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2012.10.28 cafe 賛美歌 4
【cafe 賛美歌】4



「ヒチョル兄さんおはよう~♪」

「今日の朝食当番って誰?」

「僕~!!!!お粥つくってるよ~」


昨夜一睡もできなかったヒチョルは精彩の欠いた顔で

リビングにやってきた


cafe 賛美歌のギャルソン達のうち希望者は、宿舎で共同生活をしている

宿舎と言っても資産家のオーナーであるシウォンの住んでいる屋敷に

間借りしているのだが・・・・

シウォンが親から受け継いだ財産のうちの一つの豪邸に

家賃・・と言っても光熱費程度だが・・を給料から差し引いてギャルソン達を住まわせている

シウォン1人では持て余す豪邸も彼らと一緒だと賑やかで寂しくない

ここでもシウォンは優しい微笑みを浮かべながら、朝のコーヒーをいれていた


「オーナーすみません・・今日・・俺非番なんですけど・・

お見舞いに病院に行ってきてもいいですか?」

ヒチョルはシウォンに向かって話しかけた

「僕からも後でお見舞いに行くけど・・今日はヒチョルひとりで行っておいで」

優しい笑顔でヒチョルに返事をする

2人の会話を聞いていたソンミンがそこに割り込んできた

「足のけがですよね~僕の作ったかぼちゃプリン持ってってください」

「ミミヒョンの新作ですよ~試食で評判良かったらハロウィンの時期に出します」

リョウクがお粥を作りながら自慢げにヒチョルに言った


「うん・・ありがと・・あと花でも持っていけばいいよね」

「花瓶がなかったら困るからアレンジメントがいいよ」

ソンミンが笑顔でアドバイスをしてくれた


「あさめしー出来た~?」ドンヘとウニョクが走ってくる

豪邸のリビングはとても広くて

下宿しているギャルソン全員が座れる大きなテーブルもあった


ギャルソン達は早番、遅番と非番とローテーションを組んだ表を

リビングの見える所に貼っている

cafe 賛美歌の雰囲気がアットホームなのも

オーナーと従業員であるギャルソン達の

家族のような関係が要員のひとつなのかもしれない・・・


いつものように賑やかな朝食が始まろうとしていた









「で・・・検査の結果は全治一カ月だって・・左足の甲の骨折と打撲とねんざだとさ」

ベットの上でハンギョンがカンイン達に説明をしていた

昨日入院して今朝一番でレントゲンをとって

医者から言われた事をそのままカンインに伝えている

「現場は俺一人で大丈夫だから・・・ハンギョンは病院でゆっくりしててよ」

現場監督のシンドンが安心させるように笑顔でハンギョンに言う

「そうだな・・・お前仕事ばかりで休みも余ってるだろう?

ここで有給消化しとけ」カンインが笑いながら言った

「そう言えばお前が庇った子・・今日お見舞いに来るって言ってたよ」

シンドンのひと言でハンギョンがギクリとする

「教会みたいなカフェあっただろう?

あそこのギャルソンだよ・・ヒチョルくんだって」

「ヒチョル・・・」

ハンギョンはシンドンに教わった名前を

もう一度自分の口で繰り返して呟いた



ヒチョル・・・天使が降臨してきたのかと思う程綺麗だった

ハンギョンの心を打ちぬいた人の名前・・・なんて気高いんだ

ハンギョンは事故の時の事を思い出していた


「とにかく・・・お前は仕事が恋人って言うくらい

仕事に打ち込んでいたからな・・・・

ここで一カ月のんびりしとけ!!!!!!」

カンインはそう言うとシンドンと一緒に病室を出ていった



「しばらくのんびりしろって言われてもなぁ・・・・」

ハンギョンはやる事もなくぼんやりと天井を眺めていた


すると

遠慮がちなノックの音がして

「すみません・・ハンギョンさんですか?」という声とともに

ヒチョルが病室に入ってきた


え?


心の準備の出来ていなかったハンギョンはどきまぎしながら

ヒチョルを出迎えた



「昨日はありがとうございました・・」

ヒチョルは緊張の為か固い感じの笑顔で挨拶をする

「ああ・・・君になんもなくて良かったよ」

ハンギョンは心からの笑顔でヒチョルに答える


ドキン・・


ハンギョンの笑顔がまぶしく感じてヒチョルは思わず下を向き

「これ・・お見舞いです・・ここに置きます・・・

あと・・これ・・店の子が作ったパンプキンプリンです」

やっとの思いで言葉を絞り出した・・

ハンギョンは恥ずかしそうにしているヒチョルをみて

あまりの可愛らしさに抱きしめたくなる気持ちをぐっと堪えて

いろいろ話かける


趣味の話になって

ヒチョルがロックが好きだと知り

ハンギョンもロックが好きだったので話が盛り上がった

緊張していた時と違い

今ではすっかりくつろいだ表情で話をするヒチョル

ハンギョンはその姿に時々見とれてしまっていた



楽しい時間はあっという間に過ぎていった


ハンギョンの夕食の時間となり

ヒチョルは面会時間の終了が間近になっている事を知り驚いた


初めて会ったに等しい相手と

何時間も楽しく話ができた自分が信じられなかった


「ハンギョンさん・・・すみませんもう俺・・帰ります」

ヒチョルがそう言って席をたつと

ベットの上からハンギョンがヒチョルに向かって

「出来れば・・・毎日来て欲しい・・・

無理だと分かってるけど」少し寂しそうな顔で言った


ヒチョルが驚いた顔でハンギョンを見つめると


「俺・・こんなだろう? まだ歩けないしヒマで困ってるんだ

もし君が嫌じゃなければ・・・話相手に来てくれないかな・・」

少し恥ずかしそうにハンギョンが話を続けた


その恥ずかしそうな姿をみて・・・

ドキンドキンドキン

ヒチョルの心臓が早鐘を打ち始める



なんだ・・また・・俺変になってる


ドキドキしているのを知られないように

ヒチョルは笑顔を作って

「毎日は無理かもしれないけど・・・来れる時には来ます

俺の命の恩人なんですから・・」

ハンギョンに向かって言うと小さく手を振って病室から出ていく


残されたハンギョンは

すっかりヒチョルに魅了されている自分に戸惑いながらも

また会えるという事に嬉しさを感じて

思わず声をだしてガッツポーズをしていた


その後我に返って周囲を見回して

個室だった事を思い出し恥ずかしさに1人苦笑いをするのだった
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