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【Eternal Ⅱ~海辺のまち】3


朝の陽ざしがまぶしいくらいに部屋に注ぎ込んでくる

ハンギョンは身支度をしてキッチンに立つといい香りのお茶を入れる

まだベットでまどろんでいるヒチョルに向かって

「ヒチョル・・・今回は10日位留守にするけど・・」とぽつりと言った

ハンギョンがすまなそうな顔をしてヒチョルを見つめる


それを聞いたヒチョルは瞳を開けて、ベットから起きあがった

カップを受け取ると窓辺に向かう・・・・

お茶を一口飲んでハンギョンに向かって微笑んだ


「大丈夫だよ・・俺・・かなり強くなったし・・大家さんも親切そうだし

毎日海見てても飽きないし・・・」

窓辺から数歩あるいてテーブルにカップを置くと

ハンギョンの背中に抱きついた

「でも・・・仕事終わったら・・速攻で帰ってきてね・・・」と耳元に囁く



ヒチョルの世界中旅をしたいという希望をかなえるために

ハンギョンは時どきお金を稼ぎに昔の仲間と仕事をしている

その内容はヒチョルは絶対に教えてもらえない


自分のために危ない仕事をしているのではないか・・とヒチョルは思う

いつかは話をしてくれるだろうと信じて、ヒチョルは留守番をしているのだった


だから今日も「行かないで」とは言えずに

笑顔を作って送り出そうと決めていた・・・・・


ハンギョンは椅子から立ち上がってヒチョルを強く抱きしめ


「わき目も振らずにまっすぐお前の所に戻ってくるよ・・・

だから・・・お前も他の男にちょっかい出すんじゃないぞ」


そう言うとヒチョルの可愛らしい唇に自分の唇を重ねる


(ハンギョンのバカ・・俺がハンギョン以外の人に魅かれる訳ないじゃないか・・)

2人はしばらく離ればなれになる時間を埋めるかのように

ずっと抱き合って動かないでいた






『ドンヘお元気ですか? 僕はこの間のオーディションに無事受かり

今は舞台に立つために毎日特訓を受けています。知り合いもいなくて

毎日毎日ダンスの稽古ばかりです。部屋に戻ってもドンヘがいないから

すごく寂しいです。いつこっちに来るんだよ・・・』


ドンヘは今朝届いたハガキを手にして漁師小屋に来ていた

ウニョクから来たハガキには新しい街での生活の様子が書かれている

本当なら・・今頃自分も一緒になってダンスの稽古にあけくれる日々を

過ごしていたんだろう・・・そう思うと胸の奥が寂しさで詰まりそうになる



「へえ~ドンヘの友達ってダンサーなの?」

突然ドンヘの耳元で声がしてあわてて振り向くと

ドンヘのすぐ後ろにヒチョルがしゃがんでいた

肩越しにハガキを読んでいたらしく、興味深い瞳でドンヘを見つめていた


「ヒチョルさん!!!!の・・覗き見は良くないで・・・す」

突然の出来事にドンヘは驚きのあまり言葉が上手く出て来ない

その様子にヒチョルは可笑しくてくすくすと笑った

「ヒチョルでいいよ・・・敬語もいらないよ」

そう言われてドンヘは自分より年下に見えるヒチョルに敬語もないな・・と思い

「俺の方が年上だから・・タメ語でもいいか?」

その様子にヒチョルは笑いが止まらない

「俺もドンヘって呼ぶから・・」

「え?」

「俺の方が年上だし・・ドンヘは23歳くらいだろ?俺は120歳だもん」

ヒチョルの言葉にドンヘは完全にからかわれたと思って少し拗ねた

その拗ねた姿が小さい子供みたいでヒチョルは可笑しくてたまらない

「ドンヘ怒った? ごめんね・・俺ヒマなんだけど町を案内してくれないかな」

ヒチョルの笑顔をみてドンヘは胸がドキドキする

(うわっ・・・間近でみると本当に綺麗な人だ・・・)

今日のヒチョルはふんわりとしたブラウスにヨーロッパ調の刺繍を施したベストに

ふんわりとした長めのスカートをはいている

ななめがけにしたポシェットもインドの象をあしらった柄で

どこからどう見ても可愛らしい女の子にしか見えなかった

「そう言えば・・・ヒチョルは男なの? 女なの?」

ドンヘはずっと気になっていた事を聞いてくる

「俺? 男だよ・・でも女の服の方が可愛いし俺に似合うから着てる」

「男・・なんだ・・・ハンギョンさんって・・ヒチョルの何?」

「ハンギョン? 俺の恋人だけど」

それがどうした?という顔をしてドンヘを見つめるヒチョル

「男同士なのに・・・恋人なんだ・・・」

ドンヘは動揺を隠しながらヒチョルに言うと

「俺達・・男とか女とか関係ない・・・

出会ったときからもう運命の相手と分かった・・」

ヒチョルは恥ずかしそうに頬を染めて俯いた


男とか女とか関係ない・・・男同士でも恋人と堂々と言えるヒチョル・・

ドンヘは凄く羨ましく感じていた

俺は・・・


「ねえ・・早く町を案内してよ!!!!ドンヘオッパ」

ヒチョルに言われてドンヘはあわてて手にしていたハガキを

後ろポケットにねじ込むと

「海は初めてなんだろう? 面白い所に連れて行ってやるよ」

ドンヘはニッコリと微笑むと

ヒチョルの手をとって港に向かっていった
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