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2013.12.23 桃源郷 7
[桃源郷] 7


ハンギョンの葬儀はしめやかに厳かに行われた

映画を中心に活躍していた俳優だったハンギョンは

数か月の消息不明などふつうの事だったので
(映画撮影で海外などに滞在していたなど)

ファンも突然の訃報に驚きと戸惑いを隠せなかった


中国だけでなくアジア各国から多くのファンが葬儀に参列した


そんな中、元メンバーのイトゥク達の姿もテレビ局の取材対象となっていた


「くっそ・・・ヒチョルの所にいけないな・・葬儀が終わってからだ・・」

イトゥクは親族席に座っているヒチョルを遠目に見ながら呟く

「今のところヒチョル兄さん目立ってないので騒がれてませんね」

イトゥク達の席から見るとハンギョンの弟の隣にいて下を向いている


ふふふ


急にリョウクが笑い出したのでチョウミが驚いてリョウクを覗き込んだ

「ヒチョル兄さんのいる場所は・・・身内の場所だよ・・・

ハンギョン兄さん逝っちゃう前に周囲に告白したんだね・・・

お嫁さんとしてみんなに認められても・・・

ハンギョン兄さん逝っちゃったんだもん

遅いよ・・・ハンギョン兄さんのバカ・・・・」

リョウクの瞳から涙があふれ出た


葬儀が終わり出棺を見送ったイトゥク達は

ヒチョルがどうなるかの前になんとか接触しようと相談をしていた

「まずはヒチョルの滞在場所を探さないとな・・・」







ヒチョルは一人疲れた体を引きずりながら

ハンギョンの弟が手配してくれたホテルに戻ってきた


親戚たちと一緒に火葬場まで行けた

一緒にハンギョンの骨も拾って骨壺に入れた

完全にこの世から消え去った愛しい人の骨も拾えたので

ヒチョルはもう何の心残りもなく計画を実行しようと帰ってきた


喪服のままベットに倒れこんでぼんやりと考える


飛び降り?

あれはぐしゃぐしゃになるから・・・俺のこの綺麗な顔がつぶれるなんて・・嫌だ


飛び込み?

これも俺の美しい姿がミンチになるから・・却下・・・


首つり?

これもすごい顔になるから・・・ダメダメ




薬・・・

やっぱこれか・・・幸いにもここは中国だ

金さえだせば簡単に入手できるだろう・・・

眠ったように逝ける・・・そんな薬がいいな


そうだどっか田舎の方の人気のない場所にいって

薬であいつのいる所に行こう・・・


ヒチョルがそう決心してベットから体を起こすと

突然背中から誰かに抱きしめられた


え?

ヒチョルの鼻孔に懐かしい香りが漂ってくる



この香りは・・・まさか・・・あいつ?


「ヒチョル会いたかった・・・」

ヒチョルの耳が最愛の人の声を認知する



でも

あいつは

さっき

天に召したはずだ・・・・


「お前・・・誰だ・・あいつは死んだんだ・・・

あいつのふりした悪霊か? 俺をだまそうとするのか?」


ヒチョルが振り返るとハンギョンの悲しそうな顔がそこにあった


「悪霊か・・・このままだったら悪霊でも怨霊にでもなっちゃいそう

俺・・・この世に未練ありすぎて・・その未練整理するために時間もらったんだ」


「・・・・・・・」


驚いて瞳を見開いたままのヒチョルにハンギョンは口づけをする


あああああ・・・ハンギョンの・・お前のいつものキスだ・・・


ヒチョルの瞳から涙があふれ出てくる


たとえハンギョンの姿をした悪霊だったとしても

今はその姿に抱かれてもいい・・・


ヒチョルはそう思うと自分からハンギョンに抱き着いた


「ヒチョル・・・信じてくれるんだね」

ハンギョンはそういうとヒチョルの涙を唇ですくう


「俺のこの世の未練と心残りにしばらく付き合ってもらうからね」

「みれん? こころのこり?」

ヒチョルが後ろを振り向くと

ホテルの一室がいつの間にか遊園地の観覧車の中になっていた






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