていた



空はとてもきれいな青空

この青空は一生忘れないだろうと・・忘れちゃいけないと僕は思った












2013.12.31 桃源郷 9
[桃源郷] 9


「トゥギ兄さん~ヒチョル兄さんが滞在しているホテルが分かったって!!!!」

北京のカポックホテルのロビーのソファーで

イトゥクとリョウクが座っているとカンインが大声を出しながら走ってきた

「ミーミオンニが弟さんと連絡とれたんですか?」

リョウクが心配そうな顔をして尋ねると

「チョウミがハンギョン兄さんの友達の日本人と接触できて聞いたらしい」


「どこのホテル?」

イトゥクはカンインに必死に縋り付きながら問いただす


「ジ エンペラーに部屋をとってもらってるそうだ・・・」


「昨日火葬したんでしょ? ヒチョル兄さん大丈夫かな・・・」

リョウクが泣きそうな顔で聞いてくる


「とにかくエンペラーに今から行くから!!!!ヒチョルを何としても止めなくちゃ・・」

「トゥギ兄さん・・他のメンバーももうすぐ北京に到着するそうです」

「ヨンウンとにかくエンペラーに集合って言っておいて!!!!!!」

そう言い残すとイトゥクはタクシーを拾うために玄関に走って行った











「俺・・・泣き死ぬかと思ったのに生きている・・・」

ヒチョルはベットで目を覚ましてぼんやりと天井を見つめていた

あれだけ泣いて涙も枯れ果てたと思っても・・・まだ涙は出てくるんだな

ハンギョンの事を思い出すとまた涙があふれ出てくる


『ヒチョル・・約束まもってね』

ハンギョンの最期の声がよみがえってきた

「とりあえずシャワーだな」





ジ エンペラーホテルは五つ星の付く北京でも最高級のホテルである

そのロビーで、昔飛ぶ鳥を落とす勢いを中国でも誇っていた

SJのメンバーが勢ぞろいしているのだ

もう従業員も客も興奮して大騒ぎだった

「全くこの人たちはこのホテル予約していないのに・・・」

フロント係長のワンリーが小さく毒ついて

なんとかこの状況を収めようと試行錯誤をしていた

どうしてもロビーにいたいというイトゥク達に

一階のレストランの個室をあてがって全員を押し込んだ

「やれやれ・・・」ほっと胸をなでおろすワンリーをよそに

個室に追いやられたSJメンバーは蜂の巣を突いたような大騒ぎをしていた

「ヒチョル兄さんはまだ生きてるの?」

「さっきから電話してもつながらないよ」

「わーんヒチョル兄さん死んじゃ嫌だよ~」

「ドンヘうるさい」

「わーんヒョクに怒られた~」

「多分ホテルでは死なないと思う・・」

キボムがぽつりとつぶやいた

全員がその言葉に反応する

「ヒチョルの事だから・・迷惑のかからない方法で死ぬつもりだよ」

イトゥクが涙でぐちゃぐちゃの顔をみんなに向けながら言った


確かにそうだな・・・

メンバーはみんな納得をする

そんな大騒ぎをよそに

リョウクが静かにメールを打っていた





ヒチョルはシャワーを浴びた後に

ずっと電源を切ったままのスマホを手にして

何気なく電源を入れる



げっ!!!!!!!


鬼のような留守電の数が登録されていた

ほとんどがイトゥクで後はメンバー

恐る恐るその中の一つを再生すると・・・


「ヒチョル~ヒチョル~お願いだから連絡ちょうだい~」


うわっ!!!!!

涙でぐちゃぐちゃのイトゥクの顔が浮かび上がった

他の留守電もみんな似たような内容で

ほとんどなきじゃくったイトゥクのものだった


そんな中一番新しいメールの着信に気づいてヒチョルはメールをひらく


「ヒチョル兄さん・・大丈夫ですか・・今僕たちは兄さんの泊まっている

ホテルの一階のレストランに集合しています・・・トゥギ兄さんは泣きすぎて

眼がはれてすごく変な顔になっています・・・これ以上トゥギ兄さんを変な顔に

しないためにも降りてきて僕たちに会ってください リョウクより」


リョウク・・・・あいつら・・・・

ヒチョルはクスっと笑うと急いで身支度をすませた


みんなの思いが身につまされる・・・鼻の奥がツンとしてきて涙が出そうになった



「ハンギョン・・・俺大丈夫だよ・・お前と約束したもんな

それにあいつらが俺にはいるもんな・・・」


ヒチョルはそう呟くと荷物を持って部屋を出て

フロントに向かうためにエレベーターに乗り込んだ
2013.12.30 桃源郷 8
[桃源郷] 8


「さあヒチョルもうすぐてっぺんに着くよ」

そうハンギョンが言うとヒチョルの顔を両手で包み込んだ


ああこれは夢なんだ・・・

すごくリアル感あるけど・・未練って言ってたな

ハンギョンの未練って何なんだろう・・・

こうなったらこの夢を思いっきり楽しんでやれ・・・・



ヒチョルはそう思うとハンギョンに優しくほほ笑む


「観覧車のてっぺんで恋人たちがする事があります

ヒチョル知ってる?」

ハンギョンがとても愛おしそうにヒチョルを見つめながら聞いてくる


「もちろん」

そう答えると自分からハンギョンにキスをする


そのまま2人は抱き合ったまま動かなかった


「あの時も観覧車に乗って・・てっぺんで君とキスしたかったんだ」


うん

知ってる・・・・


若かったあの時二人っきりでデートしたくて遊園地に行った・・・

でもすぐにファンに見つかってほとんど楽しむことなく帰った・・

あの時の入場バンドは今でもしまってあるよ・・・



ハンギョンの胸の中はとても気持ち良かった

愛する人に抱きしめられながらヒチョルは幸福感に包まれた

2人を乗せた観覧車は下降していく・・・


「さあヒチョル・・次はここだよ」

下についてハンギョンが観覧車の扉をあけると・・・


そこは南の島だった

エメラルドグリーンの海が広がっている


「さあボートに乗って沖に行こう」

2人を乗せたボートは沖に向かって進む


ダイビングスーツを着ている自分に驚いて

ああこれはやっぱり夢なんだ・・と再確認するヒチョル


2人は綺麗な海に潜って魚やイルカと戯れる

「ヒチョル・・人魚になったみたいに綺麗だね」

「ばーか・・・スーツ着てて人魚もへったくれもないだろう」

ハンギョンが少し困ったような顔をしてほほ笑んだ


きゅん・・・

ヒチョルの胸がうずく

ヒチョルはハンギョンのそんな笑顔が好きだったのだ


「さあ次にいくよ・・・ボートに乗って」

先にボートにあがったハンギョンが海中のヒチョルに手を伸べる

ボートに引き上げられたヒチョルの視界が突然変わった


え?

「さあ・・・ついたよ・・・降りて」

いつの間にかリムジンに乗っていたヒチョルは

タキシード姿のハンギョンのリードで車から降りる


すると目の前に教会が見えて驚いた

歩きづらいと思って自分の足元を見ると・・・


「うわっ!!!!!何で俺・・・ドレス着てんだよ!!!!!」


ヒチョルはウェディングドレスを着ていた

腰の部分が細く絞られていて裾はマーメイド風になっている

品の良いレースが沢山使用されていてヒチョルに物凄く似合っている


「ヒチョル・・・似合ってる・・綺麗だ」

ハンギョンのとろけてしまいそうな顔をみて

ヒチョルは愛されている事を実感して美しいほほ笑みをハンギョンに向けた



誰もいない教会で二人きりで結婚式をあげる


教会のステンドグラスがキラキラと二人を祝福するように輝いていた


「きれいだな・・・俺ずっと忘れないでいるよ」

ヒチョルの言葉にハンギョンは黙ってうなずき

「俺の花嫁さん・・・ずっと愛しているよ」と

ヒチョルをお姫さま抱っこする

「バカ・・・恥ずかしいじゃんか・・・」

頬を赤く染めながらヒチョルはハンギョンの首に自分の両手をまわす


そうだ・・・

世間が許してくれるなら・・・結婚式をあげて

俺たちは死ぬまでパートナーだと公言したかったんだ・・・



ハンギョンの熱い口づけがヒチョルに注がれる

2人は何度も何度もお互いの存在を確認するかのように

ベットの上で体を重ねあった

ヒチョルの瞳から涙からあふれる

ハンギョンの瞳からも涙が流れていた


この世でたった一人の最愛の人


愛の行為に夢中になりながらも

ヒチョルの頭の中には冷静な部分が一か所残っていて

これはハンギョンの未練と心残りが見せた夢なんだと認識していた


何度も頂点に達した後

ヒチョルはハンギョンの腕に抱かれながら小さい声でささやいた

「お願いだから・・俺も連れて行ってくれ・・・

お前のいない世界なんて・・・生きていけない・・・」



ハンギョンは困ったような顔をしてヒチョルに答える

「ごめんね・・・俺・・病気に気づかないで・・・

韓国が辛くて中国に逃げ帰った俺だけど・・・

でも分かったことが一つだけあったんだ」

ヒチョルは黙ってハンギョンの顔を見つめる

「どんな境遇にいようと・・君がいてくれたから幸せだった

中国に戻ってからはヒチョルがいなくて辛かった・・・

俺にとっての桃源郷は・・・・ヒチョルのいる場所だったんだ」


「ハンギョン・・・」

「もう時間が来たようだ・・・ヒチョル約束してくれる?」


ハンギョンはそういうと

もう一度ヒチョルを優しく抱きしめてキスをひとつする

だんだんと姿が薄くなってきた


「嫌だ・・ハンギョン・・・俺を置いていかないで・・」

「ヒチョル・・約束守ってね・・俺はいつも君の事見守ってるから」

「ハンギョーン」


ヒチョルの叫びも虚しくハンギョンの姿はそこから消えてしまった


ハンギョンとの愛し合った名残がヒチョルの体に残っている



ヒチョルは自分の体を抱きしめながら

いつまでも激しく泣き続けていた
桃源郷の話が途中なんですけど

クリスマスの話があるのであげます

以前「七夕の再会」で書いた

星間宅急便・ヒボム便のヒチョルと

宇宙ステーション勤務のハンギョンのその後の話です


[初めてのクリスマス] 七夕の再会 番外編



「今度のクリスマスは特別にお休みだからね~

荷物は全部断ったからみんなデートしていいよ~」


星間宅配をしているヒボム便の代表であるイトゥクが

操縦中のソンミンとリョウクに向かって嬉しそうに言う



「てめえのデートの都合で仕事断りやがって・・・」

共同出資者のヒチョルが苦々しく浮かれまくりのイトゥクに悪態をついた


ヒボム便は民間企業としては初めて星間宅配を始めた古参の企業だ

従業員はイトゥクとヒチョルとソンミンとリョウクの4人

最近ではそこそこ仕事も増えて満足いく収入も得ることが出来ている


「クリスマスまであと3日ですね~イブの宇宙ステーションの配達がラストでーす」

リョウクが伝票をめくりながら楽しそうに言うと

宇宙ステーションという言葉にヒチョルが反応して頬を赤く染めた



七夕の日に20年間探していた初恋の人と再会したヒチョル

その彼が働いているのが宇宙ステーション

宇宙ステーションは今まで国際宅配便の担当なので

民間は入り込むことができなかった

個人の宅配物を届ける事は出来るので

ヒチョルに会いたいハンギョンが月に一度

「旨いものお取り寄せセレクション」を利用して

ヒボム便を呼び出すのだった


そしてお取り寄せした美味しいものを

ステーションのスタッフに惜しみなく分け与えて

ヒボム便のスタッフを一晩ステーションに滞在させる事に

暗黙の了解を得ている


どんなに頑張っても2人で一晩中話をする事しかできなかった

ハンギョンの宇宙ステーション勤務期間が終了しないかぎり

デートをする事すらできない状態だったが

それでも20年待った2人は幸せだった







~宇宙ステーション~


「ハンギョン・・やっとお前の後任が来たぞ・・勤務延長させて悪かったな」

ステーションの局長のウォンビンに声をかけられてハンギョンは笑顔で答えた

「お前・・後任のジョンシンの乗ってきた高速宇宙ハイヤーに乗らないのか?」

「はい・・明日はヒボム便のくる日です・・今回のお取り寄せ旨いものは

ジョンシンの歓迎パーティとして頼んであります」

ヒボム便と聞いてウォンビンはニヤリと笑う

「お前・・・あの初恋の君に再会してから沢山金使ってるよな・・・

他に楽しみのないステーションで月1での宴会・・みんな大喜びだけどな」

そういうとハンギョンの肩をたたいて去って行った




クリスマスイブの日

配達のラストとして宇宙ステーションに来たヒチョル達は

今日の荷物の多さにクリスマスパーティ用だと理解する

「ヒチョルには悪いけど~今日は即行地球にもどるからね!!!!」

「うるせいっ!!!!お前のその言葉何百回も聞いた!!!!!」


いつもなら一晩中ハンギョンと話ができるのに

今日は・・・顔を見てすぐに戻らなければならないなんて・・・

クリスマスなのに・・・

ハンギョンがステーション勤務期間が終わらない限り

俺たちは普通のデートすらできないんだ・・・


ヒチョルは少しテンションが下がったまま配達の荷物を持った


「ヒボム便~待ってました~」

ステーションのスタッフが待ちきれないと

ヒチョル達の配達を手伝って次々に荷物を運び出す

クリスマスパーティの準備の整っていた会場に料理が並べられた


「よしっ!!!みんな即行戻るぞ!!!!」イトゥクが急かすように言うと

「あれ? 今日は一晩いないんですか?」

「明日はクリスマスだから~即行地球に戻ります」

ハンギョンの姿が見当たらずに

キョロキョロしていたヒチョルは悲しそうな顔をしてその場に座り込んだ


「ヒボム便さん・・地球まで配達してもらいたいものがあるので

ちょっとこっちの部屋まで取りに来てくれない?」

ステーション局長のウォンビンに言われてヒチョルは荷物をとりに部屋に入った




え?


「あの・・・荷物って・・・これ・・・ですか?」

「うん・・・なまものだけど大丈夫だよね・・伝票これね」


え?

ヒチョルはもう一度荷物を確認する


そこには伝票を手にしたハンギョンが笑顔で立っている

「ハンギョンは昨日でステーション勤務期間が終了したんだ

明日からは地上勤務となる・・・高速ハイヤーを呼ぶよりも

君たちに配達してもらった方が早いかなって思ってね」

ウォンビンはそう言うとウィンクをして部屋から出て行った


「ハンギョン・・地上勤務って・・・」

「俺本当はとっくにステーション勤務期間終わってんだけど

後任者がけがしてこれなくて・・・延長してたんだ

やっと地球に戻れる」

そういうとハンギョンはヒチョルをやさしく抱きしめた


「俺たちの初めてのクリスマス・・・地球でお祝いしようね」

ハンギョンのキスが甘くヒチョルに注がれる



「ヒチョル~もう戻るよ~頼まれた荷物って何~」

イトゥクが大声でヒチョルを探す


2人は慌てて離れるとハンギョンの荷物を持ってヒボム便に乗り込んだ


「ヒチョル兄さん~荷物ってハンギョンさんだったんだ」

ソンミンが驚いた様子で2人を見つめる


「みんな席についてシートベルトしてね~

今からワープを繰り返して帰るからキツイからね」

リョウクの一言であわててみんな座席についた



地球までの飛行時間

ヒチョルとハンギョンは腕を組んだまま離れなかった


自動操縦になってリョウクが操縦席から離れると

ソンミンがお茶をリョウクたちに差し出した


「すっごくラブラブ~今日のクリスマスはどうすんだろうね」

イトゥクが2人の姿をちらちらと盗み見ながら言うと


「多分濃厚な恋人たちの時間を過ごすんじゃないですか?」

リョウクが小さく笑いながら2人にあるものを見せる


リョウクの手にあったのは送り状

送り主は宇宙ステーションになっていたが

送り先は・・・・


「ヒチョルの家」




恋人たちが過ごす初めてのクリスマス

ヒチョルにとってきっと素晴らしい時間になると

イトゥク達は優しくほほ笑んだのだった




おしまい


内容がなくてすみませんでした・・・

2013.12.23 桃源郷 7
[桃源郷] 7


ハンギョンの葬儀はしめやかに厳かに行われた

映画を中心に活躍していた俳優だったハンギョンは

数か月の消息不明などふつうの事だったので
(映画撮影で海外などに滞在していたなど)

ファンも突然の訃報に驚きと戸惑いを隠せなかった


中国だけでなくアジア各国から多くのファンが葬儀に参列した


そんな中、元メンバーのイトゥク達の姿もテレビ局の取材対象となっていた


「くっそ・・・ヒチョルの所にいけないな・・葬儀が終わってからだ・・」

イトゥクは親族席に座っているヒチョルを遠目に見ながら呟く

「今のところヒチョル兄さん目立ってないので騒がれてませんね」

イトゥク達の席から見るとハンギョンの弟の隣にいて下を向いている


ふふふ


急にリョウクが笑い出したのでチョウミが驚いてリョウクを覗き込んだ

「ヒチョル兄さんのいる場所は・・・身内の場所だよ・・・

ハンギョン兄さん逝っちゃう前に周囲に告白したんだね・・・

お嫁さんとしてみんなに認められても・・・

ハンギョン兄さん逝っちゃったんだもん

遅いよ・・・ハンギョン兄さんのバカ・・・・」

リョウクの瞳から涙があふれ出た


葬儀が終わり出棺を見送ったイトゥク達は

ヒチョルがどうなるかの前になんとか接触しようと相談をしていた

「まずはヒチョルの滞在場所を探さないとな・・・」







ヒチョルは一人疲れた体を引きずりながら

ハンギョンの弟が手配してくれたホテルに戻ってきた


親戚たちと一緒に火葬場まで行けた

一緒にハンギョンの骨も拾って骨壺に入れた

完全にこの世から消え去った愛しい人の骨も拾えたので

ヒチョルはもう何の心残りもなく計画を実行しようと帰ってきた


喪服のままベットに倒れこんでぼんやりと考える


飛び降り?

あれはぐしゃぐしゃになるから・・・俺のこの綺麗な顔がつぶれるなんて・・嫌だ


飛び込み?

これも俺の美しい姿がミンチになるから・・却下・・・


首つり?

これもすごい顔になるから・・・ダメダメ




薬・・・

やっぱこれか・・・幸いにもここは中国だ

金さえだせば簡単に入手できるだろう・・・

眠ったように逝ける・・・そんな薬がいいな


そうだどっか田舎の方の人気のない場所にいって

薬であいつのいる所に行こう・・・


ヒチョルがそう決心してベットから体を起こすと

突然背中から誰かに抱きしめられた


え?

ヒチョルの鼻孔に懐かしい香りが漂ってくる



この香りは・・・まさか・・・あいつ?


「ヒチョル会いたかった・・・」

ヒチョルの耳が最愛の人の声を認知する



でも

あいつは

さっき

天に召したはずだ・・・・


「お前・・・誰だ・・あいつは死んだんだ・・・

あいつのふりした悪霊か? 俺をだまそうとするのか?」


ヒチョルが振り返るとハンギョンの悲しそうな顔がそこにあった


「悪霊か・・・このままだったら悪霊でも怨霊にでもなっちゃいそう

俺・・・この世に未練ありすぎて・・その未練整理するために時間もらったんだ」


「・・・・・・・」


驚いて瞳を見開いたままのヒチョルにハンギョンは口づけをする


あああああ・・・ハンギョンの・・お前のいつものキスだ・・・


ヒチョルの瞳から涙があふれ出てくる


たとえハンギョンの姿をした悪霊だったとしても

今はその姿に抱かれてもいい・・・


ヒチョルはそう思うと自分からハンギョンに抱き着いた


「ヒチョル・・・信じてくれるんだね」

ハンギョンはそういうとヒチョルの涙を唇ですくう


「俺のこの世の未練と心残りにしばらく付き合ってもらうからね」

「みれん? こころのこり?」

ヒチョルが後ろを振り向くと

ホテルの一室がいつの間にか遊園地の観覧車の中になっていた






2013.12.21 桃源郷 6
[桃源郷] 6


~北京国際空港~

「イトゥク兄さん~!!!!リョウク~!!!!」

イトゥク達が手続きを終えてゲートから出てくると懐かしい顔が2人を迎えた


「ミーミオンニ~!!!!」

リョウクが嬉しそうに手を振るとひときわ目立つ長身のスーツ姿の男性が近寄ってくる

「ご無沙汰しています・・北京では僕がご案内します」

「チョウミ・・・元気そうでよかった・・・」

イトゥクは久しぶりに会う、かつての仲間のチョウミをやさしく抱きしめた

「シウォンはスケジュールの関係で直接葬儀に参列するそうです」

スーパージュニア M のメンバーだったチョウミは「卒業」後は中国に戻り

モデルと俳優の仕事で成果を収めていた

同じくMのメンバーだったヘンリーは

今では拠点をアメリカに移し音楽を中心に活動をしている

チョウミの用意した車に2人が乗り込むとさっそくハンギョンの話となる

「ハンギョン兄さんは映画を中心に活動していたので

あまり接点はなかったんですけど・・・たまに電話で話をしたりしてました

でも・・最期に話したのは春先ぐらいだったかな・・・」

「ミーミオンニも入院の事知らなかったの?」

「入院して闘病していたのは

本当に限られた人しか知らなかったみたいです・・・

本人もすぐに復帰するつもりだったから余計に内密にしてたようです」

「ハンギョン・・・・」

イトゥクの瞳に涙が溢れてくる・・・リョウクはそっとハンカチを差し出した

「とりあえず僕の家で着替えてください・・・知り合いの芸能記者に聞いたら

ヒチョル兄さんはハンギョン兄さんの家族と行動を共にしているようです」


「すまない・・・ヒチョルのヤツ全く携帯に出ないから・・

どうなってるのか心配だったんだ・・・」


イトゥクの言葉を聞いて

チョウミはヒチョルの心の中を推し量って言葉が出てこなかった




最愛の人が逝ってしまった後・・・自分だったらどうするんだろう・・・

今まで考えてもみなかった事にチョウミは思いをはせる


ヒチョル兄さん・・・みんなが心配しています・・・



イトゥク達を乗せた車は夕暮れ時の北京の道を静かに走って行った
2013.12.20 桃源郷 5
[桃源郷] 5



人って死んだあともいろいろあるんだな・・・

おじい様の時はあまり気にしなかったけど悲しんでいる暇ないんだ


ハンギョンの希望で最期を看取ったヒチョルに対して

ハンギョンの母親を中心に親族たちまでもがヒチョルを身内として扱っていた

もちろん何の準備もしていなかった為に誰かが喪服を用意してくれている


ヒチョルは気が付くと親族と一緒に葬儀までの時間を過ごしている




ハンギョンは2か月前にヒチョルと電話で話をした時は

風邪がなかなか治らなくて困っていると告げていた

その後体調はなんとなくよくならず

ある朝起きたら瞳の白い部分が黄色くなっていて

丁度映画を撮影していて同行のマネージャーに変だと医者に連れていかれた


そのまま緊急入院

本人も周囲も2~3週間で治ると思っていたのに

検査をすると見つかりにくい場所に癌が見つかり

それもかなり進行していてすでに手術もできない状態だった

癌と戦うつもりで闘病に入ったハンギョンだったが

病魔はなかりハンギョンを侵していて

入院してたった1か月半で逝ってしまった・・・・・



ヒチョルはハンギョンのマネージャーから

今までの経緯を聞かされて言葉を失う


命の期限を宣告された時にハンギョンは最期はヒチョルと過ごしたいと

ヒチョルが自分にとって最愛の人だと告白した・・・


その事を聞いたヒチョルの瞳から静かに涙があふれ出てくる



ハンギョン・・・最期にお前に会えてよかったんだな・・お前の望みだったんだ・・・


なんで一人で逝ってしまうんだ・・・

爺になったら一緒に暮らそうって約束したじゃないか・・

いつかは一緒に遊園地に行くって・・・

南の島でのバカンスは・・・・・・


若いころに出来なかった夢を

年取ってからでも青春をやり直すって約束したじゃないか・・・・


ば・・・か・・・・俺を置いていくのか・・・・


ヒチョルの瞳から涙があふれ出て止まらない



お前を送り出すセレモニーが終わったら・・・


俺は・・・



ヒチョルはぼんやりとハンギョンの遺影を眺めながら

ある決意をした
2013.12.18 桃源郷 4
[桃源郷] 4


~ソウル~



「おいっ!!!!ジョンス大変だ!!!!」

ネットを見ていたカンインが大慌てでイトゥクに向かって叫ぶ


「ん? ヨンウンどうしたの~?」

イトゥクはのんびりお茶をのみながらカンインの方を見つめた


「ハンギョンが・・・ハンギョン兄さんが・・死んだって・・」



ガッシャーン


キッチンで洗い物をしていたリョウクの手から皿が落ちて床でこなごなに散った


「病気で1か月闘病していたらしくて・・2日前に亡くなったらしい」

ネットのニュースを見ながらカンインは2人に説明する


「ヒチョル兄さんのモヤモヤイライラって・・これだったんだ」

リョウクがPCの画面を覗き込みながらつぶやいた


「ヒチョル兄さん・・何かを感じて行ったんだね・・臨終には間に合ったのかな」

カンインがそういうと突然イトゥクが叫んだ


「ヒチョルが・・ヒチョルが死んじゃうよ!!!!!後追って死んじゃうよ」


「!!!!!!!!!!!!」


イトゥクはカンインの胸倉をつかんでゆすりながら

「どうしようヒチョルが・・・ヒチョルが・・・・」と泣き崩れた






数時間後

久々にスーパージュニアのメンバーがイトゥクのもとに集まった


ハンギョン死亡のニュースはネットであっという間に広まり

驚いたメンバー達が時間をやりくりして集まってきた


「ヒチョルはハンギョンの病気を知らないまま北京に向かったんだ」

今までの経過をみんなに説明するイトゥク


「とりあえず北京に行けそうなメンバーはお葬式に出た方がいいよね」

シンドンの言葉にみんなはうなずいた



「おれ・・俺・・日本での仕事あるから北京に行けない・・・」

ドンヘがぐずぐずと泣き出した

「ヒチョル兄さんの事だから・・・後追い自殺って・・・」

ソンミンがそこまで言って言葉を詰まらせた



ハンギョンが中国に戻ったあと

あまりの悲しみで精神を患ったヒチョル

その時はメンバーみんなのサポートで

やっと普通の生活を取り戻すことができた


みんなその時の事を思い出して気をもんでいる


「とりあえずジョンス兄さん北京に行ってください

ジョンス兄さんの留守は僕たちが仕事を手分けします」

シンドンがテキパキとメンバーに指示を与えていった


「僕も・・ジョンス兄さんに付いていきます

誰か・・・僕のラジオの代打お願いします」

リョウクがそういうとイェソンが「俺が代わりにやるよ」と言って

リョウクの震える肩をしっかりと抱きしめる


「シウォンがあっちで映画とってるから・・シウォンにも葬儀に出てもらって

後のメンバーは今の仕事に穴開けないように」


とりあえずイトゥクとリョウクがすぐに北京に行くこととなり

他のメンバーも仕事が落ち着き次第にお別れに行くことになった



「ジョンス兄さん・・・ヒチョル兄さんを必ず連れて帰ってきて」

ドンヘが泣きながらイトゥクに頼む

「もしヒチョル兄さんが後追いするつもりだったら

全てのセレモニーが終わってからだと思う・・・今ならまだ間に合う」

キボムがそういうとリョウクの手を握って

「必ず・・・ソウルに連れて帰ってきて」と言った


弟たちの思いを胸にイトゥクは北京に向かって出発した
2013.12.16 桃源郷 3
[桃源郷] 3


ヒチョルは電話で指定された場所に立っていると

軽くクラクションがならされて黒い車が止まった


運転席の窓が開くと誠実そうな男性がヒチョルに合図を送る

慌ててヒチョルは車まで走って助手席に乗り込んだ


「ナカヤマさん・・ハンギョンに何があったんですか?

俺に会いたいって・・でも本人とは全く連絡とれなかったのに」


ヒチョルの真剣な表情にナカヤマは一瞬黙って言葉を探している


ヒチョルはその様子を見てモヤモヤした気持ちを思い切ってぶつけてみる


「ハンギョンは・・・病気なんですか? 助からない病気とか?」

「キムヒチョル・・・すごいな・・君は・・・」


ナカヤマの返事にヒチョルは愕然とする

否定してもらえると思っての言葉だった・・・なのに・・・これって・・


ナカヤマの運転する車は大きな近代的な建物の地下に入っていった

「地下駐車場から行くから一緒に付いてきて・・・」

エレベーターに乗り込んでナカヤマが行先の階のボタンを押した



扉が開くとホテルのような絨毯の敷き詰められている廊下を抜けて

VIP専用の個室が並んでいる一角に出た

そのうちの一つをナカヤマがノックをして開ける


部屋の中には何人かがベットの横に集まっていて

一斉に扉の方を振り向いた


「ヒチョルくん・・・間に合ったのね・・・」

小柄な中年の女性がヒチョルに向かって声をかけてきた


「おかあさん・・・」

中年の女性はハンギョンの母親だった

涙をハンカチで拭うとヒチョルを優しく抱きしめる


「あの子がずっとあなたの名前を呼んでいるの・・・

間に合ってよかった・・・あの子に声をかけてあげて・・」


母親に促されてベットの方を見ると



生命維持装置がつけられた状態のハンギョンの姿があった



うそだろ・・・・



ヒチョルはベットの横にのろのろと近づいて行った

母親がハンギョンの耳元に何かをささやく

ハンギョンの苦しそうに閉じられていた瞳がゆっくりと開いた



ヒチョル・・・


ハンギョンの口がヒチョルの名前を唱える

ヒチョルを優しく見つめる瞳・・・昔と変わらない


「ハンギョン!!!!!何だよ・・どうしたんだよ・・・」



ヒチョル・・・コマウオ・・・


ハンギョンの手がヒチョルに向かって伸びる

ヒチョルはその手を両手で握りしめて自分の頬にあてた

「バカ・・・バカ・・・」

涙があふれ出てハンギョンの手を濡らした



「ヒチョルくん・・・私たちは部屋から出るから

あの子の頼みなの・・最期はあなたと二人でいたいって・・・」

ハンギョンの母親はそういうと身内を連れて部屋から出て行った



ハンギョンは苦しい息の下から何とかヒチョルと話をしようとしていた

ヒチョルはハンギョンの言わんとする事を聞き取ろうと必死に耳を傾ける


ハンギョンの残された時間はあと僅かしかないと

知識のないヒチョルでも分かるくらいだった


見つめあうお互いの瞳から涙が流れる


ヒチョル・・・ありがとう・・君と・・出・会えて・・幸せ・・だった・・

あ・・い・・し・・て・・る・・・



その言葉を残してハンギョンは逝ってしまった
2013.12.15 桃源郷 2
[桃源郷] 2


北京国際空港に着いてヒチョルはスマホの電源を入れた



ハンギョンと電話で話したのはいつだったか・・・

2か月は経っている気がする

確かにイトゥクの言うように何か月も音信なしの事も多いから

今回連絡とれなくてもいつもの事と思えばいつもの事なんだろうけど・・・

でもなんか変なんだ・・・この嫌な感覚は何なんだろう・・・


会えるかどうかも分からないのに

北京まで飛んできた自分に苦笑しながら

ヒチョルはハンギョンに電話をしようとスマホを手にした瞬間

着信を知らせるバイブでスマホが震えた


「ハンギョン!!!!!」

画面にはハンギョンの名前が表示された

ヒチョルが電話に出るとハンギョンではない男性の声がする

「キムヒチョルさんの電話ですよね」

中国語での話し声に思わずヒチョルは警戒をしながら

「お前だれだ・・・なんでハンギョンの電話使ってる」


「私はクンの友人のナカヤマです。クンに頼まれて電話しました」


ナカヤマ? もしかしたらハンギョンがよく言っていたクニオという日本人か?

「キムヒチョルさんクンが会いたがってます・・・北京まで来てもらえませんか?」


え?

ヒチョルはナカヤマの話に驚いて言葉が出なかった


「難しいでしょうが今すぐにでも北京に来てほしいのですけど」

「俺・・・今・・北京空港にいる・・・」

今度はナカヤマが驚いて息をのむ

「なんか分かんないけど・・仕事キャンセルして北京まで来たんだ」


「虫の知らせって・・・本当にあるんだ・・・」ナカヤマは思わず日本語で呟いたが

ヒチョルには意味は通じなかった


「丁度よかったです・・・今から空港まで迎えに行きます

30分で着くと思いますので待っててください」


電話を切った後

ずっと感じていたモヤモヤがどんどん自分の中で大きく膨らんでいくのを感じて

思わずその場でうずくまってしまった




ハンギョン・・・お前に何があったんだ・・・


ヒチョルは体がぶるぶると震えるのを感じて

自分で自分の体をぎゅっと強く抱きしめる


そうでもしないと意識をちゃんと持てないような気がして

自分の体を抱きしめながら迎えの車を待っていた
2013.12.15 桃源郷
本当はおバカな話を上げる予定でしたが

職場で突然の別れがありまして

通夜や告別式の手伝いなどをしたりして

いろいろと考えさせられた数日間でした・・・・


私にしては初めての別れの話です・・・多分暗い話になります



[桃源郷]


桃源郷(とうげんきょう)は、俗界を離れた他界・仙境。ユートピアとは似て非なる、正反対のもの





「くっそ~あいつまた出ない」

ヒチョルは呼び出し中のスマホを片手にイライラを募らせていた

ハンギョンとの切れそうで切れない遠距離恋愛を続けてもう10年近くなる

いつの間にか所属していたグループのメンバー全員の兵役も終わり

アイドルという年齢もとうに越え

「卒業」という名の円満解散をすませて

メンバーそれぞれがそれぞれの世界で活躍し始めていた


ヒチョルはそのマルチな才能を生かして主にMC業で活躍



たまたまジャンルこそ違えどMCとして独り立ちしている

ヒチョル、イトゥク、カンインと

ラジオDJやソロ歌手の活動中のリョウクの4人はいまだに共同生活を続けていた


他のメンバーが結婚したり熱愛宣言をしている中

共同生活をしている4人はそれぞれの理由があって

いまだに独り身で過ごしていた



「ヒチョル~なにイライラしてんの? ハンギョンと連絡とれないのって

いつもの事じゃん」

リビングにいたイトゥクが台本を読みながらヒチョルに言う


「また映画撮影でも入ってるんじゃないんですか?」

リョウクがヒチョルにお茶を出しながら心配そうに聞いてきた



「なんか・・・わかんないんだけど・・・

モヤモヤしてさ・・・・なんかイライラすんだ」


「モヤモヤしてイライラ? ヒチョルらしくない・・

全くわかんね~ぞ」

カンインが雑誌をめくりながらからかうように言うと


「ハンギョンの浮気疑惑~???? 恋人の第六感とか~」

イトゥクが楽しそうに言ってヒチョルに睨まれる


「ヒチョル兄さん・・ハンギョン兄さんとずっと会ってないでしょ

北京まで行って来ればいいじゃないですか」

リョウクに言われてヒチョルは少し考え込んだ



いまのモヤモヤイライラを解消するにはそれしかないか・・・

あいつの消息すら分からないんじゃ余計にイライラするしな・・


ヒチョルはそう考えるとここ1か月の仕事に代打をぶち込んで

(ヒチョルの一言で元メンバーがいくらでもピンチヒッターとなってくれたのだ)

長期休みを無理やりもぎ取り北京へと旅立っていった
 나쁜 남자 なんとか終わりました

最初の設定とはかなりずれてしまいました

ハン様もっと悪い人にする予定だったんですが・・・・


ミンくんのジャックザリッパーのダニエル役が

愛する人を生かすために殺人を平気で犯すという役だったんです

それに触発されて

ハン様がヒチョルのために人殺し位平気で出来る・・・にする予定だったのですが



書けなかったです

文章力の問題と・・・完成しないうちにアップさせるために

話がどんどんずれていく傾向があるんですよ←って自分が悪いんですが~



なんとかいつものワンパターンの終わり方で終わりました・・・

すみません進歩のないヤツで


あと気になっている方もいるかと思いますが



Eternal が行き詰ってしまいました

妄想が広がりすぎて文章にまとめられなくなってます

いらない所を落としてなんとかまとめようとしてますが・・・すみません



もうすぐクリスマス・・・

ヒボム便のヒチョル達のクリスマス話を考えてます

あと

shortstoryがおバカver.であります・・・近々あげます・・・


なかなか更新できませんが

いつも読んでくださりありがとうございます
2013.12.07 悪い男 Last
[나쁜 남자 悪い男] Last


ソウルの宿舎

「ハンギョン兄さんすごいね~もう新しい映画決まったって~」

リョウクはPCをいじりながら

ネットに上がったハンギョンのニュースをみんなに知らせる


「式の途中で花嫁に逃げられた情けない男にぴったりの

結婚できない情けない男の役みたいだって書いてあるよ・・・・」

ニュースの内容を読み上げながらくすくすとリョウクが笑う



「それよりもヒチョルだ!!!!」

リビングでカンインが入れてくれたコーヒーを飲みながら

イトゥクが苦々しく呟いた



ハンギョンの花嫁強奪事件から1週間が過ぎた

もしかしたらヒチョルがハンギョンを略奪してくるのではないかと

イトゥクたちが心配してネットでライブ中継されている画像を見守っていた

式が始まる前にはテレビ局からのインタビューに笑顔で答えていたヒチョル

その流暢な中国語に3人はヒチョルはまだハンギョンと切れてないと確信する

ハラハラしながら見守っていた結婚式はとんだ茶番となり

ヒチョルとの連絡も途絶えたまま1週間が過ぎたのだ


イトゥクはヒチョルが心配でなかなか寝ることもできず

カンインやリョウクはヒチョルの心配に加え

イトゥクがいつ倒れるのかとの心配までするハメとなっている


「ヒチョル兄さんの事だから大丈夫だよ・・ジョンス兄さん目の下にクマできてるよ」

「え゛っ!!!!!クマ~!!!!!まずいよ・・・パックしなきゃパック」

イトゥクが慌ててパックをしようと席を立った時


ガチャ


玄関のドアの開く音がした



誰?????

3人が一斉に振り向くとヒチョルの姿があった



「ただいま・・・」

ヒチョルは少し恥ずかしそうにしながら小さな声で言う


しばらく3人はフリーズ状態だったが

「おい・・帰ったんだけど・・」というヒチョルの声に


「ヒチョル~!!!!」

「ヒチョル兄さん!!!!」

「お帰りなさい」

3人が同時にヒチョルを迎える



「ヒチョル~帰ってきた~!!!!!!」

イトゥクは半泣き状態でヒチョルに抱き着く

「ヒチョル兄さん・・・結婚つぶれて良かったね~」

リョウクがヒチョルの背中からしがみついてきた


「もう・・連絡ないからみんなで心配したんだぞ」

カンインが涙目でヒチョルの頭をなでていた




「悪い~ちょっとハンギョンと今後の事話し合ってきたから・・・

時間かかっちゃって・・・」


「俺たちも結婚式の中継みたよ・・・あんなになっちゃって・・

ヒチョルもう帰ってこないかと思ったんだよ~」

ヒチョルの胸でイトゥクがわんわんと泣きながら訴えてきた



「ふふふヒチョル兄さん・・あの事件のおかげでより戻ったんでしょ」

背中からリョウクの声がする


「確かに・・・今すごくフェロモンだだ漏れ状態だな」

横にいるカンインが眩しそうにヒチョルを見つめながら言った


????????

ヒチョルが解せないという顔をしていると

リョウクが楽しそうにヒチョルの耳元でささやく


「ヒチョル兄さんって・・ハンギョン兄さんと愛し合った後って

幸せパワー全開なんだよ~」

それを聞いてヒチョルの頬が真っ赤になった


「それよりも帰ってきてくれてありがとう~」


自分にだきつきながらワンワンと泣き続けるイトゥクにヒチョルは


「うん・・もうわかったからジョンス・・・

俺はここにいるから・・どこにも行かないから

ほら・・椅子に座って・・・」と小さい子供に言うように優しく言った


リョウクの入れたお茶と

ヒチョルの持って帰ってきた中国製のクッキーを食べながら

今までの経過を話すヒチョル


「結局・・今のままの遠距離恋愛をつづけるんだね・・大丈夫なの?」

イトゥクが鼻をチーンとかみながらヒチョルに聞いた


「もう少し経って、俺たちが爺になったら一緒に住む・・・」

ヒチョルが少し恥ずかしそうに答える姿をみて


「たまには行ったり来たりするんでしょ?

5年間ほったらかしの今までとは違うよね」

リョウクが心配そうに尋ねてきた


「うん・・・より戻したときにもう俺たち離れられないって・・」

ハンギョンとの逢瀬を思い出したのかヒチョルの頬が赤くなる



ぶっ


ヒチョルを見ていたカンインが突然鼻血を出した


「ほら~ヨンウン!!!!テッシュだよ」

イトゥクにティシュをもらったカンインは

鼻の両穴にティシュを詰め込んだ


「それにしても厄介なヤツ!!!!!

そのだだ漏れのフェロモンをなんとかしろっ!!!」



カンインの芸能人とは思えない姿にリョウクとイトゥクは大笑いする


「俺だってわざと出してんじゃねぇよ

俺をこんなにしたハンギョンが悪いんだよ~」

ヒチョルはムッとしてカンインを小さく小突いた


「1番悪いのはハンギョン兄さん!!!!!と言うことに決定~」


リョウクの最後のまとめのような一言にみんな一斉に笑い出した


(ハンギョン今頃くしゃみしてるんだろーな!!!

나쁜 남자 !!!俺の愛しい人・・・)


周囲の笑いにつられるように

ヒチョルは幸せそうにほほ笑んだ・・・・・






2013.12.02 悪い男 7
[나쁜 남자 悪い男] 7


「ヒチョル・・・変わらないね君は・・さっきも言ったよね

俺はこの国に戻って10年過ぎたんだよ・・・いつまでも昔の俺じゃないんだ」


ヒチョルは背中越しにハンギョンの言葉を聞いて驚いて顔をあげた


「結婚話を白紙に戻したのはヒチョルのため・・いや俺たちのためだったけど

あんな回りくどいやり方しなくても済んだ事だよ」


ハンギョンはそういうと

背中にしがみついていたヒチョルを自分の胸に抱きしめる


「この国は母国ながら自分勝手な嫌な国だ・・・俺はこの5年間

いろんな事がありすぎて・・・その中で必死に戦ってきた・・・たとえば・・・」


ヒチョルはハンギョンの言葉を懐かしい腕の中で聞いている


「少し前のある女優とのスキャンダルだって完全にでっち上げだった

あの女優とは挨拶を一回しただけなのに・・・婚前旅行に行ったことにされた

それも俺によく似た背格好のダミーを用意して・・・一般人がスクープしたように

weibo使って俺と女優の姿を追いかけていたように作られていた・・・」


数年前にヒチョルの心を悲しませた結婚スキャンダルは完全に作られたものだった


「今回は誰が一番損したと思う? 俺はメンツはつぶれたけど損はしてない」

「損得勘定か????そんなの・・・・俺に聞かれても・・・」

ヒチョルがそう答えた時ハンギョンがまたニヤリと笑った


(俺の知らないハンギョンがここにいる・・・)

ヒチョルはハンギョンの邪悪な笑顔を黙って見つめていた


「ソン財閥の社長だよ・・あいつから俺に持ちかけた縁談を娘によってぶち壊された

それも中国全土に生放送されたんだ・・・メンツ丸つぶれに恥もかいたな」

そこまで言うとハンギョンはヒチョルの頬をやさしくなでる

ヒチョルの事が大切でたまらないという瞳でヒチョルを見つめる

先ほどの邪悪な表情は一瞬にして消え去り

今はヒチョルの知っているハンギョンがここにはいた


「俺は結婚話を白紙に戻しただけでなくソン社長から慰謝料ももらえる・・

それも膨大な金額を要求しても呑んでもらえるだろう

今マネージャーがその事で交渉しに行ってるんだ・・・・」


「俺としてはこれからも金銭面のバックについてもらいたいから

その件についてはそこそこで手を打つ予定なんだ」


「ハンギョン・・・お前って・・・」


「クククククク一石二鳥がこう上手くいくとはな・・・

二鳥どころか三鳥かもな」


ハンギョンはそういうとポケットからスマホを取り出して操作をする


「ほらヒチョル・・・見てごらん・・中継を見た人々の書き込みだよ

ほとんど俺への同情コメントばかりだ・・・高感度も同情票と共に上がるだろうな」



「お前・・・変わったな・・・」

ヒチョルが悲しそうな顔をしてぽつりとつぶやく


「そうだよ・・・ヒチョルが俺に一番になれって言ったじゃないか

この国で生き抜いてのし上るためには悪い奴になるしかないんだよ」


ハンギョンが中国に戻ると決めた夜

ヒチョルは中国で一番になって誰にも何も言われない地位を築いて

自分を迎えに来い・・・・そう言ったことを思い出した


「ハンギョン・・・どんなになってもお前は俺のハンギョンだ」


ヒチョルはそう言うとハンギョンの唇に自分の唇を重ねた


ハンギョンをここまで追い詰めたのは自分のせいだ・・・

ハンギョンが変わってしまったのは自分のせいだ・・・

ヒチョルはそう感じるとハンギョンへの思いがあふれ出そうになる



「ハンギョン・・・愛している・・お前がどんなヤツになっても

俺の気持ちは変わらない・・・地獄まで一緒に行ってやるから安心しろ」


「ヒチョル・・・」


ハンギョンの瞳から涙が一滴流れた

ヒチョルはそんなハンギョンを優しく包み込むように抱きしめる



恋人たちは5年ぶりにお互いの肌の温もりを確かめ合う時間を持つことができた

2013.12.01 悪い男 6
[나쁜 남자 悪い男] 6


そうだ・・・昔からヒチョルは俺の事をよくわかってくれていた

文化も言葉も違う辛いだけの韓国での生活・・いつも親身になって

俺の事を理解しようとしてくれたのはヒチョルだけだった


そんなヒチョルを騙せるわけないか・・・・


ハンギョンはあきらめたように部屋の天井を向いてため息をひとつはく


「ヒチョルは騙せないな・・・さすがだな・・・」

そういうとヒチョルの方へ体を向けてワインを一口飲んだ


「今回の結婚話にはいろいろあったんだ・・・」と小さい声で話を始める



ハンギョンが中国で有名になるにつれて

自分の知らない親戚がどんどん増えて行った

ハンギョンは中国でも少数民族出身だったために

その一族は裕福とは言えない生活を強いられていた

両親の顔が立つならと親戚まで世話をする事が日常となり

ハンギョンの稼ぎは完全に自分のものではなくなってきて

自分が背負っている親戚の多さにだんだん辛くなってきていた


そんな時にソン財閥の社長と知り合い

娘の婿に来てほしいとまで気に入ってもらった


政略結婚に最初は抵抗していた娘も相手がハンギョンだとわかると

今までの恋人を捨てて結婚する意志を表すようになる


この話は両親や親戚一族も大賛成で特定の恋人のいなかったハンギョンにとって

断る理由が全くなかった


「俺にとって・・・たった一人の恋人・・その存在すら公にできない・・・

でもヒチョルと別れるつもりはなかった・・・偽装結婚も考えたけど・・・

ヒチョルがまだ俺を思ってくれているとしたら・・・そんな事も出来ない・・・」


「それであんな芝居を考えたのか?」


「ソン社長の娘は結構な遊び人で俺のタイプではない・・・

俺との結婚話で捨てられた恋人が未練たっぷりで俺を襲ってきたんだ・・・

そこでそれを逆手にとって今回のシナリオを作ったんだ」



まだ若いリンリーとスーロンは体の相性がばっちりで

ハンギョンと婚約した後も体の関係は続いていた

それを利用してハンギョンはスーロンに

リンリーと別れるといかに人生で損をするかを吹き込んで

絶対に離さないようにと洗脳していった


「でもそれだけだと・・・

お前と結婚した後も愛人として関係を続ければすむと思うだろう?」


ヒチョルの言葉にハンギョンはつまらなそうな顔をして話を続ける

「だから・・・決定打を考えた・・・スーロンに穴の開いたコンドームを使わせた」


「え?」


「俺と結婚する気のある女が恋人と言えども中出しはさせないだろう

だから・・わかりずらく穴をあけた避妊具といえないものを使わせていた」


「ハンギョン・・・お前・・・」

「リンリーの腹にはスーロンの子供がいる」


ヒチョルは驚愕のあまり言葉を失っている


「俺との子供だと言われると困るから・・・俺は彼女に一切手を触れていない

DNA鑑定まで行ったとしても俺は完全にシロだ」


「そしてテレビ局も入れて完全生中継として・・・

あとはヒチョルの知っている通りだ」


「俺も妻をとられたみじめな男となったけど

ソン社長も娘にかなり恥をかかされた事になった・・・」


「ハンギョン・・・」


「断り切れなかった結婚話がこれで完全に白紙に戻ったんだ

ヒチョル・・こんな俺を非難するか?」


ハンギョンは悲しそうな瞳でヒチョルを見つめる


ヒチョルの胸の奥がズキズキとしてきた


「お前は・・・俺のために・・・プライドまで捨てて

この結婚話を白紙に戻したというのか・・・・」


「・・・・・・」


「お前・・・バカだ・・・本当にバカだ・・・・」


ヒチョルはそう言うとハンギョンの背中に抱きついた・・・・





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