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2013.01.20 想定外 5
【想定外】5


「ハンギョンさま・・・クリーニング出来上がって持ってまいりました」

黒いスーツを着た若い男性がハンギョンの部屋に入ってくる


(大至急と急がせただけあって、一時間で仕事を終わらせるなんて

なかなか優秀だな・・・)


ハンギョンは新聞から目を上げると黒スーツの部下に微笑む

「さすがソウルは違うな・・・俺の所属の北京とは有能さが違う」

ハンギョンに褒められて黒スーツは少し恥ずかしそうにし

「何かありましたら、またすぐに駆けつけますのでお電話ください」と答えた

「事務所の方には明日顔を出すから・・・カンインにはそう伝えてくれ」

「はい」

「それと・・・」

ハンギョンが言いにくそうに口を開きかけると

「分かっております・・・昨日の出来事は誰にも口外いたしません・・

お風呂場の掃除もご自分でなさらずに、私どもでやりましたのに・・・」

黒スーツはニッコリと微笑むと、あどけない少年の様な笑顔をハンギョンにむける

「キボム・・・こっちにいる間は世話になる・・コリア方式がよく分からないから

いろいろと教えてくれ・・・・」


「はい・・・ハンギョンさま・・・」

キボムと呼ばれた青年が部屋を出ていくと

ハンギョンは読んでいた新聞をテーブルに投げ出す


新聞を読もうと思っても

昨夜のヒチョルの事ばかり思いだされる

記事が全然頭に入ってこないのに気付き

ハンギョンは新聞を読むのを諦めた


なんで・・・あそこで声をかけたんだろう・・・




ハンギョンは自分の故郷では見た事もないお洒落なバーで

味わった事のないカクテルや酒類を味わっていた

カウンターの隅でソウルの人々を何となく眺めていた

真ん中のテーブルで男女が盛り上がっていたので

不思議に思ったハンギョンはバーテンに尋ねると

「男女が相手を探す合コン」なるものと教えてくれた


興味深く見ているうちに

女性のような綺麗な顔をした1人の男性が気になった


その人物はコンパを仕切り、その場を盛り上げ楽しそうにしている

しかしたまに寂しそうな瞳を見せる時があって

ハンギョンはその事に気付き、目が離せないで観察を続けていた


合コンの仲間たちがそれぞれカップルとなり

店を出ていったがその男性は1人残り手酌で酒を飲んでいた

あれだけ楽しそうに場を盛り上げていた人物と同一とは思えない位

体中から寂しそうな悲しそうな気配を発していた


気付くとハンギョンは声をかけて自分と飲もうと誘っていた


「あのまま・・ほっておける雰囲気じゃなかったからな・・・」


泥酔したヒチョルを自分の家に連れてきて

思いっきりゲロされて・・・それでも怒る気持ちは起きずに

服を脱がせてシャワーで洗い流そうとした


ハンギョンは今まで同性に魅かれた事はなかった

そんな興味もまったくなかった

なのに


ぐてんぐてんのヒチョルの裸をみて・・・欲情してしまった

必死でそれを抑え込み、大型犬でも洗うかのように接したが

近くで見る肌の白さ、今まで抱いてきたどの女性よりもキメの細かい肌

酔って艶めかしく自分を見つめる怪しい瞳・・・

自分の中から湧いてくる抱きたいという気持ちを封じ込めて

嘔吐物まみれのヒチョルを洗う事に専念したのだった


自分でもよく耐えられたと思いだして苦笑する・・・


「俺は・・一方的な行為は・・好きじゃないからな」


しかしハンギョンはその後は必死で耐える事を強いられるのだった

ベットに寝かそうとすると

「1人では寂しい・・」とハンギョンにしがみつくヒチョル


この時はさすがに、頂いてしまおうかと抱きしめて

ある部分を確認してみたが

「こいつ・・・バージンか・・・」

その部分は誰もまだ受け入れた事がない・・

ハンギョンはため息をつくと

「今日は・・まだだ・・」と頂く事を諦める


ベットの中でお互いに裸で抱き合ったまま

ハンギョンはヒチョルの背中をやさしくさすり

自分の故郷の子守唄を優しい声で歌った


「みんな俺を置いていく・・俺はずっとひとりぼっちだ・・」と

泣き上戸かと思えるほどナーバスになっていたヒチョルは

ハンギョンの胸に顔をうずめて幸せそうに眠り始めた


幼い子供の様な無防備な寝顔に

ハンギョンは完全に心を奪われた・・・・




「まいったな・・・」と楽しそうに笑う

「キムヒチョルは昨夜の事は覚えてるのかな・・・・

どんな顔して服を取りに来るのか・・楽しみだな」

ヒチョルの身分証明書を取り出して見つめ

「写真うつりが悪いんだな・・本物はもっと美人だったぞ」

と言ってから、ふと顔をしかめると

「これは必要だろうな・・刑事には必需品だろうに・・・」

そう呟くと上着を羽織って車の鍵を手に部屋を出ていった
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