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2014.07.29 Regeneration 6
[Regeneration ] 6



ヒチョルは魔界から人間界に追放された時期があった

ヒチョルを巡っての色恋刃傷沙汰が発生して

本人には自覚がなかったために反省させるための処置として

能力を封じられて人間界に落とされたのだった




「痛ってぇ・・・」

気づくと道路に思いっきり体をぶつけてヒチョルは小さく毒ついた

周囲を見回すと季節は冬で雪が積もっている

時間は夕刻を過ぎたあたりで人々は家に帰るのに足早に去っていく

「さて・・・どうすっかな・・・」

ヒチョルは道端に座り込むとぼんやりと雑踏の人々を見つめていた


突然人間界に落とされて

能力を封じられて

無期限の反省期間

いつもポジティブなヒチョルもさすがに凹んだ



「ねぇ・・君? こんな所でどうしたんですか?」

急に声をかけられて驚いて顔をあげると

牧師の服をきた男性がヒチョルに話かけてきた

(げっ・・こいつ・・・牧師かよ・・・俺・・悪魔だとばれたら退治されちゃう・・)

そう思った瞬間に

自分は能力を封じられて人間にしか見えない事を思い出した

「行くところないのですか? ここは寒いから良かったら家にいらっしゃい」

優しい笑顔をむけて牧師はヒチョルを自宅に招き入れた


牧師は小さな教会の裏手に建てられた質素な平屋に住んでいた

中は必要最低限のものしかなかったが

暖炉には薪がくべられていて部屋はほどよく温められている

「家出でもして来たんですか? 名前はなんていうのですか?」

温めたミルクを差し出しながら牧師は訪ねる

「あったかい・・・」カップを受け取ってヒチョルは呟いた

「私はハンギョン・・見ての通りで

ここの教会で牧師をしてます」

ハンギョンと名乗った牧師の笑顔が眩しくて

ヒチョルは思わず瞳を伏せて小さな声で「ヒチョル・・・」と名乗った

「ヒチョル・・・きれいな名前ですね・・・君に似合っています

行くところがなかったら・・・しばらくここで私の仕事を手伝ってくれませんか?」


え????????何言ってんのこいつ・・・


驚いてヒチョルが顔をあげるとハンギョンがニコニコしながら返事を待っている

その笑顔につられるようにヒチョルは思わずうなずいていた




季節はクリスマス間近

近くの孤児院や婦人会や子供会などのクリスマス会など

教会を使用するイベントなどたくさん予定されていた

ハンギョンはどうやら1人で教会を切り盛りしているようで

いつの間にかヒチョルもすっかりその手伝いをするのが日課になっていた

食事は質素ながらハンギョンがいつも暖かいものを作ってくれていた

ヒチョルは人間界に落とされている間に

悪魔なのにも関わらずもっとも人間らしい生活を過ごしていたのだった



そしてヒチョルに無償の愛情で世話をしてくれるハンギョンを

いつしか好きになってしまっていた

ハンギョンとの生活にヒチョルは小さな幸せを感じ始めて

もう魔界に戻れなくても、ずっとこのままの生活で構わないと思い始めたころ

ハンギョンが病気で倒れた・・・・・




「ヒチョル・・・・私はもう長く生きられないのを知ってます」

ベットの中で起き上がることもできずに弱々しくほほ笑むハンギョンの姿に

ヒチョルは涙を抑えることが出来ないでいた

「俺なんかを拾って・・・世話してくれて・・・ごめん」

ハンギョンはヒチョルの顔に手を伸ばして

頬をつたう涙をやさしく拭ってくれた


「私が死んだらヒチョルは行くところがあるんですか?」

ヒチョルは黙ったまま頭を横に振る

「元の世界から迎えに来てもらえないんですか?」

ハンギョンの言葉にヒチョルは驚いて目を見開いて息をのむ

ヒチョルのその様子にハンギョンは小さく笑いながら

「初めて会ったときに・・・私にはあなたの背中の羽としっぽが見えました

何かの事情があって人間界に落とされた天使か悪魔・・・しっぽがあるから

悪魔の方かなって・・・・」

「何で・・・俺の事気づいてて・・・」

「何ででしょうかね・・・不思議ですね・・・・

私は神に仕える身なのに・・・あの時あそこで途方に暮れていたヒチョルを

見過ごすことができませんでした」

「ハンギョン・・・・」

「ヒチョルが私の作ったごはんを美味しそうに食べる姿や

私の話に笑う姿・・・孤児院の子供たちと楽しそうに遊ぶ姿を見ているうちに

私はいつしかヒチョルを・・・好きになってしまっていました」

「え?」

「神に仕える身分でありながら悪魔と知ってて愛してしまった・・・

多分これは神からの罰なんだと思います」

そこまで話すとハンギョンは苦しそうに眉間に皺をよせて一呼吸おいた


ヒチョルはハンギョンの手を握ったまま涙がとまらない

「俺・・・俺も・・お前が好きなんだ・・・お願いだから死なないで

俺を一人にしないで・・・・俺を置いていかないで・・・」

ヒチョルの返事にハンギョンは少し驚いた様子で黙って見つめていた

そして優しくほほ笑むと

「私も初めて神への信仰心を曲げてまでヒチョルと一緒にいたい・・・と思いました

・・・ヒチョル・・・君を置いて逝きたくない・・・ごめん・・・な・・さ・・い・・・」




そう言い残してハンギョンは逝ってしまった

ヒチョルに悪魔としての能力があったなら無理にでも契約を成立して

ハンギョンの魂を魔界に持ってくることもできたが

残念ながら能力は封じられていたために

清らかなハンギョンの魂は神のいる天国へ行ってしまった



魂のなくなった遺骸を抱きしめながらヒチョルはただひたすら泣いていた

魔界からモニターを見て異変に気付いたイトゥクがやってきたときは

ヒチョルはハンギョンの遺体を人間界の通例どおりに埋葬を済ませた後だった

人間を愛してしまった悪魔・・・それもいまどき珍しい純愛・・・

ヒチョルは魔界に戻ることが許されて

封印されていた能力も元に戻され現在に至っている


あの時イトゥクの呟いた言葉

「天国に行った魂はまた生まれ変わることが出来るそうだよ」

その一言を心のよりどころして

ヒチョルは長い間ひたすらハンギョンの魂を探し求めていたのだった・・・・・
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2014.07.21 Regeneration 5
[Regeneration ] 5

ヒチョルがハンギョンの家に居候状態になって4日過ぎた

ハンギョンが会社に行っている間は

ヒチョルは魔力を封印されているために部屋から出られずに

テレビを見たりゲームをしたり・・・まるでニートのような生活をしていた


4日目になってヒチョルの所に白いねずみがやってきた

ヒチョルはその姿をみるとニヤリと笑って声をかける

「おっ・・・リョウク・・何かあったか?」

ボンっ!!!!!!

リョウクと呼ばれた白いネズミは可愛い男の子に変わった

「まずいです・・・トゥギ兄さんにばれました」

げっ・・・

ヒチョルは苦いものでも食べたようにすごい顔をする

「ヒョクがトゥギ兄さんの尋問に耐えられずに吐きました」

「どうしますか?」

リョウクがヒチョルと話をしている時にハンギョンが帰ってきた


「ただいま~」

リョウクは突然の事で隠れることも変身することもできずに

ヒチョルの横で固まっている

「あれ? ヒチョルのお友達? いらっしゃい~ご飯食べていく?」

ハンギョンは驚くこともなく夕飯の準備を始めた


「あの・・・ヒチョル兄さん・・・あの人って・・・」

リョウクがおずおずとしながら小声でヒチョルにたずねる

「なんかさぁ~俺が悪魔だって言っても普通の対応されちゃってさ

毎日楽しそうに俺のお世話してくれてるんだよね」

2人でこそこそとしているとハンギョンが突然声をかけてきた

「お友達~? 名前はなんていうの?」

「り・・リョウクです・・・」

「今日はパスタでいいかな? もう少し待っててね」

ハンギョンはニコニコしながら水をはった鍋をコンロにかけた


その様子を懐かしそうに眺めているヒチョルを見ながら

リョウクが気になっている事を聞いてきた

「あの人って・・・ヒチョル兄さんがずっと探していた人なの?」
2014.07.19 Regeneration 4
[Regeneration ] 4


「おい~ハンギョン~今日これから飲みに行かないか?」

ハンギョンが職場から帰宅しようと身支度をしていると

後ろから声をかけられた

「カンイン悪い・・・用事あってすぐに帰らないと・・・」

カンインと呼ばれた男性はハンギョンの同期で

天然のハンギョンをあれこれと気にしてくれている

「お前さ・・・最近不運続きだったから心配してたんだぞ」

「お前の部署違うのに・・・俺のうわさ聞いたの?」

ハンギョンがカンインの言葉に不思議そうな顔をして答える

「ハンギョン・・・お前本当に天然だな・・・うちの部署の女の子達の

ターゲットになってんだぞ・・・お前の噂なんて速攻で流れて来るぞ」

そういわれても実感のないハンギョンは不思議そうに首をかしげる

(こいつ・・・本当に自分のイケメンさを知らないんだ・・まあいいけど)

カンインはため息をひとつ吐くと

「そんなに急ぐ用事なのか? 」と聞いてくる

「うん・・ごはん食べさせないと・・待ってるんだ・・・」

そういうとハンギョンはすごく嬉しそうな顔でほほ笑んだ

??????

ごはん食べさせる・・・待っている・・・・

カンインは頭の中をフル回転させて状況を推測する

「お前・・・猫か犬でも飼い始めたのか?」

まさか悪魔を飼っているなんて言えないハンギョンは

「まあ・・そんなとこ・・・すごく可愛いんだ」と目じりをさげて返答した


ああ・・・・とうとうペットに愛情を注ぎ始めたか・・・

でもなんか幸せそうな感じだし・・・しばらく様子をみるか・・・

カンインはハンギョンが楽しそうなので良しとするか

と結論づけて

「このつぎにするか・・今度そのペットの話でも聞いてやるよ」と

ハンギョンの背中を軽くたたいてにこやかに去って行った

「あ・・・ヒチョルが待ってる・・急がなくちゃ」

ハンギョンはそう呟くと大慌てで職場をあとにする








~その頃 魔界 悪魔の下っ端集団の宿舎 ~


「ねぇ~ヒチョルってどこに行ったの? リョウク知らない?」

イトゥクが眉間に皺を寄せながらヒチョルを探している

「そういえばヒチョル兄さん最近見てませんね~

また人間界に行ってるんじゃないですか?」

人間界を映し出すモニターを見ながらギュヒョンが答えた

「今月は魂集めの強化月間なんだよ!!!!ちゃんと営業してるのかな」

イトゥクがいらいらを表しながら呟いた

「ヒチョル兄さんは人間界に行っても営業なんてしないで

遊んで帰ってくるよね~また面白い所でも見つけたのかな?」

ドンヘがのんきそうに答える横で

リョウクとウニョクが目配せしながらその場から離れようとしていた

「あれ? ヒョクってこの間ヒチョル兄さんと親密に何か話していたよね」

ドンヘが思い出したようにつぶやくと

「ヒョクチェ!!!!!! リョウク!!!!!!お前たち何をこそこそしてんだ~?」

イトゥクが2人の様子に気づいて大声でどなった

顔は笑っているが対照的にその瞳はとても冷やかで

2人は一瞬にしてその場で硬直する

「べ・・ぺつに・・・僕たちは・・・た・・ただ・・頼まれただけで・・・」

イトゥクのまなざしに耐え切れなくなったウニョクが口を滑らした

あちゃ~という顔をしたリョウクが引きつった笑顔をイトゥクに送る・・・

「何を誰に頼まれたのかな? ちゃーんと聞かせてもらおうかな?」


ヒチョル兄さん・・・・すみません・・・

イトゥクの尋問に耐えられなかったウニョクがすべてを吐き出した


最初怒っていたイトゥクの顔がだんだんと悲しみ深い顔に変わっていった


「まさか・・・リョウクそうなのか?」

「僕もよくわかりません・・・

あんなまどろっこしいやり方で近づいて・・・

兄さんも確信がないから・・・確認しに行ったんだと思います」


リョウクの言葉にイトゥクは辛そうな顔をして

「ヒチョル・・・お前・・・」と小さく呟いた・・・・

今日はヒチョルのお誕生日です・・(日付変わってしまったので昨日ですね)


リアルヒチョルはお友達のゴニさんと仲良しのインスタをあげてましたね

ますますハンチョル妄想が萎えてしまいます・・・ちなみにゴニさんは

私の幼馴染という話に出てきます・・・

(当時はコンヒだと思ってたのでコンヒという名前で出てきます)

今日はヒチョルお誕生日おめでとう~という事でお話をあげます

今回のハンチョルはパールサファイアの2人です


[誕生日] パールサファイア番外編


クリスマスイブの日に

遊園地の前で母親に捨てられたヒチョルは

自分の誕生日が一番嫌いな日だった

どうしても母親の事を思い出してしまう・・・

誕生日はこの世から抹消したいくらいの気持ちだった・・・・



「ヒチョルのお誕生日っていつなの?」

最近ヒチョルの面倒を見てくれるハンギョンが

テレビのニュースをみながら何気なく聞いてきた

え?

「施設で育ったって言ってたけど・・・まさか知らないの?」

ヒチョルの返事がなかったので

ハンギョンは余計な事を言ったかなと

不安そうにヒチョルの顔を覗き込む・・・・・


いろいろあって施設を飛び出したヒチョルは

生きていくために体を売って日々の糧にしていて

何の希望も持てずにただ生きているだけの毎日を過ごしていた

そんなどん底の生活を送っていた時にハンギョンと出会った


変態なサディストの客にいたぶられ

耐え切れずに外に逃げ出した時にハンギョンに助けてもらったのだ

ハンギョンは警察を呼んでいろいろな手続きをしてくれて

ヒチョルの身元引受人にまでなってくれた

それから自分の家に住まわせてくれて

あれこれと世話を焼いてくれている


ヒチョルは最初戸惑ったが

ハンギョンの親切心に偽りがないことに気づき

今では少しずつ心を開いてきていた

ハンギョンが不安そうな顔をして自分を見ていたので

ヒチョルは笑顔を作ってこたえることにする

「誕生日は知ってる・・・7月10日・・・・

残された母子手帳に書いてあった・・・・」

「7月10日・・・明後日だね」

ハンギョンはそういうとその話題を打ち切った






「ただいま~」

ハンギョンが仕事から帰宅するとヒチョルは大きな箱を渡された

「え? なにこれ?」

「今夕飯の支度するからね~その箱をテーブルに置いておいてね」

料理のできないヒチョルはハンギョンが夕食の支度をし始めると

箱をながめながら黙って待っていた




「今日はヒチョルの誕生日でしょう? ケーキ買ってきたよ」

食事が済んでからハンギョンは箱をあけて中からケーキを取り出した



うわっ・・・・

生クリームと苺の飾られたホールケーキ

中央には「Happybirthday ヒチョル」と書かれたプレートが飾ってある

ヒチョルは誕生日を祝ってもらったことがない

施設で集団での誕生日会はあったけど・・・・

ましてや自分ひとりのバースディケーキなんて初めてだった


初めての事に戸惑っていると

ハンギョンが手早くロウソクに火をつける

誕生日の歌を歌ってくれた

「願い事を心に思ってロウソクの火を吹き消すんだよ」

ヒチョルはロウソクを眺めながら涙をながす

「ヒチョル・・・どうしたの?」

「俺・・・自分の誕生日が一番嫌いだった・・・・

自分を捨てた母親を思い出すから・・・・

捨てるんだったらなんで俺を生んだんだろうって

俺はずっといらない子だったんだ・・・・」

ハンギョンはヒチョルを優しく見つめると

テーブルの上に置いてあったその手をやさしく握った


「俺は・・・ヒチョルと出会って・・・君のお母さんに感謝している

たとえ捨ててしまったとしても生んでくれたことに感謝しているんだよ」

ヒチョルは黙ってハンギョンの顔をみつめる

「ヒチョルがおなかにいた時に生まないという選択肢もあったはずだよ

でもヒチョルを生んでこの世に設けてくれた・・・・」

「そして今俺たちは出会うことができた」

ヒチョルはハンギョンの言わんとする事が分からず不思議そうな顔をする


「俺は・・・初めて会ったあの時からヒチョルの事が好きみたいだ」

「え? うそだ・・・俺・・・変態から逃げ出して・・・あの時・・・」

「今までの俺だったら・・・あの場面では知らないふりをして

見捨てていた・・・だけどあの時ヒチョルと目があって助けたいって思ったんだよ」

「お前・・・こんな俺でも好きだって・・言ってくれるの?」

「一緒に住んでからますます好きが増えていく・・・不思議だね」

あ・・・・・

ヒチョルの胸がキュンと締め付けられた

今ハンギョンに言われたことそのままヒチョルも感じていたのだ

心を開くようになってからハンギョンの事が好きになっていた

そして1日1日ハンギョンを好きという気持ちが膨らんでいく・・・


「ほら・・・はやく願い事をしてロウソクを吹き消さないと」

ハンギョンに言われてヒチョルは慌ててロウソクの火を吹き消した


「俺・・・お前にふさわしくないほど汚れている・・・

でも・・・お前が好き・・・これからも一緒にいたい・・・・」

ヒチョルの告白にハンギョンは少し驚きながらも嬉しそうに目じりをさげた



ヒチョルは自分の誕生日が一番嫌いだった

でも今この瞬間から一番好きな日に変わった


「これから少しずつお互いの事を分かり合えるようにしていこうね」

この日からハンギョンの見返りを求めない愛情がヒチョルにたくさん注がれる

そしてヒチョルは今までの自分と違う生命体として生まれかわることができた







「ヒチョル兄さん~♪今年のケーキは頑張りましたよ」

リョウクが通っている料理教室の

特別レッスンでバースディケーキを作ってきた

「おおうまそうだな・・・リョウクもずいぶん上達したね」

ハンギョンがリョウクの頭をやさしくなでる

「ヒチョル兄さんは生クリームの苺が一番好きですよね」

リョウクに言われてヒチョルは嬉しそうにほほ笑む

「生クリーム苺がケーキの王道だろうがぁ~」

そう言ってハンギョンに最高の笑顔を向けた


今では自分を捨てた母親に生んでくれてありがとうと

感謝の気持ちを述べることが出来る

今どこで何をしているのか知らないけど

生んでくれたからハンギョンと出会うことができたと素直に喜べるようになった

「誕生日は親に感謝する日でもあるんだな」

ヒチョルがぽつりとつぶやくと

リョウクもハンギョンも優しくほほ笑んでくれた・・・・・





今日は七夕ですね~

天気がいまいちですがみなさんの所では星が見えてますか?

書きかけの話がありますが七夕と言うことで

去年の七夕にあげたお話の番外編を今年はあげたいと思います

「七夕の再会」をまだ読んでない方は先にそちらを読んでからどうぞ


[会いたくて・・・・] 七夕の再会 番外編


「今日も雨が降っているな・・・」

テレビで今日の天気予報を見ると1日中雨との予報に

ヒチョルは小さくため息をついた

今日は七夕・・・願い事を書いた短冊をさげた笹に視線をおとすと

机の引き出しからノートを取り出して何かを書き始める


去年の七夕に「宇宙飛行士体験ツアー」に参加したヒチョルは

不慮の事故に会ってあやうく宇宙の藻屑となるところを

ある少年に助けられた・・・・

ハンギョンと名乗った同じ歳の少年と1時間以上宇宙を漂い

救助隊がくるまで2人は抱き合ったままいろんな話をした

無事に救助されて事なきを得たが

子供だった2人はお互いの連絡先を交換することなく

それっきりになってしまっていた


それから1年

ヒチョルはハンギョンに会いたくて短冊に願いをこめた

まだ子供だったヒチョルは再会までに長い時間がかかるとは予想もしてなかった


ハンギョンとの楽しかった時間を忘れないようにと

去年の七夕に日記を書いた

飽きっぽいヒチョルは日記を続ける事が出来ないでいたが

七夕の日だけ毎年書き続けようと決意して今日も書き始めたのだ


「ハンギョン・・・どこにいるんだろう・・・会いたいな・・・・

ハンギョンの飼っている犬はロンロンって言ってたな・・・どんな犬なんだろう」


ヒチョルの誕生日は七夕の数日後・・・今年は11歳になる

『ハンギョンは今何してますか・・・僕は11歳の誕生日を迎えます

ハンギョンの飼っているロンロンは元気ですか? 僕のうちのヒボムは元気です』

ノートにそう書き込むと写真を取り出して眺める・・・・

宇宙飛行士体験ツアーに参加した子供たちの集合写真だった

集合写真だからハンギョンの顔は小さく写っている

ヒチョルはハンギョンの顔を指でなぞると

「俺はここにいるよ・・・七夕の日に会おうって言ったじゃん

いつ迎えに来てくれるの? 大人になったら来てくれるの?」

そう寂しそうに呟いた


ヒチョルはそれから毎年七夕の日には短冊にハンギョンとの再会を願い

ノートに自分の近況とハンギョンへの想いを書き綴っていく

そんな事が数年続いた後

ヒチョルは待つことを諦めた


家族の反対を押し切って宇宙工学関係の大学に進学を決意する

「待ってばかりじゃだめだ・・・自分から動かないと・・・」

ヒチョルはそう決心した


大学時代にイトゥクと知り合い

ひょんなことから2人で資金を出し合ってヒボム便を立ち上げることになる

七夕の度に書き綴っていたノートもすっかり古ぼけてしまっていたが

なんとか書き続けて気づくと20年の月日が流れていた・・・・






「ヒチョル~願い事は何を書いたの?」

ハンギョンがベランダに小さな笹を飾りながら聞いてくる

「ん? 内緒」

「それって何?」

ハンギョンが不思議そうな顔をしてヒチョルの手元のノートを見つめる


去年の七夕の日

偶然にも宇宙ステーションで勤務していたハンギョンと再会した

あの宇宙飛行士体験ツアーから毎年願っていたことがやっと叶った

ヒチョルの想いと同じくらいにハンギョンも自分を想ってくれたことが分かって

あの日は涙が止まらなかった

再会してから2人はまたお互いを愛し始めていた

宇宙ステーション勤務から地上勤務へ異動となったハンギョンと

一緒に暮らすようになってヒチョルは今では充実した日々を過ごしている

「見たい? 俺の20年分の想いが書いてあるんだ」

ハンギョンはヒチョルの手から古ぼけたノートを受け取るとページをめくる

「・・・・」

そこには10歳から去年までの20年間のヒチョルのハンギョンへの想いが綴られていた


10歳のヒチョル・・・・

20歳のヒチョル・・・・・

30歳のヒチョル・・・・

その年ごとのヒチョルの近況や

ハンギョンへのメッセージがハンギョンの心に沁みこんでくる

ハンギョンの瞳から涙があふれてくる

ヒチョルは黙ってハンギョンを背中ごしに抱きしめた


「ヒチョル・・・ごめんな・・・見つけるまでに年数がかかりすぎた」

ハンギョンは背中にしがみ付いているヒチョルを自分の胸に抱きしめる

「でも会えた・・・そして俺を愛してくれている・・・それでいい・・・」

ヒチョルはそういうとハンギョンの胸に顔をうずめる・・・

「ヒチョル・・・愛しているよ・・・これからはずっと一緒だよ」

ハンギョンはヒチョルの髪をやさしくなでながら愛おしそうに囁いた

「ヒチョル・・・今夜はこのノートをもとに俺の知らないヒチョルを教えて」

ハンギョンの言葉にヒチョルはほほ笑えむ

「じゃあ~その時お前は何していたかを教えろよ」




七夕の度に願っていた思いが今年やっと叶った

時間がかかったけど今は最高に幸せだ


願いはいつか必ずかなう・・・


20年分の想いを込めて

恋人たちの時間は甘く過ぎていく・・・・








2014.07.05 Regeneration 3
[Regeneration ] 3


「でさぁ~あんたの願いって何?」

ハンギョンが捕獲した美青年の悪魔は

リビングのソファに偉そうに座って上から目線の台詞を吐いた

ハンギョンは悪魔のあまりの綺麗さ見惚れてすぐに返事が出来ないでいる


「ねぇ・・・あんた・・聞いてる? 俺呼び出しておいてガン無視かよ」

「無視って言うか・・・ガン見してるし・・・・」

悪魔はハンギョンが自分を凝視しているのに気付き

恥ずかしそうに視線を外して横を向いた


「君の名前は? 俺はハンギョン・・・悪魔ってみんなこんなに美人なの?」

「な・・名前・・は・・・ヒチョル・・・お前・・・ハンギョンって言うのか・・・」

「ヒチョルって言うの? 顔に似合って素敵な名前だね」

ヒチョルと名乗った悪魔はハンギョンのべた褒め状態に頬を赤く染めながらも

悪魔との契約について説明をし始めた

「悪魔との契約については知ってるのか?

願い事をかなえる代わりにお前が死んだときにその魂を俺が貰う」

「うん・・・この冊子に詳しく書いてあったよ」

ヒチョルは冊子を一瞥すると、苦笑をしながら話を続ける

「願い事って言っても限度あるからな・・・俺のレベルの能力じゃ

世界平和なんて言われても叶えられない・・・・

できれば個人的な事にしてもらいたい・・・金持ちになりたいとか・・・」

ヒチョルの話を聞いてハンギョンは首をひねって考え始めた


「うーん・・・困ったな・・・思い浮かばないな・・・・」と言って

ヒチョルの方を向くと「お茶でも飲まない?」と

冷蔵庫から冷たく冷やしたジャスミン茶をコップに注いで手渡した

「お・・・ありがと」

コクン・・・・

コクン・・・

ヒチョルが美味しそうにお茶を飲む姿をハンギョンが見つめている

「何みてんだよ!!!!!」

「何だろう・・・・昔どこかで会ったことがあるような気がして・・・・」

ハンギョンの言葉にヒチョルは一瞬眉をひそめたが

何事もないような顔をつくった

「それって・・・なんか陳腐なナンパの台詞じゃねぇかよ・・・

お前悪魔に会ったことあんのか?

それに俺レベルの美形はそうそういないんだぞ」

「うん・・・・悪魔は君が初めてだと思うんだけど・・・」

ハンギョンの困ったような顔をみてヒチョルは思わず口をすべらした

「一週間の猶予をやるから・・・その間願い事でも考えて置けよ

俺はこのお札のせいでこの部屋から逃げられないし・・・

一週間後にお前の望みをかなえて・・・お札を剥がしてもらうからな」

「うん・・・一応考えてみるね」




ハンギョンはヒチョルと名乗った悪魔と一週間同居生活をすることになった

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