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2013.02.19 想定外 15
【想定外】15



若獅子会のチンピラのコンヒは

カンインからの言いつけで

組事務所の建物の前の大通りを見はっていた


「ブラックイーグルの奴ら・・・本当に襲って来るのかな」

チンピラ仲間のミヌと一緒に物蔭に隠れて様子を伺っている


「お前~ら!!!!何やってんだよ!!!!」

突然お尻を蹴られて、コンヒは驚いて振り向いた


ヒチョルが腕組みをしてコンヒを睨んで立っている

「ヒ・・ヒチョル刑事・・・ど~も・・・」

コンヒは愛想笑いを浮かべてヒチョルに挨拶をした


城東警察で暴力団担当になってから

ちょくちょくと事務所に顔を出すヒチョルを

組のチンピラの中には

密かに憧れをもって眺めている輩も多かった


コンヒもそんなチンピラの1人で、

今もヒチョルの美貌にすっかり魅了されている


「カンインはいるか?」

「は・・はい・・・」

ヒチョルはコンヒの返事を聞き終わる前に事務所への階段を上る

すぐ後をホンギがぴたりと付いていった



階段をドシドシと上がってくる音にカンインは

「お姫様が来たようだな・・・」とハンギョンに向かって囁いた


バン!!!!!!

事務所のドアが足でけられてヒチョルが入ってきた

「おうっ!!!!カンイン久しぶりだな!!!!!」

「ヒチョル刑事・・うちのドアは安普請なんで・・

できれば手で開けて欲しいんですけどね~」

カンインは人懐っこい笑顔で

すまなそうにヒチョルに向かって言った


「それよりお前~ら大丈夫か!!!!

どっかの組が若獅子会を狙ってるって聞いたぞ」

ヒチョルは近くにあったがっしりとしたテーブルに腰をかけて

心配そうに言った

「わざわざ心配して下さってありがとうございます」

キボムはそう言うと、ヒチョルとホンギの前に紅茶を置いて下がって行った


「江南ではかなりヤバい雰囲気なんだってな・・・

お前んとこのオヤジ(組長)は狙われてんじゃねえのか?」


「コンヒ達を見はりにしてますけど・・・ここの事務所は大丈夫でしょう」

カンインの返事にほっとした表情でヒチョルは机の上に座り直す


すると

自分の後ろから押し殺した笑い声が聞こえてきた

ヒチョルは自分が今座っている場所を思い出し

机から降りて後ろを振り向いた


「気に障ったなら失礼・・・謝ります」

「お・・お・・お前!!!!!なんでここにいんだよ!!!!」


そこにはハンギョンが笑いをこらえながら座っている


「あれ? ヒチョル刑事・・もうハンギョンとお知り合いですか?

中国からうちの組に研修で来ているハンギョンです」


「お前!!!!!ヤクザだったのかよ!!!!

なんで黙ったんだ!!!!俺のこと騙したのかっ!!!!!!!」

カンインの説明の終わらないうちに

ヒチョルはハンギョンの胸倉を掴んで大声でどなった


「騙してないですよ・・・」

「お前IT関係の研修で来てるって・・・ヤクザだって言ってないじゃないか」

「初めて会う人に自分からヤクザって言う人いませんよ」

「・・・・・・・・」

「あなた達刑事だって・・・合コンで公務員って言うじゃないですか」

「うるせぇ!!!!!!!」



ヒチョルの激怒ぶりに

カンインとホンギは驚いて固唾をのんで見守っていた




すると外で大きな物音がしたかと思うと

仮面で顔を隠した2人組が発砲しながら事務所に飛びこんできた


「あぶないっ!!!!」

ハンギョンはとっさにヒチョルを自分の身体で庇う

カンインとホンギも椅子の影に隠れて様子を伺った


2人組は威嚇のつもりか事務所の部屋中に発砲をしている



その様子を見たヒチョルがハンギョンを振り払い

男たちに飛びかかって行く


ホンギは銃をホルスターから抜くと男たちに向ける

ヒチョルの長い脚で蹴られた男は手にしていた銃を落とした

カンインがすばやく足でけってキボムにパスをする


もう一人の男にハンギョンの投げた分厚い専門書当たり

カンインによって後ろ手にされて抑え込まれていた

ホンギはその男の落とした銃をひろってヒチョルに見せた


「ふん・・・大したことのない鉄砲玉だな」

ヒチョルはそう言うとホンギ達の方を向いてニヤリと笑う



ヒチョルに最初に蹴られた男がジャックナイフを取り出した事に気付かず

背中を向けたまま立っていた


「あぶないっ!!!!!」

ハンギョンがその様子に気付いてヒチョルに飛びついた





「うわっ!!!!!」

ヒチョルを庇ったハンギョンの背中にナイフが刺さる


キボムがその男の手を蹴りあげて抑え込んだ









「大丈夫ですか?」

ハンギョンは自分が抱きしめているヒチョルに向かって問いかける

「俺は・・・大丈夫だ・・・」

ヒチョルはそれだけ言うとハンギョンの顔を見つめる

「良かった・・・」

ハンギョンはそう言うとヒチョルに向かって微笑んで

意識を失った

その背中から出血が止まらない



うそだ・・・・

ヒチョルは目の前の出来事を受け入れる事ができず

ぼんやりとハンギョンの身体を支えていた


「ばかやろーなんで・・なんで・・・俺なんか助けるんだよ」

「ハンギョン!!!!!ハンギョン!!!!!死ぬな!!!!!!」


ホンギは初めて取り乱した姿のヒチョルを見た・・・



救急車が到着するまで

ヒチョルはひたすらハンギョンの名前を叫び続けていた



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