上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
【珈琲屋 OB館】後編 その1



いつ頃からだったんだろう

髭が気になってきたのは・・・・・

自分の父親には髭は無かった・・・


最初は・・・そうだサンタクロースの髭だった・・

ヒチョルは子供の頃を思い出す

サンタさんの白くて多い髭に顔をうずめてみたい・・

そう思ったのが最初だったのかな

自分でも髭を伸ばしてみたけど

女の子みたいなつるつるの肌で髭はほとんど生えなかったし・・


ヒチョルはコーヒーを入れているハンギョンの横顔を見ながら

ぼんやりと考えていた



あの口髭・・ふさふさしてて・・・

触るとどんなんだろう・・・・




ヒチョルが何気なく近づくと

ハンギョンは自然を装って離れていく

ハンギョンにとってヒチョルはドストライクの子だったが

好みのタイプすぎて意識してしまい話すらできないでいた

ヒチョルが自分を見つめたり話しかけたり近づいたりしてくると

妙に意識しすぎて側から離れてしまう

そんなことの繰り返しで毎日が過ぎていった


ヒチョルがバイトを始めて2ヶ月になった

すっかり女の子ヒシカとして常連客の評判もよく

仕事もきびきびとこなして笑顔を振りまいていた

最近ではヒチョル目当ての客も増えたりして

店はますます繁盛して忙しくなっていた



「あれ? 鍵がかかっている・・」

ヒチョルは授業のない日だったので朝から店に出勤してきた

「いつもなら鍵があいているのに・・おかしいな・・」

預かっている合いカギで店の勝手口から中に入る


「マスター? いますか?ヒシカです・・・」

バックヤードから店の方を見渡すが誰もいない


「なんだ?」

ヒチョルは首をかしげると

ハンギョンの住宅に続くドアを開けて声をかけた

「マスターいますか?」


カタン・・・

2階からかすかな物音がした

ヒチョルは嫌な予感がして階段を駆け上がる




2階の住居部分のリビングでハンギョンが倒れていた

「マスター!!!!!!!!」

ヒチョルがハンギョンの体を抱き上げると、ものすごく熱かった

「あ・・・ヒシカちゃん・・ごめん・・今日は・・店・・できない」

ハンギョンがか細い声でヒチョルに告げると気を失った

「マスター!!!!凄い熱だよ!!!しっかりして!!!!」


ヒチョルはハンギョンをベットまでひきずって寝かせて

大急ぎで店まで駆け下りて氷をたくさんビニールにつめる


すると店のドアをトントンと叩く音がした

「あ・・常連のドンヨプさんの来る時間だ・・」

ヒチョルは急いで店の扉を開けると

ドンヨプに笑顔を見せながらハンギョンが寝込んでいる事を告げる


「そう言えば・・一昨日ホドンさんが咳してたよな・・

ホドンさんも寝込んでいるらしいから・・うつったかな」

そういいながら自分で店の中にある紙に「臨時休業」と書いて

店の扉に貼りつけた

「ヒシカちゃんが看病すればすぐに治るから」

と意味深な笑顔を残して帰って行った


ヒチョルはほっと溜息をひとつはくと

扉の鍵をかけ氷の袋をかかえて2階に駆け上がって行く


ハンギョンの頭を氷でひやし

クスリを飲ませるためにハンギョンを起こして

冷蔵庫にあったヨーグルトを食べさせクスリを飲ませた

「マスター・・今日は側にいるから・・」

ヒチョルはそう言うと苦しそうなハンギョンの顔をタオルで拭いた


あれだけ触りたかった髭にヨーグルトが付いている

ヒチョルはタオルで丁寧に髭を拭いてあげる



髭だけに興味があったはずなのに・・・・

「マスター・・・苦しそう・・早く元気になって・・・」

泣きそうになっている自分に驚く


毎日側にいてずっとハンギョンだけを見つめていたら

いつの間にかヒチョルはハンギョンを好きになっていた


そして今その自分の気持ちに初めて気付いたのだった


ヒチョルはハンギョンの手を握って

容体が落ち着くまでずっと側に着いていた・・・・




*すみません・・後編なのに続きます・・・
スポンサーサイト
Secret

TrackBackURL
→http://soubun485.blog119.fc2.com/tb.php/382-f8ae7ea8

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。