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[湖畔の囚われ人]3


「でねぇ~その時の天帝さまがすっごく面白い顔してたんだよぉ~」


ソンミンはさっきからしゃべりっぱなしの男性を驚愕の瞳で見つめていた



(よくこれだけ次から次へと話がぺらぺらと出て来るな・・・

この人さっき・・・イトゥクって紹介されたけど・・・口から先に生まれてきたみたい

イプトゥク・・・・って感じ)


ソンミンが天帝の使いを心の中でイプトゥクとあだ名をつけている事も知らず

当のイトゥクは天上界で起こったいろんな事を

面白おかしくヒチョル達にはなして聞かせている


イトゥクとヒチョルは天上界にいた時は同じ舞踊団に所属していて

楽器を演奏したり舞踊をしたり歌をうたったりする仕事をしていた


幼馴染で同じ仕事をしていたので2人はすべてを話し合える親友だった


「ミミちゃん!!!天上界のお菓子だよ~すっごく美味しいから食べよう」

リョウクがソンミンに声をかけて

イトゥクが持ってきたカラフルなお菓子を楽しそうにテーブルに広げる


「君って人間だよね~なんでここにいるの?」

イトゥクがえくぼの出る笑顔を向けて聞いてくる


「それは・・・」

ソンミンは今では心の傷が癒えて

当時の事を話すのも辛くなくなっていたので

他人事のように笑顔で説明をし始めた・・・






「ハンギョン様~結界がそこにあるので中までいけませんよ~」

ハンギョンの従者のキボムが湖の近くまできたハンギョンに注意をする


天上界で流血事件を起こしてから

飛ぶ鳥を落とす勢いだった韓将軍は蟄居の生活を強いられていた


最愛の恋人を人間界に封印されてしまい

酒におぼれるような日々を過ごしていたが

時々どうしても切なくなって人間界まで来てしまうのだった


ハンギョンのフォースが強すぎるので

結界の近くに行くだけでも影響がでてしまう

ましてや結界に突っ込んだりしたら人間界が崩壊してしまう


今も微妙にあぶない事になりそうな所なのに

ハンギョンの心中を想うと誰も何も言うことができなかった




せめて・・・ヒチョルの魂だけでも感じたいのに・・・

ハンギョンは切ない顔をして湖を見つめている







「イトゥク・・・すげー顔になってるぞ・・これで顔をふけよ」

ヒチョルが呆れた顔をしてイトゥクに布を渡す


ソンミンの話を聞いてイトゥクは涙をボロボロと流していた

「だってさ~ひどいじゃん村の奴ら・・・ソンミン死んじゃったけど

ヒチョルに助けてもらって良かったね」

チーンとイトゥクは鼻をかむと少し落ち着いたのか

天上界の仕組みを少し話してくれた


「ヒチョルに拾われてここで働くことで

ソンミンは神籍に入れたんだよ~

ヒチョルが天上界に戻るときに一緒に行けるんだ

神様っていってもピンキリなんだけど・・・・

天上界に住む権利は貰えてるんだよ」

「うんミミちゃんは僕たちと同じだよ~

神籍の一番したっぱになるけどね」


ソンミンは天上界と言われても想像もつかない世界の事で

他人事のように感じていたが

ヒチョル達が戻っても自分も連れて行ってもらえると聞いて少し嬉しかった


「そういえば~僕が来る途中で湖の所で人間が魚とってるの見た」

イトゥクが思い出したようにポツリと言うと


「わたしも見た・・・人間は湖の畔まで入ってこれないはずなのに・・・

結界が緩んできているのかしら」


チョウミが不思議そうに首を傾げて考え込んでいた






「ハンギョン様~

そんな所でふて寝してもヒチョル様には会えませんよ」

湖が覗き込める崖の所にハンギョンは寝っ転がっていた


最近ハンギョンは幸せだった頃の思い出に浸ることが増えた

今も多分ヒチョルとの思い出に浸っているんだろう

キボムはしばらく1人にしておこうと側から離れることにした




あれ?

崖の近くに小さな祠が見える

近くまで行くとかなり朽ちかけている祠だった


もしかして・・・この祠って・・・ヒチョル様の封印に関係してるんじゃ


キボムは何かを感じその場で考え込む


「結界って湖の畔周辺にはってあんじゃないのか? 

なんで人間が入り込んで魚とってんだよ・・・・」

ハンギョンのつぶやきにキボムの予感が確信になった


「ハンギョン様・・・結界が緩んでいます・・・

でも緩んでいても結界があるうちは将軍は近寄ってはいけません」


結界が緩んでいる・・・その言葉にハンギョンはキボムを凝視した


「ヒチョル様を助ける事が出来るかもしれません」


キボムの言葉にハンギョンは視線を湖に落とす


ヒチョル・・・・・


ハンギョンは愛しい人の名前を呟いた




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