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【パールサファイアの夜 Ⅱ】~見習い 4~


「今日は金曜日だから・・やっぱ混むねぇ・・・」

シンドンがバックヤードに戻ってきてキボムに声をかけた

「シンドンさんがこの店で働いているなんて・・知りませんでした」

キボムは水のボトルをシンドンに渡しながら返事をする

「うん・・・バイトしてるって言ったけどホストしてるって言ってないもん」

人懐っこい笑顔で答えながら

「僕がホストしているって言っても誰も信用しないでしょ」と楽しそうに笑った


シンドンはフリーターの時にこの店の急募チラシをみてホストを始めた

本当は芸人になる夢がある・・・面接の時にギュリに言った・・・

ギュリはイケメンではないシンドンに固定客がついた理由に気付き

彼の本来の夢のために芸能事務所から芸人として売り出してくれた

キボムとは最近バラエティ番組で共演していて、

同じ事務所と言う事で交流も少しあった


「しかし・・・ギュリさんも有無を言わせない迫力・・すごいよな

あれじゃいくら美人でも・・・彼氏は・・・出来ないね~」


シンドンの言葉にキボムも思わず笑った


「今日はここで一連の流れを見学してんの?

うちのナンバー1観察すると面白いぜ~」

「ヒチョルさん?」

「ああ・・・あの人は全く計算ないから・・・

本能で生きてる感じだな・・・古株の先輩の話だと

昔はすごく荒れてて、懐かない野良猫みたいだったって・・」


「そんな雰囲気全然ないけど・・・そうなんだ・・・」


2人が話しこんでいると奥からウニョクが走ってきて

シンドンに向かって「今・・充電中・・しばらくフォローお願い」

そう言い残すと、次はソンミンの方に走っていった

それぞれ手の空いていそうなホストの耳元で同じ事を囁く

ヒチョルがVIP接待で不在になっているヒチョルの客の所に

ヘルプで入っているホスト以外に、

手空きのホストがフォローで入っていった


「キボム悪いな・・お姫様の充電が終わるまでは、

みんなでフォローすることになってんだ・・・」

シンドンがそう言って店に出ようとしたので

「充電って何? ヒチョルさんどうかしたの?」

あわててキボムが尋ねると


「あの人・・ああ見えても接客にあの人なりに気を使ってるんだよ

だから・・・神経使いきって倒れそうになる時があって・・

今、ロッカー室に行けば充電がなんだか分かるから・・・

僕たちは・・自主的にフォローに回ってるんだ・・・」

そう言うとシンドンはハンギョンの指名客の席に笑顔で入っていく



「充電?」

キボムは首をかしげながらロッカー室に向かった






ヒチョルはぐったりとしたまま

ハンギョンの胸に顔を埋めてしがみついている

ハンギョンは椅子に座ったままヒチョルを抱きしめ

優しく背中をなでている

その2人の様子は母親の胸に甘える子供のように見えた

(これが・・充電?)

キボムは2人の邪魔をしないようにドアの陰からそっと中を覗く


「今日の薔薇社長は・・熟年離婚したとかで・・いつもよりも半端なく

雄のオーラ出しまくりで・・でも僕がしっかりガードして

兄さんには触らせませんでしたから!!!!」


リョウクが2人の横に立ってハンギョンに経過報告をしている

ハンギョンはヒチョルの頭をなでながら

「リョウク・・いつもありがとな・・・あともうちょっとで復活するみたいだから」と

リョウクに笑顔を向ける



キボムは小さな子供のように

ハンギョンにしがみついているヒチョルを見て

さっきハンギョンと手を絡ませていた人物と同じとは思えなかった

こんなに神経を疲れさすVIP接待って・・・何?

キボムがぼんやりと3人の様子を見つめていたら

リョウクが突然「10分経過しました」と時計を見ながら囁く



それを聞いたヒチョルは

突然顔を上げるとハンギョンから離れて

「悪かった・・・戻る・・・」と小さく呟いた

「ヒチョル大丈夫か・・」ハンギョンが心配そうに聞く

「ああ・・・ラストまで大丈夫だから・・・心配掛けて悪い・・」

ヒチョルはそう言うと笑顔を作った

ハンギョンは、その笑顔を見て辛そうな表情をし

ヒチョルの腕を掴んで自分の方に引き寄せた・・・

その唇に自分の唇を重ねる

しばらくして、ヒチョルの方から唇を離すと

ハンギョンに花のような笑顔をむけて「ごめんね・・」と言い残して

ロッカー室を出ていった



うわっ・・・キボムはヒチョルがハンギョンに向けた笑顔をみて

胸がドキドキしてくるのを止められなかった


「あれ? キボム・・なんでここにいるの?」

リョウクが不思議そうな顔をして聞いてきたが

ヒチョルの放出したフェロモンにやられたキボムは、

胸はドキドキし顔は赤くなり何も答えられない


そんなキボムを見てハンギョンはにやりと笑い


「悪いけど・・・今の事内緒にしててくれるかな?

店でキスは禁止されてんだ・・支配人にバレたら怒られるから」


ドギマギしているキボムは、ハンギョンの言葉にうなずくのがやっとだった

それを見てハンギョンはウィンクをして部屋から出ていった




今日はなんて長い1日なんだろう・・・

キボムは心の中でそう思っていた
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