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【パールサファイアの夜 Ⅱ】~見習い 3~


「とりあえず今日は、飲み物や食べ物を運ぶ仕事をして

ホストクラブがどういう所かを見て下さいね・・・

僕かギュヒョンが近くにいるようにするので、

分からない事は聞いて下さい」

リョウクがバックヤードのキッチンでキボムに説明をしている

店は開店して、すぐに女性客で満席となっていた

キボムは初めての事だらけで、かなり緊張していたが

今日はウエイターまがいの仕事だと聞いて、少し肩の力が抜けるのを感じた


「あの・・・ヒチョルさんって・・女装が趣味なんですか?」

キボムがおずおずと尋ねる

「なんで?」

「今日・・店の前で会って・・ハンギョンさんと腕組んでいた可愛い子が

ヒチョルさんだったので・・・」


クククククク

ギュヒョンが突然笑いだす

キボムが不思議そうにギュヒョンを見つめると

「今ね~あの2人は『同伴ゴッコ』がブームなんだよ

だからヒチョル兄さんは女性客のふりしてデートしてるんだ」

ギュヒョンの説明に、キボムは訳が分からないという顔をしている

リョウクが見かねてキボムに説明をした

「あのね・・・あの2人は隠さないから教えてあげるけど

ヒチョル兄さんとハンギョン兄さんは恋人同士だよ

ヒチョル兄さんは女装家ではないけど、昼間堂々と外でいちゃつけるって

最近女装している・・・」

そこまで言って

「もう今では女装が趣味になってるかも・・・」と笑った


「え? ナンバー1とナンバー2が・・・付き合ってるって・・」キボムが驚いてリョウクを見る

「この2週間見てればわかるよ・・さあ仕事仕事!!!!」





キボムは指名ホスト達の接客をバックヤードから見ていた

みんな個性的で、自分が思い描いていたホストと全く違う・・と

新鮮な驚きを感じていた

特にヒチョルの接客は「ツンデレ接客」と言われているだけあって

見ていてビックリする内容だった

つき放したり、笑顔で甘えてみたり・・・

ころころと変わる表情や態度に、客は翻弄される

それに反してハンギョンは接客中なのに「愛想笑い」すらしない

それでも客はハンギョンにいろいろ話をしている

別のテーブルではシンドンが話術で客を笑わせていた



リョウクが支配人に呼ばれて戻ってきた

「ギュ・・ヒチョル兄さんにVIP入ったから・・

僕ヘルプに入るので・・後お願いね・・・」

そう言い残すとヒチョルのテープルに向かった


「ギュヒョン・・・VIPって何?」

キボムがギュヒョンに尋ねると

ギュヒョンは顔をしかめ

「俺の口からは、VIPの人達を接客するとしか言えない・・ごめん」

と言葉を濁した



リョウクに耳打ちされて、ヒチョルがバックヤードに戻ってくる

ヒチョルの姿を追いかけてハンギョンも戻ってきた

ヒチョルがVIPルームに向かう時にハンギョンとすれ違う


「あっ・・・」

その様子をみていたキボムは、

2人がすれ違うほんの数秒の間の出来事に目を奪われた



ハンギョンがヒチョルに向かって微笑む

どんな女性でも虜にしてしまうような甘美な微笑みで

ヒチョルを見つめる

ヒチョルはハンギョンとは目を合わさず通り過ぎる・・・

2人がすれ違う時にヒチョルがハンギョンの手を握った

2人の手が別の生き物のように絡み合う

そして2人の手が名残惜しそうに離れると

ヒチョルは自分の後ろにいるハンギョンに向かって無言で手を振って

そのままVIPルームに向かった

残されたハンギョンは辛そうな顔をして後ろ姿を見つめている・・・・



(なんか・・・映画のワンシーンのようだ・・・それにしてもVIP接待って何なんだろう)

キボムが黙ってハンギョンを見つめていると

リョウクが後ろからきて

「今日は・・・薔薇社長だから・・しんどいなぁ・・」と呟きながら

ヒチョルの後を追っていった


気付くとハンギョンは自分のテーブルにもどり

自分の指名客の相手をしている



残されたキボムは「ドラマよりもドラマチックな現実」という

何かのキャッチフレーズを思い出していた


(ギュリ専務が、僕をここに送り出した意味が

何となく分かってきました・・・)

キボムは笑顔を作ると頼まれていたフルーツの盛り合わせをもって

店に出ていった
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