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2013.12.30 桃源郷 8
[桃源郷] 8


「さあヒチョルもうすぐてっぺんに着くよ」

そうハンギョンが言うとヒチョルの顔を両手で包み込んだ


ああこれは夢なんだ・・・

すごくリアル感あるけど・・未練って言ってたな

ハンギョンの未練って何なんだろう・・・

こうなったらこの夢を思いっきり楽しんでやれ・・・・



ヒチョルはそう思うとハンギョンに優しくほほ笑む


「観覧車のてっぺんで恋人たちがする事があります

ヒチョル知ってる?」

ハンギョンがとても愛おしそうにヒチョルを見つめながら聞いてくる


「もちろん」

そう答えると自分からハンギョンにキスをする


そのまま2人は抱き合ったまま動かなかった


「あの時も観覧車に乗って・・てっぺんで君とキスしたかったんだ」


うん

知ってる・・・・


若かったあの時二人っきりでデートしたくて遊園地に行った・・・

でもすぐにファンに見つかってほとんど楽しむことなく帰った・・

あの時の入場バンドは今でもしまってあるよ・・・



ハンギョンの胸の中はとても気持ち良かった

愛する人に抱きしめられながらヒチョルは幸福感に包まれた

2人を乗せた観覧車は下降していく・・・


「さあヒチョル・・次はここだよ」

下についてハンギョンが観覧車の扉をあけると・・・


そこは南の島だった

エメラルドグリーンの海が広がっている


「さあボートに乗って沖に行こう」

2人を乗せたボートは沖に向かって進む


ダイビングスーツを着ている自分に驚いて

ああこれはやっぱり夢なんだ・・と再確認するヒチョル


2人は綺麗な海に潜って魚やイルカと戯れる

「ヒチョル・・人魚になったみたいに綺麗だね」

「ばーか・・・スーツ着てて人魚もへったくれもないだろう」

ハンギョンが少し困ったような顔をしてほほ笑んだ


きゅん・・・

ヒチョルの胸がうずく

ヒチョルはハンギョンのそんな笑顔が好きだったのだ


「さあ次にいくよ・・・ボートに乗って」

先にボートにあがったハンギョンが海中のヒチョルに手を伸べる

ボートに引き上げられたヒチョルの視界が突然変わった


え?

「さあ・・・ついたよ・・・降りて」

いつの間にかリムジンに乗っていたヒチョルは

タキシード姿のハンギョンのリードで車から降りる


すると目の前に教会が見えて驚いた

歩きづらいと思って自分の足元を見ると・・・


「うわっ!!!!!何で俺・・・ドレス着てんだよ!!!!!」


ヒチョルはウェディングドレスを着ていた

腰の部分が細く絞られていて裾はマーメイド風になっている

品の良いレースが沢山使用されていてヒチョルに物凄く似合っている


「ヒチョル・・・似合ってる・・綺麗だ」

ハンギョンのとろけてしまいそうな顔をみて

ヒチョルは愛されている事を実感して美しいほほ笑みをハンギョンに向けた



誰もいない教会で二人きりで結婚式をあげる


教会のステンドグラスがキラキラと二人を祝福するように輝いていた


「きれいだな・・・俺ずっと忘れないでいるよ」

ヒチョルの言葉にハンギョンは黙ってうなずき

「俺の花嫁さん・・・ずっと愛しているよ」と

ヒチョルをお姫さま抱っこする

「バカ・・・恥ずかしいじゃんか・・・」

頬を赤く染めながらヒチョルはハンギョンの首に自分の両手をまわす


そうだ・・・

世間が許してくれるなら・・・結婚式をあげて

俺たちは死ぬまでパートナーだと公言したかったんだ・・・



ハンギョンの熱い口づけがヒチョルに注がれる

2人は何度も何度もお互いの存在を確認するかのように

ベットの上で体を重ねあった

ヒチョルの瞳から涙からあふれる

ハンギョンの瞳からも涙が流れていた


この世でたった一人の最愛の人


愛の行為に夢中になりながらも

ヒチョルの頭の中には冷静な部分が一か所残っていて

これはハンギョンの未練と心残りが見せた夢なんだと認識していた


何度も頂点に達した後

ヒチョルはハンギョンの腕に抱かれながら小さい声でささやいた

「お願いだから・・俺も連れて行ってくれ・・・

お前のいない世界なんて・・・生きていけない・・・」



ハンギョンは困ったような顔をしてヒチョルに答える

「ごめんね・・・俺・・病気に気づかないで・・・

韓国が辛くて中国に逃げ帰った俺だけど・・・

でも分かったことが一つだけあったんだ」

ヒチョルは黙ってハンギョンの顔を見つめる

「どんな境遇にいようと・・君がいてくれたから幸せだった

中国に戻ってからはヒチョルがいなくて辛かった・・・

俺にとっての桃源郷は・・・・ヒチョルのいる場所だったんだ」


「ハンギョン・・・」

「もう時間が来たようだ・・・ヒチョル約束してくれる?」


ハンギョンはそういうと

もう一度ヒチョルを優しく抱きしめてキスをひとつする

だんだんと姿が薄くなってきた


「嫌だ・・ハンギョン・・・俺を置いていかないで・・」

「ヒチョル・・約束守ってね・・俺はいつも君の事見守ってるから」

「ハンギョーン」


ヒチョルの叫びも虚しくハンギョンの姿はそこから消えてしまった


ハンギョンとの愛し合った名残がヒチョルの体に残っている



ヒチョルは自分の体を抱きしめながら

いつまでも激しく泣き続けていた
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