上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
[Eternal] 孤高の都市 5

ヒチョルが教壇に立つようになって2か月が過ぎた

1年生の選択国史なので3クラスのみの授業だったが

意外と授業の準備などもあり毎日忙しく過ごしていた


ヒチョルの女性にも劣らない美貌を地味なスーツに包んでいたが

男子校の生徒たちからは羨望のまなざしで見つめられている

特に3年生はヒチョルが気になって仕方なかったが

接点が全くないので遠くから眺めている生徒がほとんど


1年生はおとなしい生徒ばかりだったので

ヒチョルも生徒指導の事で頭を悩ます事件も起きずに済んでいる


屋上から飛び降りてヒチョルに助けられたソンミンは

記憶を操作したためかその時の記憶がなく

ヒチョルはホッと胸をなでおろしていた


その事件の時に知り合ったテヤンはヒチョルに懐いてきて

「ヒチョル先生」とまとわりついてくる

今日も授業が終わったら放課後に準備室に遊びに来ると宣言していた



弟がいたら・・・あんな感じなのかな・・

クスっと小さく笑うとヒチョルは社会科準備室の扉を開けた





「ああ・・・こっちの留守組は大丈夫だ・・何も心配することはない

チャンミンにそう伝えてくれ・・・」


エリックの声がする・・・電話してるのかな・・

ヒチョルはそう思ってパーテーションを通り抜ける


え?????????


エリックは空中に投影された人と話をしていたのだった


ホロスコープ電話??????

「ああヒチョルが戻ってきたよ・・お前初めてだよな」

エリックはそういうとヒチョルの方を向いてほほ笑んで

「ヒチョル~お前も電話でるか?」と言って

机の上に置かれた小さなカメラの前までヒチョルを引っ張ってくる

「これでお前もあっちに映し出されるからな」


立体映像で映し出されている人物はエリックの恋人のヘソンだった

「ヒチョル初めまして・・・バカの相手毎日してもらって悪いね~」

「バカ???」

「君の横にいる偉そうなバカだよ」と言ってヘソンは笑う

バカと言われたエリックは少し拗ねた顔をして映像を見つめる

エリックの拗ねた顔を見てヒチョルはほほ笑みながら

「いろいろ教えてもらってます・・・エリックさんに助けてもらってます」

ヒチョルの言葉にヘソンは

「お前・・こんな可愛い子に変な事教えてないだろうな・・・

この子のバックはすっげー怖いやつ付いてんだぞ」と笑いながら言った


「今日はハンギョンとチャンミンと一緒に行動してんだろ? そこにいるのか?」

ハンギョンと聞いてヒチョルの体がピクっと動いた

ヘソンは後ろを向いて誰かに手を振り、こっちに来いと言っている

しばらくすると

ヘソンの代わりに懐かしい人の立体画像が映し出された


「ハン・・ギョン・・・」

ハンギョンは数か月合わなかっただけで

ずいぶんやつれた顔をしていた

眩しそうに眼を細めてヒチョルを見つめる


「俺たちが冬眠している間に文明ってやつは凄く進化したな

まさか顔を見ながら声が聴けるなんて・・・」


ヒチョルはハンギョンがすぐ目の前にいるような錯覚に陥って

思わず手を差し伸べた


あっ・・・・・


立体映像だから触れるわけがなく

手はむなしく空中をさまよう・・・


空振りになったまま伸ばされたヒチョルの手に

ハンギョンがそっと重ねるように自分の手を近づけた


ハンギョン・・・不思議だ・・ハンギョンを感じる・・


ヒチョルはにっこりとほほ笑むと

「俺は大丈夫だから・・・ハンギョンは自分の仕事を頑張ってね」とつぶやく

「ああ」

ハンギョンがヒチョルに向かってほほ笑んだ


プツッ・・・

ヒチョルの堪えていたものが突然切れた

ヒチョルの大きな瞳から涙が一滴流れる

(ハンギョン・・会いたいよ・・俺を強く抱きしめてよ・・)


「ヒチョル・・・すまない・・・」

ヒチョルの瞳から心の叫びを読み取ったハンギョンは辛そうな顔をする


頬を伝うヒチョルの涙をぬぐおうと手を差し伸べるが

ヒチョルの顔をすり抜けてしまう

「ごめん・・・泣くつもりなかったのに・・」

ヒチョルは自分の手の甲で涙をぬぐうと

一生懸命に笑顔を作る


ハンギョンはヒチョルの頬に手を近づけ

ヒチョルの顔のあるところに自分の顔を近づけた


「おおおっ」2人の様子を見ていたエリックが感嘆の声をあげる



ハンギョンの唇を感じる・・・立体映像だから体はここにないのに

ハンギョンに優しく口づけをされているように感じる・・・

ヒチョルはハンギョンを感じて心が穏やかになっていくのを感じた


しばらくして2人の顔が離れた


「もう大丈夫か?」エリックに聞かれてヒチョルはうなずく

立体映像がハンギョンからチャンミンに変わった


エリックはチャンミンからの指示を受け取ると「了解」と右手をあげて

ホロスコープ電話は切れた


「ヒチョル・・・キスの感想はどうだ????お前らぐらいだよ立体映像ってわかっててキスすんの」

エリックの言葉にヒチョルは少しほほ笑む

「ハンギョンの唇を感じたよ・・・不思議だけど・・・」


「そっか・・こんどヘソンから電話きたら俺もやってみようかな~

でも『お前バカか~』って怒鳴られるのがオチだな~」

眉間にしわを寄せて真剣に考えているエリックの姿を見て

ヒチョルは思わず噴き出した

「どーせ俺はバカだよ~あいつの尻に敷かれている情けない男だよ」

と言って真面目な顔をして

「もう少しの辛抱だから・・・留守番係も頑張ろうな」とヒチョルにウィンクをする


ヒチョルはその様子に笑いながら

久々に感じたハンギョンの温もりの欠片が逃げて行かないように

自分の体を自分でぎゅっと抱きしめていた
スポンサーサイト
Secret

TrackBackURL
→http://soubun485.blog119.fc2.com/tb.php/443-656e24c3

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。